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#リゼロ
すず
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第60話『知将と焦土』
南西部国境地帯。
燃え盛る森林。
黒煙が空を覆う。
その中央で。
李牧と、炎獄将軍が向かい合っていた。
周囲の兵士たちですら息を呑む。
炎獄が長刀を肩に担ぐ。
「止めると言ったな。」
李牧は微笑む。
「ええ。」
「ここから先へは行かせません。」
炎獄は笑った。
「面白い。」
「だが。」
次の瞬間。
ドォォォン!!
炎獄が地面を蹴った。
一瞬で数十歩を詰める。
副官たちが驚愕する。
速い。
黒牙の怪力。
黄雷の速度。
それとは違う。
純粋な破壊力の塊。
炎獄の長刀が振り下ろされる。
しかし。
そこに李牧はいない。
ズガァァァン!!
地面が砕ける。
炎獄が目を細めた。
既に李牧は後方へ下がっている。
そして。
周囲の森から無数の旗が現れた。
趙軍。
伏兵だった。
炎獄軍の側面へ一斉突撃。
ドドドドドド!!
副官が叫ぶ。
「伏兵です!!」
炎獄は笑う。
「最初からそれが狙いか。」
李牧は静かに答える。
「あなたは強い。」
「だから正面からは戦いません。」
知将らしい戦い方だった。
その頃。
龍哭谷。
こちらも大きく動き始めていた。
王翦は地図を見つめる。
「蒼厳は撤退を考えている。」
なおきりが驚く。
「分かるんか?」
王翦は頷いた。
「あの男は無駄な戦いを嫌う。」
「だから勝てても損害が大きい戦は避ける。」
じゃぱぱが腕を組む。
「つまり。」
「今がチャンスやな。」
その時。
新たな伝令が飛び込む。
「報告!!」
「南西部より急報!!」
全員が振り向く。
伝令は叫んだ。
「李牧軍が炎獄軍と交戦開始!!」
天幕が静まり返る。
じゃぱぱが思わず笑う。
「来てくれたか。」
なおきりも驚く。
「ほんまに呼んでたんやな。」
じゃぱぱは肩をすくめた。
「念のためや。」
桓騎が笑う。
「お前。」
「意外と抜け目ねぇな。」
その頃。
黒龍軍本陣。
蒼厳のもとにも報告が届く。
「炎獄将軍が李牧軍と交戦。」
黄雷が笑う。
「趙まで出てきたか。」
黒牙も豪快に笑う。
「どんどん増えるな。」
しかし。
蒼厳だけは無言だった。
地図を見る。
龍哭谷。
南西戦線。
王都。
全てを見ている。
そして。
初めて小さく呟いた。
「光金王。」
「面白い王だ。」
援軍。
同盟。
外交。
虹国は単独ではなかった。
それを蒼厳は理解し始めていた。
そして次の瞬間。
さらに別の伝令が本陣へ駆け込んでくる。
「蒼厳様!!」
「西方より新たな軍勢接近!!」
全員が振り向く。
蒼厳の目が細くなる。
まだ。
新たな勢力が動こうとしていた…。
コメント
1件
おお、第60話「知将と焦土」…めっちゃ熱い回やったわ!李牧が「正面からは戦いません」って伏兵で炎獄将軍に対抗する姿勢、知将らしくて痺れた🔥 しかも龍哭谷でも王翦が蒼厳の撤退読んで動いてて、各陣営の駆け引きが同時進行するのがたまらん。最後の「西方より新たな軍勢」で終わるところも続きが気になりすぎる!!🍙さんの戦略描写、ほんま解像度高いわ〜次回も楽しみにしてる!