練習場所として短編集にする予定です
腐ってます!!!
rd「ぺいんとせんぱぁ〜い!」
先輩に抱きつく。俺よりも小さな先輩は俺の腕の中にすっぽり入る。
pn「ぐえっ…もう、朝からはやめてよ……」
rd「先輩が可愛いのが良くないんですよ〜?」
pn「だからってこっち来なくたって……てか俺は可愛くない!」
bd「おいらっだぁ!置いてくなって言うとるやろ!!」
rd「先輩、早く行きましょー!」
pn「ちょっ、押すな!きょーさんたち待とうよ!」
rd「えーやだぁ……せっかく2人で行けるのに」
pn「はいはい、モテ男は黙ってろって!」
先輩は「2人で………」というような、よくモテる奴が誰にでも言っているのと同じことをやっていると思ってるみたいだけど、俺はそんなこと絶対にしないし、先輩にしか言うつもりはない。
先輩に言われて後ろから追ってくるきょーさん達を待った。
bd「すんません、こいつが勝手に走り出したもんで!」
pn「大丈夫です!」
cn「いきなり走り出すなんて酷いよ〜」
md「コンチャン遅スギ」
ru「誰かにぶつかったらどうすんの?」
rd「だいじょぶに決まってんだろ!」
pn「…………じゃ、じゃあ俺行きますね!」
rd「はいストーップ。先輩は一緒に行かなきゃダメですよ?」
pn「ええ、なんでよ…………」
文句を垂れ流す先輩を放って歩き出した。
rd「また後で!ぺいんと先輩!」
pn「もうやめてってばぁ………!変な目で見られてるって!」
rd「俺が誰とあいさつしようが勝手ですしー………」
校舎に入ると、すぐに女子が群がってきた。
その視線はぺいんと先輩を向いている。
冷たい視線ではあるけど俺の先輩のこと見つめるとか意味わかんない。
しかも先輩は女子達の視線ばっか気にして俺のことなんて視界に入ってすらないし。
rd「やっぱ教室まで一緒に行きます」
pn「何でよぉ…………」
嫌がる先輩を気にも留めず教室まで見送ってから自分のクラスに入った。
荷物の整理をしているとまた女子が集まってきた。
なんだか知らないけど色んな話をしてる。
俺は先輩以外に興味ないしテキトーに返事する。
誰が見てもすごく無愛想で嫌な返事だ。
rd「せんぱぁ〜い!」
昼休み。小さな先輩の背中にぎゅっと抱きつくと先輩はすごく驚いていた。
pn「いっつも昼休みに来るのやめてよ………。きょーさん達はいいの?」
rd「別にー。先輩に会えない方が嫌だし」
pn「俺なんかより仲良いんだし大切にしなよ。あと敬語」
rd「ぺいんと先輩の方が大事ですもーん」
pn「そういうの、俺に使うんじゃなくてもっと可愛い子に言ってあげな」
「てか、きょーさん達との仲の良さは否定しないのに、何で俺の方が大事なの?」
rd「ぺいんと先輩が好きだからに決まってます。それから、先輩は誰よりも可愛いです」
pn「…………俺は可愛くないってば!」
rd「ねぇ先輩」
??「ぺいんとさーん!」
pn「あ、しにがみ!」
聞き慣れない名前を呼ぶと俺の腕から抜け出てその人の方に走って行った。
sn「お久しぶりです!!元気でしたか?」
pn「うん!しにがみも元気だった?」
sn「はい!………あれ?そちらは?」
pn「あー………、俺の友達のらっだぁ。一学年下だけどなんか絡まれてるw」
sn「へぇ、らっだぁさん!僕はしにがみです!ぺいんとさんのお友達です」
rd「…………ちは」
ぺいんと先輩は「ちゃんとあいさつしろって!」と可愛らしく怒っていたが、それっきりしにがみ先輩と話しながら教室に入って行った。
bd「らっだぁ?なんかあったん?」
rd「………………別に」
cn「絶対なんかあったねぇ。ぺいんとさんのこと?」
rd「…………………………違ぇし」
cn「うーーーん、正解みたい」
ru「ぺいんとさんのことになるとわかりやすいね」
md「今度ドッカ行カナイ?」
rd「いい。先輩でも誘おーかな…………」
bd「言ったそばからやな………」
