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シャケ握り
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#日常組
れいみ&るるあ@超不定期投稿
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第3話
zm視点
K国と戦争が始まる1時間前。
最後の幹部の集まりがあった。
戦争なんてどっかの誰かさん←(総統)のせいで何回もやって来たけど。
そのたびに、グルさんはみんなを集める。
そして、いつも。
gr「…お前らに出会えて良かったんだゾ。」
gr「愛する人に最後の別れを告げられないことを許してほしい。」
gr「また、元気な姿で会えることを俺は望んでるゾ。」
そう、言ってくれる。
愛する人なんて目の前にいるけどな、なんて最初は思ってたけど。
今はその意味が分かる。
この国全員が、愛する人なんだと。
だからみんな決意を固めて、「あぁ」と笑いながら言うのだろう。
tn「おはよ、皆。」
tn「まぁ、今回は絶対に勝てる保証なんて無いけど頑張ろな。」
いつもやる気のなさそうなトントンでさえ、表情が少しだけ堅く、普段なら絶対に言わないことを口にしている。
ut「トントン…お前、変なもんでも食ったん?」
怪訝そうに見つめている大先生の背中を叩くとトントンは弱々しく笑った。
tn「元気やわ。」
それからしばらくは皆と談笑していた。
俺は、隣の席に座るシャオロンと他愛のない会話を交わしていた。
談笑するのは緊張をほぐすために1番効果があるってグルさんが言ってはったな。
…あの人の戦争以外の情報は信憑性がなさすぎるんやけど。
失礼すぎる思考を巡らせていると、突然、俺の服の裾が少しだけ引っ張られた。
振り向くと、「天」の字で顔を隠しているロボロがいた。
rb「お前さぁ、彼女嫉妬させて楽しいん?」
そういった後、「天」の紙を自分で捲り、座っている俺に覆いかぶさるようにキスをした。
zm「…ええん?俺が今お前に構ったらこの国負けるかもしれんで。」
嘲笑するように言うと、捲っていた紙をさっと元に戻した。
平然を装おうとしているのか、誤魔化そうとしていたのかは分からなかった。
でも顔は赤くなっていたから、照れてはいたのだろう。
一斉に、皆の顔がこちらに向く。
こんな顔、他の奴らの前で見せたないわ。
zm「ロボロ、行くで。」
小さな手を握りしめて、総統室を出た。
曲がった先の廊下で、ロボロを壁に追いやる。
ロボロの身長と俺の身長は合わない。
だから、壁ドンは出来ないんよなぁ、、
ロボロの頭の上に左の肘から手先までを壁に密着させて、ロボロに顔を近づけた後、そっと「天」の紙を外した。
ぎゅっと目を瞑られた事を確認してから、そっとキスを落とす。
rb「んむ…ッ」
zm「なぁ、他の奴らの前ではそんな事せんといてや、ロボロ。」
zm「見られたくないねん、お前の可愛いとこ。」
rb「…お前がシャオロンとばっか話すのがあかんやろ」
酷く落ち着いた声でも、追いやられているせいか、顔は照れているままだ。
zm「ん…、」
再びキスを落とす。
今度は触れるだけじゃなく、舌先がロボロの口内を荒らしていくようなキスをした。
rb「ん…ッふ、ぁ、♡」
唇が離れて、銀色が2人を繋いだとき、もうロボロの顔は蕩けていた。
zm「愛してる。今日は頑張ろな」
頭をポンポンと優しく叩く。
黙り込んでいるロボロをみて、口角が上がる。
zm「…あ、そや。」
細い首筋に顔を埋め、長く吸った。
rb「ッ”…いた、」
zm「これで俺のもんやろ。ロボロも俺につけてよ。」
背伸びをしたロボロが俺の首筋に顔を埋めて、皮膚を吸う。
多少の痛み…まぁ弱すぎるくらいに可愛い痛みに俺はそっと背中に手を回した。
rb「ふは…ッ、ここまでやられたら昨日みたいにめちゃくちゃにされたくなるわ…」
zm「おま…ッ、俺のスイッチ入ってまったらどうすんの?立てなくなんで?」
抱き締めたまま会話をしていると、隣のドアが開く。
sya「お盛ん中申し訳ないんやけど、そろそろ来るらしいで。」
zm「ありがと、今行くわ」
背中に回していた手をそっと離して、ロボロの手を握る。
中へ入ると、総統の椅子の近くにショッピくんが立っていた。
syp「すいません、もう来てます。」
ut「持ち場つくかぁ〜、!」
気だるそうに言う大先生の背中をトントンが軽く叩く。
sya「おっしゃ、ゾム行くで」
シャオロンに引きずられるように俺とロボロは別れて持ち場についた。
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zm視点
rb「全軍隊に告ぐ。西棟方面からK国の軍隊が向かってきている。各自、体勢を整えておけ。」
インカムから恋人の声が聞こえた。
こういうときだけ、ロボロは関西弁が抜ける。
なんちゅーか…ギャップ?みたいなのがめちゃくちゃ良くて耳が死にそう。
