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強引に手を掴んで、学園まで来た道を戻る為無言で歩き続けた。
初めて夜の繁華街に来てしまったが、まるで違う街へと迷い込んでしまったのかと思えてしまった。
なるべく早くその場から離れたかった。
通りがかりの酔っぱらいが「兄ちゃんお熱いねぇ〜」と揶揄してくる。
カップルにでも見えたんだろうな
学園が見え始めて来る。
補導される心配はなくなり安心した。
「オレはもうここには居られない」
「何を言ってる」
「宮舘くんが相応しい、オレに親切にしてくれたし…」
「バカかお前、あの暴動は十中八九あいつの仕業、姫として称賛される事に固執しているだけ」
「俺はお前を選んだ。絶対に変えるつもりはない」
強い意思を持ってそう答えた。
「どうしてだよ。それに会長は人の事言えねーだろ、こうして今オレに固執してる」
図星を突かれた。
「あぁそうだな…個人的な理由なのかもな」
「個人的理由って…」
佐久間は、ずっと俯き加減だった顔を上げた。
向かい合わせ見つめ合うと、目を真っ赤に腫らしていて痛々しかった。
俺が姫になんて選ばなれば、と後悔よりも勝ってしまう【俺の欲】この場で正直に話せば納得してくれるのか?
「…正直に言う」
その場の空気に緊張感が高まった。
「俺はお前の」
「……顔が好きだ」
「はぁっ?」
俺の告白を聞いて佐久間は絶句した。
顔だけ【ドストライク】で姫を選んだ事実
「そ、そうなんだ……」
まただ
花の香に導かれ意識が朦朧する。
気付けば……
数秒間、唇を合わせるだけのキスをしてた。
目を開けると丸い瞳が見える、理解不能な行動にきっと相当驚いたのだろう。
俺も何故こんな行動を取ったのか自分でもわからない
「会長何すんだよーっ」
カッとなり怒鳴ってくると、姫はいつもの通常運転の調子に戻っていた。
「……」
俺にもわからない
この時の俺には理解不能な出来事として捉えていた。
その答えがわかるのはもう少し先