ru「そういえば、転校生来たらしいね」
cn「転校生?………ああ、あの小っちゃい子?」
bd「俺も聞いたわ。確か2年の先輩だよな?」
ru「そうそう。声も高いし背も低いし、女の子っぽいよね」
そういえばさっきぺいんと先輩と一緒に教室に入っていった人はずいぶんと背が低かった。
そして、先輩の名前を呼ぶ声は高かった。
あまりにも背が低いから女子かと思ってたけどあれが転校生なのかもしれない。
bd「そういやお前、さっきその先輩とぺいんとさんが一緒にいるところに鉢合わせてたな?」
rd「………うん。やっぱり転校生なんだ」
bd「多分な」
md「ソノ人、ペイントサンノ彼女ジャナイノ?」
ru「ちょっ、みどりくん!」
rd「そうなんかなぁ…………」
md「モウ諦メチャエバ?」
rd「………………いや、もうちょっと」
md「フゥン…………」
rd「寒ー……まだかな…………」
冷たい風が吹く中で俺は人を待っていた。
pn「らっだぁ?何してんの?」
rd「先輩待ってました」
pn「え?俺?何でよ」
rd「しにがみ先輩と話したかったんで」
pn「………そっか。しにがみならもう少ししたら来るから待ってよ!」
rd「はい。………先輩は一緒に帰るんですか?しにがみ先輩と」
pn「うん。中学以来久しぶりに会ったから色々話したくて」
rd「じゃあ俺邪魔っすよね?すいません」
pn「平気。しにがみとはよく話すだろうし」
rd「ならよかったです」
pn「らっだぁはさ、俺のこと」
sn「ぺいんとさ〜ん!すみません、お待たせしました!」
pn「あ、しにがみ!らっだぁが話したいって言ってるよ」
sn「え、はい!何ですか?」
rd「あー………とりあえず歩きませんか?」
sn「そうですね!」
最初は3人並んで歩いていたけどだんだんとぺいんと先輩が先を歩くようになった。
pn「しにがみー!置いてくよー?」
sn「はいはい!………で、お話ってなんですか?」
rd「俺、ぺいんと先輩が好きなんです」
sn「そうなんですか!それで……どうして僕に?」
rd「なんか俺、先輩に嫌われてるみたいで………」
sn「ぺいんとさんが!?ないですよ、絶対!」
rd「多分俺のせいなんですけど………先輩は俺がくっついたりとか嫌みたいで」
sn「あーなるほど………」
「それなら僕に秘策がありますよ」
rd「秘策?」
sn「はい!」
sn「おはようございます!らっだぁさん」
rd「おはようございます。しにがみ先輩」
翌朝。ぺいんと先輩と待ち合わせをしていたしにがみ先輩と落ち合った。
rd「大丈夫っすかね?俺」
sn「大丈夫ですって!ぺいんとさんと話す時を思い出す感じで!」
rd「頑張ります」
昨日の帰り、しにがみ先輩の言ったことを思い出す。
ぺいんと先輩以外の人と愛想よく関わる。
しにがみ先輩の秘策らしい。
「そうすればきっと気付くはずです!」としにがみ先輩は言っていたけど俺にはさっぱり。
とりあえずぺいんと先輩を待った。
pn「お待たせ!ごめん、遅れた!………え、らっだぁ?」
sn「大丈夫です!」
rd「あ、はい。お邪魔してまーす」
pn「………へ、へぇ」
ぺいんと先輩は少し俺を警戒しているみたいだった。可愛い。
あまりぺいんと先輩に近づかないように気を付けて3人で登校した。
いつも通り校舎に入ると女子に囲まれた。
mb「おはよう、らっだぁくん!」
rd「おはよう。朝からありがとね」
いつもよりもずっと愛想よく振る舞う。
そうすれば女子たちはキャーッと歓声?をあげて喜んでいた。
mb「ねぇらっだぁくん、今日のお昼一緒に食べない?」
mb「わたしも食べたい!」
mb「今日の放課後空いてる?」
rd「空いてるよ。一緒にお昼食べよっか」
自分から見ても気持ち悪いくらいの愛想笑いだった。
ぺいんと先輩は少し不満気だった。
pn「らっだぁ、俺ら行くね?」
rd「あー、はい」
sn「大変ですね、らっだぁさんって」
