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遥

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104 - 先輩と-2-

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2025年02月25日

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あ。そういえば。

以前から気になっていたことを聞いてみる。


は「佐原先輩」

悠「はーい?なに?好きになっちゃった?」

は「んなわけないです」


この先輩と喋ってると、ペース持ってかれる…!!!


悠「なんでよー」


なんて言って口を尖らせる佐原先輩。

違う違う。私は聞きたいことがあるんだ。


は「なんでこの間の委員会の時、私の名前知ってたんですか?」


そう。この間の委員会の顔合わせのとき、私が自己紹介をする前にこの先輩は島村ちゃんって言ってきた。


ずっと気になっていた。いや、嘘、気になっていたけど今思い出した。


佐原先輩は「んー」とわざとらしく考えるフリをする。


悠「さて、なんででしょう?」


こっちを向いてにっこり。


は「こっちが聞いてるんですけど?」

悠「ん〜じゃ、はるちゃんのタイプ教えてくれたら教えたげる。タダでは教えないよん」


こんの先輩…!!!


悠「ふふっ、むっとしててかわいーねぇ?」

は「好きなタイプですか」

悠「うん。教えて?」

は「わかりました」

悠「やった♪」


上機嫌な佐原先輩に向かって口角を上げて笑ってみせる。


ふぅ、と一息吐いて先輩に向かって口を開く。



は「ポメラニアンです」

悠「は?」


目をぱちくりする先輩。


は「ポメラニアンです」


笑顔を崩さず繰り返す。


は「タイプですよね?なんのタイプかなんて言ってないですよね?私の好きな犬です。ポメラニアンです、はい、教えたので先輩も教えてくださいね?」

悠「はぁぁぁあ?ずっる!!そうじゃないでしょ普通!!」


知ってますよ。普通は男性のタイプですよね。

教える訳ないですよねー?そんなの。


は「でも約束は約束なんで。教えてください」


佐原先輩の表情が呆れたものに変わったのがわかった。


悠「はぁ…。この間、見たんだよ。入学式の日。たまたま。俺一応生徒会だしさ?

掲示板の近くで作業してたんだよ。そしたら「名前名前…」って呟くかわいーーい声が聞こえてね?見てみたらかわいー子が」


後半になるにつれにやにやと笑いながらこっちを見てくる。

セクシーな泣きぼくろに吸い込まれそうな紫色の瞳がこちらを捉える。


この先輩、まじで女性キラーすぎるな。



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