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稲荷崎編(北、角名、侑、治)
(色々雑だけど大きな心で見てネ!)
(宮侑クズめかも・・・地雷さん注意!)
私は西川ゆり。実は今、あの超大人気マンガ、アニメである「ハイキュー」の世界で私は生きている。
何故こうなったかと言うと、私は元々ブラック企業に勤めていて、過労死するギリギリにトラックに跳ねられ気づいたら私の人生二週目となっていた。
最初こそ「ハイキュー」の世界だと気づかなかったが、大のヲタクだった私は街ゆく人の絵柄で察した。泣き崩れるかと思った。
そこから私は必死に親を説得して、烏野高校へ通い、日向や影山と号泣しながら何とか仲良くなり、今は20歳となった。
(なんだかんだこの世界にも慣れた!)
(でも他の高校の人にはなかなか会えない、)
今日は日向の手伝いでIKEAに家具を買いに来ていた。そこで事件は起こったのだ。
家具などを買い終わり、駐車場で待っている日向に会うためエレベーターを呼んだ。
<チーン 4階です。>
エレベーターが開く音を聞いて、私が顔を上げた。すると少し驚いたような声がする。
治「は、?!」
『・・・?』
(あれ、この声って・・・!)
それを聞いた私はその人たちを顔みた。
『・・・え、』
そこにはなんと、稲荷崎の北信介、角名倫太郎、宮侑、宮治が立っていた。
私は衝撃で体が固まる。号泣するのを耐えるのに精一杯だ。
(今会うのかよー・・・!!かっっっこよ!!)
(頭身高っっっ!!服オシャ!!!)
少しすると、宮治がエレベーターの扉を片手で抑え口を開く。
治「乗んないすか?閉じちゃうで?」
(は、話しかけられたー!!!推しに!!!)
何とか力を出し言葉を発する。
『のっ、乗ります、!』
私は頬と耳が熱くなるのを感じながら小走りでエレベーターに乗り込んだ。
(推しに!!囲まれている!!!)
(全員でか!!!)
死にそうなぐらい鼓動が早くなっていると、角名倫太郎、北信介が話しかけてきた。
角名「どうしました?体調悪い?」
きっと震えている私を心配してくれたのだ。
(優しすぎる!!!好き!!)
北「なんかありました?」
『え・・・えと、あの、』
私は緊張で上手く話すことが出来ない。
『・・・あぇっ?!』4人「?!」
やっと言葉が出そうとなった時、突然膝に力が入らず全員倒れる。どうやらエレベーターが止まったらしい。
(ええ・・・ど、どうしよ、?!?!)
(てか痛・・・くない、?)
頭をうちつけたはずの私が痛みを感じず、不思議に思い上を見るとそこには北さんが。
侑「っ、なんや??!!」
角名「・・・エレベーター止まったみたい」
北「驚いたな、」
北「大丈夫か?・・・ゆりちゃん」
『、え?!なんで名前・・・』
北「すまん、今思い出したわ。」
北「昔会ったことあるやで。覚えてへんよな」
角名「え、北さんまじですか?」
『・・・そういえば、会ったような、??』
そういえば昔、なぜか私が体調不良になり保健室へ運んでくれた人がいた気がする。
(でも倒れてたしはっきりとは・・・)
(推しと会ったのに気づかないなんて・・・!)
私がヲタク失格だの考えていた時、またもトラブルが起きた。
角名「うわ」北「!」
エレベーターの電気が消えたのだ。
(?!あ、やば)
電気はすぐついたが、私が焦ったのはほかの理由だ。体がひどく震える。
『、カヒュッ・・・ヒュッ・・・』
(息、が、吸えない、)
私は重度の暗所恐怖症。少しでも恐怖を感じると喘息になる。でもそれは昔の話。
(もう数年は発症しなかったのに・・・!)
高校ぶりに発症したことに焦る。そういえば北さんに運んでもらった理由もそうだ。
(つ、伝えなきゃ、)
角名「びっくりした」
『・・・ヒュッ、あ、の・・・カヒ、』
侑「これいつ出られるん?!?!」
上手く声が出せなくて気づいて貰えない。特に宮侑は機嫌が悪くなっているようだ。
侑「・・・てかそこの女!いい加減北さんから離れろや!誰やねんお前」
(ああ、宮侑はそうだよな・・・)
『・・・・・・』
(やばいな、・・・)
息ができないことも、色々とやばい。
宮侑は返事をしない私にムカついたのか、横に置いていたIKEAの袋を軽く蹴った。
それは日向のだ。大事な大事な・・・
(・・・あぁ・・・もういいか。)
頭の中で何かがプツンと切れる。
角名「・・・侑落ち着けよ」
侑「うるせぇわ。第一こいつのせいで・・・」
北「侑。」侑「ヒッ!な、なんす・・・?!」
角名「え」治「?!」
私は首が閉まらない程度の力で侑のフードをつかみ顔を寄せ小声で喋る。
(息ができないとか関係ないわ。)
『さっきからグチグチとなんなん?』
『私だって好きでここにおるわけやないねん』
『まさか怖いんか?笑』
『だったらエレベーターの手すりとでも手ぇ繋いで仲良しこよししとけや。』
侑「・・・え、あ、」
『全女がお前のこと好きやと思ったら大間違えやで。勘違いクソ金髪が。』
言いたいことを全て言って、顔を離す。侑も含めみんな混乱しているようだ。
(侑にしか聞こえてないよね。)
(・・・息使いすぎた。どうしよ、)
私は荒れた息をなんとか整えようとする。すると後ろから背中を撫でられた。
『カヒュッ・・・き、北さん・・・カヒッ』
(全くこの人は、どこまで優しいのだろうか)
北「! 名前知ってくれたんやな、嬉しいわ」
北「ゆりちゃん暗所恐怖症なんやろ?」
『えと・・・ヒュッ、はい。』
北「落ち着いて息吸いや。ゆっくり・・・」
北「せや。上手やな。」
北さんに撫でられながらなんとか落ち着いた私。一生推す、北さん!
