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Hoicoro
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ロボットの王
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成瀬りん
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真希氏が寝たあとに体を冷やさないように薄がけをかけたり、食べていないようだったら食べ物を出して食べるように促したり、できる範囲で私は真希氏を助けていた。 {私}が何かするたびに、真希氏はお礼を言ってくれる。掛川氏と暮らしていたときは、あり得なかったことだ。最初の持ち主にも、掛川の前の持ち主にも、そう言えばお礼を言われたことはない。お礼を言われるのは、いいものだと思う。
真希氏は、パソコンや薄い板で、水色の髪の少女のしゃべりを見てよく笑っている。
{私}は、人間の顔の美醜はピンとこないが、真希氏の笑顔はかわいらしいなと感じる。真希氏にはできるだけ笑って暮らしていてほしい、この館でずっと……。
真希氏の笑顔を増やすために、私は何ができるだろうかと考えて、特に何もできないということに気づいて、がっかりした。真希氏は私と交流を持ちたいようだが、こんな透明な粘液みたいなのが出ていったところでびっくりされるだけだし……びっくりされるだけならまだ良くて、恐れられ嫌われてしまうかもしれないし……。
まあ、真希氏が怪我したり病気したりしたら、笑うどころではない。だからこれからも、真希氏を大事に見守って大事に世話するしかないのか。
コメント
1件
うわあ、第15話、お館様の視点すごく良かったです……! 真希さんに薄がけをかけたり食事を促したり、ああいう細やかな気遣いの積み重ねが、お館様の「お礼を言われるっていいものだな」っていう気づきに繋がってるのがじんわり来ました。今までの持ち主には一度も言われたことがなかったって台詞、胸がぎゅっとなりますね。 それでいて「真希さんの笑顔を増やしたいけど、自分が出て行ったら驚かれるだけだ」って自己評価が切ない。透明な粘液みたいな存在としての自己認識と、それでも誰かの世話を焼きたいっていう優しさのギャップが、このお話の一番の魅力だなと思います。真希さんの笑顔を守るために「見守って世話するしかない」って結論に至るまでの逡巡が、すごく丁寧に描かれていて好きです。