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俺は奇病を持っている
その名は…涙石病
「奇病の少年」
モブA「お前病気もってんだろ!?」
モブA「菌が移るから近づくなよ!」
俺「ッ…ごめッ…」
モブB「かまってやってるんだから感謝しろよ?」
俺「…はい」
モブC「この事誰にもいうなよ?」
モブC「いったらどうなるかわかるよな?」
俺は奇病のせいでいじめられていた
漫画やアニメなんかではよくあるストーリーだ
生涯治らない病気を抱えた子がいじめられるってのは
俺はそんなの耐えられない
主人公は大体、何か抱え込んでいる。病気以外にも…
学習障害によって、他の人たちと同じように勉強出来なかったり
つらい過去を持っていて不登校になったり
海外とかだと、人種差別なんかは昔多かった…日本もそうだったけど
最終的には、他の子達とも打ち解けて新たな道を進んでいったり
もしくは、耐えきれなくて自◯や人を◯してしまったり悪い道を進む場合もある
家に帰る道で僕はそう考えていた
坂道がいつもより急で、長く感じた
空気が重く、自分を責め立てるように、押し潰すように…
俺「家に帰っても、両親いなくて暇なんだよなぁ」
俺の両親は俺を置いてどこかに行ってしまった
涙石病だと分かってから、流れ行く時間のように、突然と
あと何週間、あと何日越えれば休みが来る…そう考えて生きてきた
家のドアを開けて、鍵を閉めて、すぐにソファに座り込んだ
今すぐにでも泣きたかったが、泣けば涙石病の効果が出るし、何より痛みに耐えられない
痛みに泣き、泣いた時に痛みが来て、痛みに泣く…そうなるだけだ
俺はテーブルに置かれた書類を読み直した
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涙石病 涙が石や宝石となり、痛みを伴う奇病。非常に稀なケースで、発症条件•治療方法 は、いまだ解明されておらず…
中略
…患者は涙石病の中でも珍しい宝石になる場合と確認されております。
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俺「こんなところで運使うとか、むしろ運ないよなぁ」
俺はその書類をテーブルに置いた
俺「なんか腹減ってねぇし、散歩でもしようかな」
この選択によって俺が救われるだなんて…
ガチャ
俺「うわっ!?」
いきなり吹き荒れる風、目も開けられないほどだった
ようやく目が開けられるようになった時には、俺は知らない場所にいた
正確に言えば、「懐かしいけど、思い出せない場所」だった
俺「ここ…どこだ?」
???「あなたが新しい宿主?」
俺「誰だ?」
???「ここだよー!!」
俺は腕を見た
そこには、見覚えのない生物がいた
俺「!!!」
???「へへへ〜驚いた?」
俺「驚くも何も…お前誰?」
???「僕はね〜宿主の体に寄生している寄生生物だよ!名前はルークちゃん!」
俺「えっと…ル、ルーク?」
ルーク「違うね!ルーク〝ちゃん″だよ!」
俺「ルークね」
ルーク「もうそれでいいよ…!」
ルークは顔を赤くさせながらも頷いてくれた
ルーク「宿主は、これから一週間僕と過ごすんだよ!」
俺「はぁ!?」
いきなりのことに驚いた
こいつと一緒に一週間!?気が持ちそうにない!
俺「なんでだよ!いやだよ!」
ルーク「ふっふっふ、宿主は自分の願いを叶えたいと思わないかい?」
俺「えっ!?ま、まあ叶えたいと思ったことは何回かあるけどさぁ…」
ルーク「僕と一週間過ごせたら叶えてあげるよー♪」
耳を疑った
本当か?と思ったけど、ひとまず信じてみることにした
俺「えぇ…?いいけど…」
ルーク「きっまり〜!」
ルーク「じゃあ、宿主の家に帰ろー!」
俺「そう言われても…どうやって帰ればいいの?」
一か所光っているところが目に入った
出れるかもしれない
その光に向かって走った
まだ距離があるがほんの一瞬に感じた
家に着いた
ルークもしっかり居る
いてほしくなかったが
家のドアを開けた
そこからルークとの一週間が始まった
ルークは、あれが食べたいこれが食べたいなどと、食については厳しかった
それを買ったり、作って食べたら、満足してすぐに寝る
冬休みだったからよかったものの、日常生活ではどうなっていたことか
でも、一週間はすぐにすぎた
バタバタしていて暇がなかったからか、単にルークとの生活が楽しかったからか
俺に限ってそれはないだろう
最後にルークは言った
ルーク「願いを3つ言って」
俺「奇病を治したいのと、みんなと仲良くなりたいのと…」
あと…
俺「最後はルークと一緒に過ごしていきたい!」
ルーク「!?」
ルーク「…いいよ」
俺「腕から離れてだからな」
ルーク「あったりまえじゃん!」
それから
奇病は治った、医師が驚きながらも「信じられませんが」と言っていた
ともだちともなかよくなれた
そして、1人で暮らしていたのも今日で終わった
ルークは相変わらずだった
俺はやっぱ運いいかもなw
完結