⚠ドイツ目線に戻る
「」▶頭の中、ナレーション
「」▶セリフ
第7話
また1週間経ってしまった
花はどんどん色が薄くなっている
それに…最近…兄の元気がない
俺が怒鳴ってしまったからだろうか…?
あれからも俺は謝れてない
喋ろうとせず、兄も約束を守り
喋りかけてこない
「ヴェスト!」
兄の声を脳内で再生する
兄に名前を呼んでもらったのもこの前で最後だ
それで、兄と仲がいいらしい2人に聞いてみる事にした
「それで…俺たちの所に来たって訳?」
はぁ、とため息をついてフランシスが言う
「すまない…でも…どうしたらいいか
分からないんだ」
どうしても分からない…俺は謝りながら
今までの経緯を話した
「ぇえー…それってギルめっちゃ可哀想やん!
だから昨日元気なかったん?」
”昨日”…そうアントーニョが言った
「昨日…?」
「おう、昨日…俺とギルとアントーニョで酒飲みに行ったんだよ、聞いてなかったの?」
初めて聞いた
何も知らなかった
「何時頃だ?」
「うーん…22時ぐらい」
22時…それは俺が疲れ果て、睡眠をとった時だ
「お前ら…兄貴の花の話聞いてないか…?」
「聞いてるで~」
「ほんとか!?」
兄が2人には話して
俺には話せない事…なんだ?
「ギル…消えるんやって」
その場の空気が凍りついたように
静かになった
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