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「金持ちになりたかったら
まずは動かせる資金(元手)を作ることですな
お前さんも誰でも同じですけど
学校を出てやはり初めは
体を使って稼ぐしかないでしょう
だから働いて稼いだ金は全部使ってしまわずに
とにかく貯めることですね
そして次にその貯めた資金を使って
さらにお金が入ってくるシステムを
生み出すんです 」
「システムって? 」
それは夏の週末の夜
キラリは陽子の家にお泊りをするのが
すっかり好例になってしまっていました
仕事が終わったおばちゃんの家の事務所では
従業員がカラオケだのなんだのと
陽子達と騒いでいます
聞こえてくる下手クソなカラオケを聞きながら
キラリはおばちゃんとベランダで
差し向かいで飲んでいました
飲むといってもキラリはジュース
おばちゃんは缶ビールですが
キラリはこういったおばちゃんとの
時間が大好きでした
おばちゃんは独り言のように
話しを続けます
「貧乏人は自分の体を酷使して時間を切り売りして稼ぎます
しかしその稼ぎは月末には生活費で消えて
スッカラカンですわ
それをしていたら一生金持ちにはなれません
なぜなら人間の体力と時間は限りがあるからね
金持ちはお金を自分のために働かすシステムを
金を貯めて買います
そして自動に自分にお金がはいるようにするんです」
焼肉の網の匂い
カラオケの音楽の音・・・・
おばちゃんのお金の教え・・・
全てがその時のキラリに取って
魔法のような時間でした
「飛行機は離着陸する時は手動ですけど
空の上を飛んでいるときは
オートパイロット化されますな
あれと同じように
最初に金を使って
自分に自動にお金が入ってくる仕組みを作り
その入ってきたお金でさらに投資をします
お金がお金を呼ぶようにするんですわ
そしてそのお金は時間の質をも
変えるものでないとあきませんな 」
キラリは誇らしげに言いました
「おばちゃんからもらったアルバイト代は
あたし全部貯めてるねん!
全然使ってないよ 」