pn「…………うん、」
mb「でねー、」
rd「へー。そうなんだw」
お昼になって約束していた子と屋上でご飯を食べていた。
と言っても話なんてほとんど入ってこないし、なんならぺいんと先輩のことしか考えてない。
ぺいんと先輩に会いたいなぁなんて考えていたら屋上の扉が開いた。
話を聞いてるフリをしながら扉の方を横目に見ると、ぺいんと先輩だった。
しにがみ先輩も一緒だった。
mb「ね、それでさ!」
rd「あーうん………w」
愛おしい姿を見つめていたら目が合った。
あっちがすぐに目を逸らし、俺も名前を呼ばれたから目を逸らした。
そのまま話し続けていると声が近づいてきた。
sn「らっだぁさん!」
rd「え、しにがみ先輩?………と、ぺいんと先輩。どうかしました?」
sn「よければ僕たちも一緒にお昼食べていいですか?」
rd「俺は大歓迎ですよ。………君は大丈夫?」
mb「…………うん、大丈夫だよ!」
元々一緒にいた女子が嫌そうな顔をしたのはわかったけど気にしないフリをした。
その女子、俺、しにがみ先輩、ぺいんと先輩の順番で座った。
sn「あ、今日僕たちの学年で小テストがあったんですけど、絶対終わりました…………」
rd「終わったならよかったじゃないですかw」
sn「そういう終わったじゃないですよぉ…………」
rd「わかってますよw」
sn「年上をからかうのやめてもらえます!?」
rd「年上には見えませんけどー?身長とか」
sn「僕がチビだって言いたいんですか!?」
rd「洞察力が高いですね、先輩w」
sn「はいぃ!?ちょっとぺいんとさぁん、なんとか言ってくださいよ!」
pn「ええ…………?」
sn「ぺいんとさん?いつもの威勢はどこ行ったんですかー?」
pn「そう言われても…………。あんまからかいすぎちゃダメだよ、らっだぁ」
rd「はぁーい」
sn「ぺいんとさん、ほんとにどうしたんですか!?いつもなら『チビなのはわかるけど言ってやるなよ!!』って言うはずなのに………!」
pn「俺のことなんだと思ってんの………?w」
mb「あのぉ、先輩方ってらっだぁくんと仲良いんですかぁ〜?」
pn「えっ」
sn「はい、そうです!とっても優しくていいお友達です!」
mb「そぉなんですね〜!ぺいんと先輩は違うんですかぁ?」
pn「あー………俺、は」
rd「ぺいんと先輩は俺が一方的に絡んでるだけ。友達でもなんでもないよ、」
mb「え、そぉだったんですか〜!?てっきりお付き合いとかされてると思ってました〜」
rd「そういう噂、流してたりしないよね?」
mb「うん、もちろん!てかさ〜」
ぺいんと先輩たちが来ても自分の話を続ける女子には目もくれず、ぺいんと先輩を眺めていた。
いつもよりも明らかに大人しいぺいんと先輩を心配しているしにがみ先輩と話している。
偶に弁当を小さめに口に運んでは笑っている。
しにがみ先輩はというと、ぺいんと先輩を励まそうと必死になって話していた。
mb「あ、あの、らっだぁくん!」
rd「ん?」
mb「今日の朝、放課後空いてるかって聞いたんだけど…………」
放課後。
ぺいんと先輩たちのとこに行こうと思い、帰りの支度をしていると声を掛けられた。
そういえば、「放課後は空いている」と言ったかもしれない。
しにがみ先輩に言われて「とりあえず全肯定」をしていたせいで忘れていた。
rd「ああ、空いてるよ。どうかした?」
mb「こ、ここはあれだし、学校裏行かない?」
rd「あー…………いいよ」
その女子に着いて教室から出ると、階段のある角にぺいんと先輩の姿が見えた気がした。
ほんの一瞬だったし、その人は走っていたから本当かどうかはわからなかったけど。
女子について行くと、体育館の裏に来た。
どっかで聞いたことあるようなシチュエーションだな…………と思っていると、女子が口を開いた。
mb「あの、らっだぁくん…………」
rd「何?…………かな、」
