どうも!ゆづのです!
今回は短編連載!
ちょっとノベル苦手?なので大目に見てください…笑
それではどうぞ!
※🐤主人公、死ネタ注意
🍣「」
🐤『』
🤪[]
💎{}
🦁【】
🐇《》
〔物音等〕
これは、魔獣や龍の雄叫びが鳴り止まないこの世界で、大切な人を失った少年が大切な人のすぐそこまで大きくなってしまった話。
🐤side
『お兄ちゃーん!!!』
「ん、どーしたの!」
『えへへっ、遊ぼ!』
「いいねー!」
ないこが12歳になる頃、ないこに弟が生まれた。
昔から仲が良くて可愛いことで評判だった。
ないことの年の差兄弟だ。
ないこが17歳、りうらが5歳。
年の差なんと12歳。
いつも幸せそうに遊ぶ2人だが、結界の外ではいつも魔獣や龍などの雄叫びが響き渡る。
17歳以上の男の人や20歳以上の強い女の人は結界の外での戦闘に駆り出されるのだ。
そんな幸せな日常が、いつしか壊れてしまう日が近づいているなんて、思いもしなかった。
いつものように楽しく遊んでいた2人。
明日はないこの誕生日。
そんなめでたい日の前日、急にないこが戦闘に駆り出されることになった。
ないこはいつも通り、にこにこしていて快く受け入れているようだったが、Lは結界の外はとても危険と聞いているので、ないこがいなくなってしまうのではないか、ないこが酷く傷ついてしまうのではないかと心配になった。
止めたかった。止めなきゃいけなかった。
でも、ないこは止まらなかった。止めさせてはくれなかった。
少しでもないこに怖いという感情や、行きたくないという感情があるなら引き止めてしまいたかった。
その心の弱さに漬け込んで、行かないでと言いたかった。
だけど、そんなりうらの考えは儚く散った。
「だ〜いじょうぶだよ、w」
「きっと無事に帰ってくるからさ!」
「ね?ほら、ほとけっちと初兎ちゃんもいるし!」
『……でも』
「寂しくないよ!」
「だからさ、……」
とても悲しそうな顔で、兄ちゃんが呟いた言葉。
これが兄ちゃんから俺に向けて言う、最後の言葉なんて、思いもしなかった。
🤪side
[……]
ずっと大嫌いだった。
急に産まれてきて、ずっと大好きだったないこの隣に平然といる。
いつも遊んでくれたないこの隣に俺がいることは少なくなったし、遊んでくれることも少なくなった。
[…りうらなんていなくなっちゃえばいいのに]
「!」
「……まろ?」
絶対に言っては行けないことを口にしてしまった。
ないこが絶対に悲しむ言葉。
[びくっ]
[な、ッに……]
「なんでそんなこというの、何かあった?」
「怒らないよ、話してみ?」
[……ッやだ…やだッッ!!]
[やだッッッ!!!]
「ッ!!」
「じゃあなんで?!」
「なんでそんなこというの?!」
『んんぅ…?』←ドアから顔を出す
{あっ、りうちゃん。}
『ほとけっちぃ……』
[知らないよ!!!]
[まろのことなんてなんッッにも知らないくせに!!]
[偉そうに言わないでよ!!!]
『けんかしてる…』
『なんで……?』
『ずっとなかよしだったのに……』
『んん……ねむい…』
{うん、眠いねぇ…ナデナデ}
「言ってくれなきゃ分かんない!!!」
「だから俺は聞いたのに!!」
[言いたくない!!!]
[知らなくていいよ!!]
[ないこには関係ないから!!もうッッッ…]
『…なんでそんなこというんだろぉ…』
『まろにーちゃん……』
『でも……なんだか…つらそうだよ』
「いいよ!!教えてくれないならッッッ!!!」
「もうまろのことなんてなんにも聞かないし知らないから!」
「まろのことなんて大嫌い!!!」
『なんで……?』
『なんでだいきらいなんていうの…?』
『かなしいのに…きらいじゃないのに…』
『きっとかんじょうまかせにいっちゃっただけなんだよね』
🐤side
夜少し騒がしくて起きたら、兄ちゃんとまろが喧嘩していた。
まろはどこか苦しそうで、辛そうで。
兄ちゃんはどうにかまろの心情を感じ取ろうと、気持ちを分かろうとしていて。
お互いを想いあってるはずなのに、嫌いと言ってしまった。
嫌いじゃないのに、嫌いと言ってしまう。
すぐに出てきた言葉がそれだっただけ。
『……かなしいな』
〔考えが大人なりうらさん〕
🤪side
[ッぅ〜…泣]
なぜあんなことを言ってしまったのか。
嫌いじゃないのに、いつないこが戦闘に駆り出されてもおかしくないのに。
{いふくん、}
[ぅッ、?]
[ほぉけ…?]
