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軍師の嫁取り

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軍師の嫁取り

9 - 戦の前には女あり2

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2023年11月02日

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時は遡ること、今より二千余年程昔、所は中国大陸──。


農民達は、飢えと疫病に侵され、生きることも、ままならなかった。


そこへ、張角という男が現れ、黄帝老子の教えと称する太平道という考えを広め始めた。


それは、困窮した農民の心を掴み、ついには、全土で反乱が起こった。


後に、黄巾の乱と呼ばれるものである──。


さらに、その混乱に乗じ、董卓《とうたく》が政権を奪取する。


その国土混乱を平定する為に、各地から連合軍が召集されて──。


「そして、今の私どもの知る世になった訳ですが、旦那様に、わざわざ、お話する事でもなかったですわよね」


と、憎まれ口を叩く月英は、手渡された地図を眺めている孔明の双眸に引き付けられていた。


(ご自分だって、睫毛が長いのに。そんな、伏し目がちにされたら、

つい、見惚れて、ドキドキしてしまうではないですか。なんて、子憎たらしい人でしょう。)


顔の火照りを感じた月英は、孔明に悟られまいと、こほん、と、咳払いをした。


「あ、黄夫人、お疲れになったのでしょう。お風邪をおめしになっては、いけません。童子に、言い付けて、薬湯を用意させましょう。風邪は、万病の元と言いますからね。気をつけなければ」


「もう!ですからね、ここ、ここだけが、風通しがよすぎるのですよ!」


孔明の持つ地図を奪い、月英は、再度、卓に広げると、一点を指差した。


「ええ、ええ、国土は、男達の野望ギラギラで、蒸し蒸しです!特に、国土平定に功績のあった、曹操《そうそう》、孫堅《そんけん》の両名様ときたら!」


「……きたら?」


「はい、曹操様は、帝を擁して大将軍の地位につき、中原の支配を確実なものとしております。そして、孫堅様も親子で呉郡一体を平定して……」


「つまり、私達の住む荊州《けいしゅう》だけが……」


「そうです、すっかすか」


「風通しが、良すぎる訳ですね。それは、困った。風邪をこじらせ、大病を患ってしまいかねない……」


孔明は、広げられている地図の、自らの居である荊州の辺りを凝視した。

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