mb「私、らっだぁくんが好きで…………。付き合ってくれないかな、?」
rd「………………え、」
予想外の言葉に、優男はこういう時にどんな返事をするのかと戸惑った。
できることならしにがみ先輩に助けを求めたいが、そんな暇はない…………か。
何とかして逃れられないかと辺りを見回していると、黄色い髪が目に入った。
あれは間違いなくぺいんと先輩のだ。いつも見てるからわかる。
rd「ぺ、ぺいんと!」
俺が叫ぶと、ぺいんと先輩はびくっと体を跳ねさせた後、気まずそうに出てきた。
rd「あー……………今日、一緒に帰る約束してたよね!」
pn「え、あ………………」
mb「え、らっだぁくん…………?」
戸惑う女子を置いてぺいんと先輩に駆け寄った。
rd「実はぺいんとと付き合ってて…………だから、ごめんね?」
mb「え?そんな話、誰もしてな…………」
rd「話したのは君にだけだよ。だから、秘密にしておいてくれる?」
mb「は、はいっっ」
rd「じゃあ俺、帰るね」
mb「う、うん。ごめんね、時間取っちゃって!」
その場から離れ、校門から出てもしばらくはお互いに何も言わなかった。
無断で付き合ってるフリをしたのはまずかったか…………と静かに反省していた。
pn「あの、らっだぁ」
rd「はい!?な、何ですか…………?」
pn「えっと…………さっきのこと、なんだけど」
rd「勝手に付き合ってるとか迷惑でしたよね、すみません」
pn「いや、それは別に大丈夫だし、なんなら嬉しかったっていうか…………」
rd「へ?今、嬉しいって……………」
pn「違う!なんも言ってない!!いや、違うくはないけど…………」
rd「え、詳しく……………」
pn「んや、なんかいつもよりらっだぁと距離があるみたいで…………なんかこう…………」
rd「なんかこう……………?」
pn「なんか、むずむずするっていうか…………嫌な感じ、」
rd「えっ、ちょっっと待って、ください……………」
急いでしにがみ先輩に連絡を取り、『なんかむずむずする嫌な感じ』について確かめた。
pn「ら、らっだぁ…………?」
rd「その嫌な感じ、俺のこと好きってことでいいですか!?」
pn「え!?」
rd「え?」
pn「え?」
rd「…………やっぱ違いますよね。すいません、変なこと言って」
pn「違う違う!まあ、その…………そう、なのかな?」
rd「じゃあ、フリじゃなくてほんとに付き合いませんか…………?」
pn「え、付き合、え!?」
rd「いや、だってほら、先輩は俺のこと好きかもしれないんですよね?なら試しに付き合ってみて、好きになれたらそのまま………みたいな方がよくないですか!?」
pn「そのまま…………?続きが一番気になるけど、そうだね?じゃあよろしく…………」
rd「え、めっちゃ嬉しい………………」
pn「なぁんで泣きそうになってんの!?w」
rd「いやだって先輩と付き合うとかなんか夢みたいで…………」
pn「へ、っ………………でっ、でもまだ俺が好きになったとは言えないし!」
rd「それでも嬉しいです…………って、照れてます?顔赤い、」
pn「そ、それは可愛い後輩ムーブするお前が悪い!!」
rd「可愛い…………可愛い、ねぇ?w」
pn「なんか嫌そうなのやめて!?褒めてんだし」
rd「じゃあ先輩はもっと可愛いですねー」
pn「うわ嫌だわ……………」
なんだか思っていたよりもあっさりとした結果だった。
悔しいけどしにがみ先輩の「秘策」が役に立ったのだろうか。
rd「ぺいんと先輩、好きですよ」
pn「……………俺も」
rd「え!もう一回言ってください!」
pn「なんも言ってない!!」
長いですねー……………
最近、上手い字書きさんしかいなくて萎えてます((
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後輩×先輩めっちゃ好きだから最高だった………🫰🏻🫰🏻💕 なこち書くの上手すぎるから自信もって⁉️🥹