{ほとけね、w}
{さっき、……喧嘩してた}
{嫌いって言ってた。}
[……ん]
{そんなこと絶対思ってない。むしろ大好きでしょ}
[なんで知ってんねん]
{仮にも兄弟だからね}
[仮言うなや]
{仮だよ、仮}
[なんで俺の方が3歳年上なんにお前の方が大人の思考してんねん]
{いふにぃが子供なだけでしょ}
[ひっでぇなお前]
今だけはこいつに感謝しよう。
🐇side
《ゆうくーん!!》
【ん〜?】
《あれ?どっか行くん?》
【戦闘に駆り出されることになってな。】
《えッッッ》
【んははw大丈夫やw】
【無事に帰ってくるから!】
【怪我してても生きてさえいりゃええから!】
《まぁそうやけど〜……》
【んな悲しそうな顔すんな!】
【生きて帰ってくっから!】
《……うん》
【じゃ、行ってくるな!】
《行ってらっしゃい》
【行ってきます!】
信じてる。絶対生きて帰ってくるって。
無事に帰ってくるって。
だから、安全に生きて帰ってくるまで、待つことしか出来ない。
🤪side
[はぁ……]
ないことが戦闘に駆り出されて数週間、未だに帰ってこない。
帰ってくると信じてる。
帰ってきて。謝らなきゃいけないから。
大好きだから、タヒなないで。
数時間後、ないこのタヒ亡が知らされた。
あにきはまだ不明らしい。
ないこのタヒ亡は俺たちだけ、りうら以外にだけ知らされた。
りうらはまだ小さく、混乱してしまうかもしれないからとのことだった。
[俺もまだ小さいよッ…]
15歳になんて責任を背負わせているのか。
[ないこぉ…やだよ……]
[帰ってきて…怖い……寂しい…]
[悔しいよ…泣]
あんなにちっぽけな喧嘩がないことの最後の会話なんて信じられない。信じたくない。
ないこのいない世界は、怖くて苦しくて辛くて寂しい。
嫌な感情が心の底から湧き上がってくるみたいだ。
昔から体が弱かった。
なにか怖いことや嫌なことを想像してしまうとすぐに過呼吸を起こしてしまう。
まだ弱い。
俺はないこみたいに強くない。
まだちっぽけな1人の子供だ。
どうしよう。あにきもないこのように帰らぬ人になったら。
もう会えなくなったら。
酷く傷ついていたら。
早く終わってくれ。
みんなが傷つく姿を見たくないから。
[……ッひゅッ]
[かはッッひゅーっ…]
[ひゅッひゅーッ…はッ、はぁッッッ、]
その日の夜、ないこのようにあにきがいなくなってしまうということを想像したら、怖くて、苦しくなった。
過呼吸を起こした。
息が荒い。苦しい。
対処法を知らないから、自分ではどうにもならない。
一つだけ。あにきやないこに教えてもらったことがある。
1人で過呼吸を起こしたら、近くにあるタオルを口に当て、息を吸いすぎないようにすること。
やってみたんだ。
でも、怖いことを想像してしまうと、もっと息が荒くなる。
止まらない。
このままタヒぬのかもしれない。
それは嫌だ。こんな状態でないこに顔は合わせられない。
意識が朦朧とした時、勢い良く部屋の扉が開いた。
『まろっ!!!』
『まろ!!』
意識が朦朧とする中、誰かが俺の名前を力強く呼んだ。
ないこやあにきが呼んでいる呼び方で。
今ここにいる人の中で、俺の名前をまろと呼ぶ人は、りうらしかいなかった。
[ひゅ、っ、?]
『りうらだよっ!!』
[り、らッッッ…?]
『そ!!』
『えっとえっとえっと……こっちみて!』
意識が朦朧とする中、りうらを虚ろな目で見つめる。
『きこえるならて、にぎって!』
〔ぎゅっ〕
弱々しい、震える手で手を握った。
『よし!みえる?』
〔こくっ〕
小さく頷く。
[ひゅっ、ひゅ、]
『まねしてね!』
『すーっ、はー、』
[ひゅーっ、はッ、はーッッ……]
『じょーず!!』
『もっかい!』
『すーっ、はーっ、』
[すぅーッ、はッ、はーッ]
[すー、はー、]
[はッ、はーっ……]
〔ガシッ〕
『んわ。』
〔よしよし〕
[ありがとな、]
今だけはこいつに感謝しy
〔ガタンッドタドタドタッ〕
『……?』
[……はぁ。]
〔バンッッッッ!!!〕
{だッだだだッッッ}
{大丈夫ッッッ?!}
[うるさい。]
{あっごめんなさい!}
《いむくん、焦りすぎや。》
{だぁーってぇぇぇ!}
[うるさいて。]
《ほら、ステイ。》
{僕は犬かッッッ!!}
{起きたらりうちゃんがいないんだもん!!}
{焦るでしょ?!}
《いや焦るけども。》
騒がしいやつが来た。
というか、なぜりうらはここに来たのだろう。
{なんでりうちゃんここにいるの???}
あぁ。代弁してくれた。
『おみずのみたい!』
{そっか!じゃあ水飲みに行こっか!}
『うんっ!まろ、おやすみ!』
[ん、おやすm……すや]
《んはッw》
《眠かったんかなぁw》
{しょーちゃんいふくん寝かしといて!}
{僕りうちゃん水飲ませてくる!}
《ん、りょ!》
お前ら、ありがとう。
はい。疲れました。
前編しゅーりょ!!
くそ長い……
これを最初は読み切りでやろうとしてたんですよね。
馬鹿なんですか???
はい、それでは。
約4100タップ(?!)
お疲れ様でした!
コメント
2件
イラスト出せそうにないッ…!! ごめんなさぁぁい😭😭
神!なんでそんなに面白いのが書けんの?それにノベル超上手いじゃん