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あ。そういえば。
以前から気になっていたことを聞いてみる。
は「佐原先輩」
悠「はーい?なに?好きになっちゃった?」
は「んなわけないです」
この先輩と喋ってると、ペース持ってかれる…!!!
悠「なんでよー」
なんて言って口を尖らせる佐原先輩。
違う違う。私は聞きたいことがあるんだ。
は「なんでこの間の委員会の時、私の名前知ってたんですか?」
そう。この間の委員会の顔合わせのとき、私が自己紹介をする前にこの先輩は島村ちゃんって言ってきた。
ずっと気になっていた。いや、嘘、気になっていたけど今思い出した。
佐原先輩は「んー」とわざとらしく考えるフリをする。
悠「さて、なんででしょう?」
こっちを向いてにっこり。
は「こっちが聞いてるんですけど?」
悠「ん〜じゃ、はるちゃんのタイプ教えてくれたら教えたげる。タダでは教えないよん」
こんの先輩…!!!
悠「ふふっ、むっとしててかわいーねぇ?」
は「好きなタイプですか」
悠「うん。教えて?」
は「わかりました」
悠「やった♪」
上機嫌な佐原先輩に向かって口角を上げて笑ってみせる。
ふぅ、と一息吐いて先輩に向かって口を開く。
は「ポメラニアンです」
悠「は?」
目をぱちくりする先輩。
は「ポメラニアンです」
笑顔を崩さず繰り返す。
は「タイプですよね?なんのタイプかなんて言ってないですよね?私の好きな犬です。ポメラニアンです、はい、教えたので先輩も教えてくださいね?」
悠「はぁぁぁあ?ずっる!!そうじゃないでしょ普通!!」
知ってますよ。普通は男性のタイプですよね。
教える訳ないですよねー?そんなの。
は「でも約束は約束なんで。教えてください」
佐原先輩の表情が呆れたものに変わったのがわかった。
悠「はぁ…。この間、見たんだよ。入学式の日。たまたま。俺一応生徒会だしさ?
掲示板の近くで作業してたんだよ。そしたら「名前名前…」って呟くかわいーーい声が聞こえてね?見てみたらかわいー子が」
後半になるにつれにやにやと笑いながらこっちを見てくる。
セクシーな泣きぼくろに吸い込まれそうな紫色の瞳がこちらを捉える。
この先輩、まじで女性キラーすぎるな。