彼の声をASMRのようにしながら、迫り来る敵軍と戦った。
そして、1時間程が経った後。
zm「なぁ…K国ってこんな弱かったっけ」
sya「あ?知らんわ」
sya「でも確かに…手応えないなぁ、」
お互いにナイフについた血を振り払っている。
周りは一面、敵軍の倒れた姿。
ここまで戦闘不能者が多いんやから、今回はこっちが勝つかな。
深く、フードを被った。
zm「ロボロ、こっちは制圧完了だぜ」
rb「お、お疲れ。遠距離狙撃組はどうや?」
syp「こっちも問題ないっす。」
gr「…弱いな。手応えが無かったんだゾ」
各々が、それぞれの持ち場で成果を上げている。
rb「こっちの勝ちや」
インカムの奥で、ニタニタとした声が聞こえてきた。
tn「どうします?一旦総統室戻る?」
rb「あぁ、そうしよ____ごふ、ッ!」
突然、ロボロの声が途絶えた。
その断末魔は血を吐き出すような弱々しいもので、最悪の展開が脳裏を過った。
zm「ロボロッ!!」
カチャカチャと、ロボロのインカムの音がする。
次に聞こえた言葉は、ロボロのものでは無かった。
k総統「…司令官さえ殺してしまえば、我々国も弱いものだな。」
インカムの奥で発砲音が聞こえる。
それも、3度も。
zm「ロボロ、ッ!ロボロッ…!!」
何度呼んでも、返事はない。
すぐ隣で、シャオロンに殴られた。
sya「あほ!はよ司令室行け!」
そこからはひたすらに走った。
彼のもとを目掛けて。
司令室のドアを開けた先には、ぐったりと倒れきったロボロと、司令室の椅子に座るK国の総統。
目の前に横たわっているロボロをk総統は足で思いっきり蹴飛ばした。
それでも、彼は声1つ上げなかった。
tn「ゾム!」
後ろから、トントンの声が聞こえた。
振り向くと、走ってきたであろうトントンが息を上げながらこちらを見ていた。
tn「ゾム…苦しいなぁ…ッ、」
それだけ言った後、トントンは前に出た。
その直後見たのは、トントンとK総統が乱闘する姿。
俺は、ロボロにそっと近寄った。
彼の頭をそっと持ち上げて、膝の上に乗せる。
rb「ごふ…ッ…」
彼の弱々しい声の後には、コポコポと、液体が中で渦巻くような音がした。
きっと、肺に染み込んでいく血の音だろう。
ロボロの頬に、自分が流した涙が落ちた。
rb「ふー、ッ”、ぞ、む…ッ”」
右手を持ち上げて、俺の頬を撫でる。
zm「今…ペ神んとこ連れてくから…ッ、お願いやから、死なんといてよ…ッ!」
rb「…もぅ、ッええよー、、ッ”、」
そう言った後、ロボロは少しだけ笑った。
rb「…ふー、ッ”、は、ッ、」
rb「おれ…ッおまえに会えて、、ごふ、ッ”…よかったわ…ッ”」
『ぐぷっ』と人間からは絶対に聞こえたない音が今は聞こえた。
zm「…ッ”、」
肩にそっと、重い手が乗せられた。
振り返ると、少し血だらけなトントンがいた。
憂いそうな、悲しそうな瞳でこちらをみている。
tn「…あかんな、もう…」
その言葉は、誰よりも重い、今1番聞きたくない言葉だった。
zm「…俺も、死ぬ。」
こいつが居ない世界で生きていける自信がない。
tn「…俺はええよ。止めたって辛いだけ。」
トントンが俺に向けた目は、悲しそうな瞳でもなく、ただ、『同情』だった。
tn「…ロボロがお前に怒るやろなぁ…笑」
こんな時でさえ、涙を押し殺してトントンは優しく笑った。
tn「俺が…今こいつに言えることは『また来世で会おう』ちゅーことくらいやな。」
…来世で、会おう
zm「…ッ、俺、、来世でまた出会えるかな?」
tn「出会えるに決まっとるやろ。違かったら神様ごと俺が恨んだるわ。」
どんどん冷たくなっていく自分の恋人の姿。
頬をそっと引き寄せて、キスをする。
舌を入れてまだ温かい口内を荒らしていく。
反応しないロボロは、ロボロでありながらロボロでないようだった。
zm「…また、来世で会おうな」
死んだらロボロに、怒られる。
zm「俺は…おまえの居ない世界で頑張って生きてみるわ」
…ありがとう、トントン。
愛してる、ロボロ。
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zm視点
彼が居ない、10度目の朝。
眠たい瞼を擦り、部屋を出る。
今日も、この国は平和だった。
…司令官は新しくエミさんがなった。
医療班は2人に減って随分苦しそうやけど、あいつらなら大丈夫だろ。
空を見つめていると、彼の声がする。
…死ぬのが怖くなくなったよ。
おまえのおかげでな。
来世で会えるって信じてるから。
コメント
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ああ……もう、胸がぎゅっとなりました。戦争直前の穏やかな時間と、ロボロとの甘い絡みがあったからこそ、ラストの衝撃が一層深く響いてきました。「来世で会おう」という台詞が、タイトルに重なって本当に切ないです。ロボロがゾムに「おまえに会えてよかった」って言うところ、涙が止まらなかったです……。トントンの優しさにも泣けました。続き、どうなるんでしょう……?