『ありがとうございます、!落ち着きました』
北「良かったわ。」
角名「ゆり・・・さん?水、いる?」
『! ありがとうございます、!』
治「・・・さて、さっさとここから出えへんと。」
(みんな優しいし、落ち着くな・・・)
私がそんなことを考えていると、ずっと黙っていた宮侑が指輪を落とす。
拾おうとすると、宮侑が口を開いた。
侑「さわっ・・・んな、」
『・・・・・・』
冷たい言葉。やはり嫌われたのだろうか。
(まあ、そりゃそうか、)
私が少し落ち込んで下を向くと、北さんが口を開いた。先程までとは全く違う低い声。
北「侑。お前ええ加減にせえよ」
北「さっきからなんもされとらんのに、ずっと毒づいて、失礼やろ。」
侑「・・・・・・」北「おい、なあ?」
俯いて黙る宮侑。気まずい沈黙が続く。
(・・・北さんは優しいなあ)
私は別に傷ついていない。ハイキューヲタクの私だ。キャラの性格なんて知っている。
(本音も、思考回路もね、)
ポケットからハンカチを出し、指輪を包んで宮侑に差し出した。
侑「・・・・・・?」
『・・・女性が苦手なんでしょう。』
『色々な方から言い寄られるから女性は全員そうだと?』
侑「・・・・・・」
『私も言いすぎました。』
『私が嫌なら、無視してそっぽでも向いていてください。でも、』
『これだけはもう触らないでください、!』
侑「・・・分かった、すまんかった。」
『・・・ふふ、良いんですよ。』
なんだか大きな犬みたいで軽く笑ってしまう。すると宮侑の顔が急に赤くなった。
『? どうしました?』
侑「いや、・・・」
宮侑は宮治に寄り小声で喋り出す。
侑「・・・やばい!!サム、!!」
治「あ?なんや」
侑「俺惚れてもうた、!!どないしよ!」
治「は??お前さっきなんて言われたん」
侑「罵詈雑言や!」
治「・・・お前そういう趣味か?」
侑「ちゃうわ!!なんかこう、ぐわってなる」
侑「俺女にあんなこと言われたん初めてで、なんか、・・・ようわからんけど可愛ええ。」
治「残念やな。諦めや」
侑「は?!、なんでや!!!!」
治「・・・あの子は俺のモンやからな。」
(? 何話してるんだろ?)
結局終始何を話しているかは分からなかったが、機嫌が治ったようでよかった。
(、?横から視線が・・・)
横を見ると角名倫太郎がこちらを見ている。
『な、なんでしょう、?』
(いや顔良!!!!塩顔最高!!)
角名「いや、その大事にしてる袋、何入ってるんだろうなって」
『あ、えと、幼なじみのやつです、!』
北「幼なじみ?自分のちゃうん?」
『はい。大事な幼なじみですもん!』
角名「・・・優しいね。」
『? そうですか?みなさんも優しいです!』
角名「ふーん、笑 ありがと」
(流石沼男!!好きですが?!!)
北「そない大事にするて、どんな人なん?」
『えと、最近ちょっと有名になってきたバレー選手で・・・日向翔陽っていう・・・』
侑「あ?!」角名「まじ、?!」
『し、知ってましたか?』
侑「知ってるも何も!俺同じチームやで!!」
宮侑がずいっと顔を寄せてくる。近い。
『そ、そうなんですか、?!』
(ひいぃぃぃ!!顔面国宝すぎる!!)
私が少し身を引くと、北さんが宮侑の身体を押し返して私から離した。
北「昔試合したことあるで。」
『そうなんですね!いい子でしょう!』
(あ、しまった、!!はず、///)
つい熱が入ってしまった私を、北さんは少し見てから笑う。
北「ふふ、せやな。」
(わ、わらった!!!死にそう、!!)
そこから数分、雑談していると救助の人がエレベーターに入ってきた。
どうやら角名さんが呼んでくれたらしい。
『良かったですね、!』
(あーあ、これでお別れか、)
私は名残惜しくも荷物を持とうとすると、治さんに奪われた。
治「重いやろ。持ってくで。」
『あ、ありがとうございます、!』
(イケメンすぎる!!)
治「そんでさ・・・」『?』
治さんは少し照れたようにそっぽを向く。
治「・・・連絡先、交換してくれへん?」
『え・・・いいんですか、?!』
治「その反応、交換してくれるな。」
『え、ええ!もちろん、!』
私がスマホを出すと、角名さんに片手を優しく掴まれる。
角名「俺とも、交換して、」
『え、ええ?!』
まさかの推し2人から連絡先を聞かれる衝撃。そこから後は、よく覚えていない。とりあえず2人と交換をして、なぜか侑と北さんとも交換した。
エレベーターを降りた後は、日向の車まで荷物を持ってもらい、ついでに挨拶を交わしていた。日向は嬉しそうで可愛かった。
正直、このあとあの4人と関わるのは、ろくな事にならないような気がする。
でもまあ、それもそれで凄くいいだろう。
終わり.