長く
永い
懐かしい夢
2人の綺麗で美しい日々の想い出
喧嘩をした事は無いにせよ
少し冷め掛けたり 、
ほんの少しウザいなんて思ってしまったり 、
決して一言で綺麗とは言えない日々の筈で
何時からか美化していた自分が居た 。
其れなのに
別れ際だけが美化されず 、 想い出せるのは哀しそうな君と揺れる黄色い花束と泣いていた私だけ
意識を手放すコンマ数秒の間だろうか
駆け巡る様に 、
ゆったりと流れる様に 。
唯 、 密かに想いを馳せる 。
只管に君を好きになる 。
肺が苦しい
やっとの事で動き出した脳はそんな事を考える 。
唇が薄ら湿っていて自分では無い体温が残る 。
「 … と 、 ま ? 」
ふと横に人の気配を感じて視線を移した先に別れたあの日と変わらない君が居た 。
「 生きてて良かった 」
嗚呼そうか
未だ唇に残るのは君の温もりだ 。
屹度 、 君の事だから夢中になって助けてくれた 。
其れも自死したい私の気持ちを知った所で君は変わらない行動を取る 。
目尻に涙を溜めながら笑う彼は昔から何ひとつ変わっていない 。
そして言うんだ 。
「 未だ好き 、 なんて今更だよな 」
海水で濡れている手で彼の手を取る 。
もう二度と離さない様に確り握る 。
「 夢 … 走馬灯なのかな 、 君が居たの 。 」
君だけは一度足りともピントがズレた事は無い 。
私の中では何時の時も君が主人公でヒーローだった 。
「 多分 、 杜真が居なきゃ私は又 、 壊れちゃうから 。 」
何処迄も澄んでいる儚げな瞳を僅か大きくして一昔前よりほんの少し大人びた笑みを魅せた 。
此れは 、
私の長い走馬灯 。
𝐹𝑖𝑛.
コメント
14件
んわわ、あらすじ回収だっっ💓 構成?が素晴らしすぎた🤦🏻♀️ 2話からもう走馬灯が始まってたのか…!って段々分かる感じが楽しかった(は 誕生花もちゃんと凝ってるの流石🫶🏻️ 社真くんと走馬灯って意味あるのかなぁとか思ったり(?) 完結おめでとおおっ🎉
コンマとかの使い方とか、想い出を美化するっていう発想とか語彙力とかがほんとやばすぎましたしにます 誕生花まで考えてるのほんと天才です花言葉綺麗すぎました ちょっと一話からまた読み直してきます ...!