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時間は夕方。今日は珍しく菜瑚芽が運動部に巻き込まれなかった。しかし、そんな珍しい3人で帰るチャンスの日に限って先生から雑用を押し付けられた雅。待っているわけにもいかないので、菜瑚芽と瑠羽斗は先に下校することになった。

🍄「どんまいすぎるな」

⚔️「いつものなめこくんもだいぶどんまいやけどね」

🍄「ほんまにそう、断ってんのにいつまでも呼んでくるんよな」


カフェに寄って陽桜と話しに行く。

陽桜は基本平日の夕方には絶対にいるからたまに学校終わりに話に行くこともある。


⚔️「さそりくーん」

🦂「あれ、いらっしゃい。なめこくんいるやん、珍しい。えぬくんはいないんだ」

🍄「ぬこちゃんは先生に雑用任された。帰りさそりと一緒に帰ってきてっていったから終わったらこっちくると思うで」

🦂「はいよ、とりあえずなんか飲んできな」

⚔️「奢りってこと?」

🦂「はいはい」


軽くおやつと飲み物を頼んで、雑談する。双子の二人だがなんだかんだ二人で話すのは久しぶりの感覚で、気まずい空気が流れる。


🍄「あー、今授業どのくらいなん」

⚔️「何その話題。おんなじくらいやろ」

🍄「会話終わらすなよ。そういや文鳥おらんの今日」

⚔️「文鳥にぃはシフト月火木金やからおらんで」

🍄「ピッタリ今日だけおらんやん」


そんな他愛もない話をして、運ばれてきたものを食べ終えたあと、陽桜から受け取った財布で会計を済ませ、財布を返して店を出る。

雅はまだ雑用が終わっていないようで、そのまま二人で帰路に着く。


🍄「ん?なんあれ」

⚔️「あれー……みーちゃんじゃない?」

🍄「みーちゃん?!」


道の先の方に小さな何かを発見した菜瑚芽。よくみてみればそれはこの前プリンを勝手に盗み食いした猫のぬいぐるみ、みーちゃんだった。

菜瑚芽の声に、みーちゃんの方も気づいたらしく、てとてとと拙い足取りで二人の方に向かってくる。


⚔️「え、なんでこんなとこにおんの」

🍄「あ、なんか持ってる。紙?」

⚔️「ほんまや、えーっと?『ケチャップがなかったことに今気付いたから買って帰ってきて』だって。千流にぃの字っぽい」

🍄「わざわざみーちゃん使ってまで伝える内容それ?」

⚔️「僕らがメッセージ見ないやつだと思われてるってこと?」

🍄「まぁ買って帰るかぁ……」


みーちゃんを抱っこしながら最寄りのスーパーに向かう。

ケチャップと自分の好きなお菓子を買って、今度こそ本当に帰路に着く。


🍄「ケチャップやったらワンチャンコンビニに売ってたとか言うオチありそうで怖い」

⚔️「あっても小さいのとかちゃう?」

🍄「そうだと信じよ」

⚔️「これ、ぬこちゃんより帰るの遅くなってたら笑うな」

🍄「まださそり仕事中やろ」

⚔️「でもさそりくん仕事6時とかで終わるやん、もう6時やで。カフェのが家近いし」

🍄「なんでケチャップのためだけにここまでこなきゃあかんかったん?千流にぃが車で行ったほうが早いんちゃうもう」

⚔️「文句しか出てこんw」

🍄「久々に部活なかったのに!!」


地団駄をふむ菜瑚芽に、瑠羽斗は少し呆れたような顔をする。僕の片割れはなんでこんなにも子供っぽいんだ、と。

菜瑚芽と瑠羽斗は二卵性の双子である。だから顔はあまり似ていない。ただ息は合うし、思考回路もほぼ同じ。片割れの一番の理解者は自分だと信じて疑っていない。一応兄である瑠羽斗からすると、双子とはいえ本当の弟なんじゃないかと思えてくることが多々ある。精神年齢で言えば雅の実年齢と同じくらいだろう。

喧嘩は同レベルの間でしか起こらないという。つまり有兎家はほとんどみんな同レベルということ。まぁ、兄弟という距離の近さも関係しているんだろうけど。


🍄⚔️「「ただいま〜」」

🦂「え?なんでそっちのが遅いよ」

🍄「あー!やっぱさそりたちのが早かった、ねぇ千流にぃ〜!」

⚔️「お使い頼まれてスーパー寄ってたんだよね。なめこくん千流にぃんとこ行くならケチャップ持ってってー!」


案の定陽桜と雅に先をこされ、いつもの騒がしい家に戻ってくる。

今騒がしいのは菜瑚芽とその菜瑚芽にうるさいとキレる阿英の二人。ここに雅が乗ってきて、最悪変に煽って喧嘩になる。


🍬「え?なんでなめちゃんそんなに遅いん?かめ?あ、足短いから遅なったんか!」

🍄「お前ほんま何を言うてんの?おつかい行ってたんですー」

🍬「初めてのおつかいお疲れ様ーw」

🍄「今までにも行ったことあるわ!お前こそなんかやらかしたから雑用任されたんとちゃうんですかー?」

🍬「違いますー!僕が有能だから任されたんですー!」

⚔️「はい千流にぃケチャップ」

🐸「ありがとー!」

🍄「千流にぃが車で行ったほうが早かったんちゃう」

🐸「でも俺は夜ご飯つくんないといけないからさ、今日泰さん遅くなるって言ってたでしょ。」


手洗いうがいはした?と言いながら洗面所の方に促す千流の先、キッチンの方をのぞけば唐揚げが出来上がっていた。

そして相変わらず菜瑚芽と雅は喧嘩していた。毎日毎日喧嘩の理由が尽きないようで、ここ最近は過大表現でもなく毎日のように喧嘩している。


翔狗が家に帰ってきて、みんなで席について夜ご飯を食べ始める。ケチャップはオムライスに必要だったらしい。


🍬「うっま!千流にぃのオムライス本当に世界一すき!」

🐸「ぬこちゃんは本当にオムライス大好きだね…w」

🍬「大好き!」

🍄「唐揚げは普通にかみ」

⚔️「それな」


やっぱり一番よく食べるのは雅。泰の分をあらかじめ取っておかないと全部雅に食べられてしまう。

今日は伝言役を果たしてくれたみーちゃんにも、デザートのいちごを一つ食べさせたそうな。雅は文句たらたらだったけどね。

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