久しぶりの全員揃った休日に、ゲームセンターに来ている御一行。
クレーンゲームのショーケースに両手を当て、菊が呟いた。
「か、かわいいです……!!」
「よーし!俺が菊のために取るんだぞー!!」
「だ、大丈夫ですよ…?私我慢しますから……」
菊はもちろん、菊の周りまでが物理的に輝いて見える。もちろん本人たちは気づいていないが、フィルターだ。
「今日も眩しいあるねぇ………」
王耀が眺めながら言った。
「いいなぁ〜、僕もクレーンゲーム上手だったら喜んで取ってあげてたのに〜」
「ヴェー、俺も悔しいけどアルフレッドには劣るかなぁ〜……」
「俺だって負けてねぇぞ………菊に良いところを見せるんだ………」
「やめとけよ……笑」
とフランシスがニヤ、というような顔で言うと、いつもの様に、
「うるせぇ」
とアーサーが拗ねた。
「お腹空いたなぁ〜……」
フェシリアーノが言った。
「もうそろそろ12時だな」
「もうそんな時間なのですね……お昼にしましょうか」
「何にするあるか?」
「パスタ〜〜!!!」
「ハンバーガーにするんだぞ!!!」
「はぁー?!またかよ〜!!」
以下略。
結局決まらず、食べ歩きすることになった。
「どれも美味しかったですねー!」
「そうだねぇ〜」
「菊、また食べ過ぎあるよ……?」
そんな会話をし、またゲームセンターに戻ろうとしていると、アーサーが急に声を上げて、走って言ってしまった。もう人混みに紛れてしまい、姿が見えない。
「アイツどうしたんだ?」
「また気でも狂ったあるか?」
王耀とフランシスが口々に言う。
すると人を避けながら走って帰ってきた。片手には何やら異物が握られている。
「な、何だ、それは、………」
ルートヴィッヒがおそるおそる問う。
「?新作のイギリス生まれのスイーツだが?」
「HAHA!!懲りないなぁアーサー!」
「どういう意味だよそれ」
「まずそうって意味だよ分かれバカ」
「はぁ!?どこ見て言ってんだよ
バカはお前だよ!!!」
「その言葉そのまま返すわ!!」
またもや口論だ。アルフレッドじゃないが、本当に懲りない2人だ。
そしてその異物をパク、とアーサーが食べた。
「やっぱうめぇぞこれ!お前も食べてみろよ!!」
「はぁ?!嫌だよそんなの!!」
と言い合うアーサーとフランシスの間を割って、アルフレッドが一口食べた。
「Hmmm…………うまいぞぉ〜!!!」
「信用ならんな……」
「全くだね〜」
そしてどさくさに紛れてアルフレッドがフランシスの口に異物を運んだ。
「®~¢∧γαζ∪※〜〜!?
…………あれ?美味しいかも……」
「……え、嘘だよね……?フランシスまで味覚おかしくなっちゃったの…!?」
「ほ、本当に大丈夫ですか……?」
フェシリアーノの驚きの声の後、あまりに心配で菊が3人に声をかけた。
すると………
「「「うっ………………」」」
気持ち悪そうな形相になり、本気で菊が心配し始めた。
「ど、どうしましょうどうしましょう……!!!!お手洗い遠いですよ……?!ご無理なさらずに、大丈夫ですか…!?」
菊が3人の背中をさする中、王耀とイヴァン、フェシリアーノ、ルートヴィッヒは、
「「「「はぁー…………」」」」
深い溜息をつき、呆れていた。
すると3人の動きが同時にピタ、と止まった。
「お、おさまりましたか……?」
菊がそれぞれの顔を覗き込む。次の瞬間、アーサーにガッと顔を両手でつかまれ、
「…………ふぇ、」
あまりに驚きすぎて、菊の口から間抜けな声が出る。
「ねぇ〜そう思わない〜!?」
アーサーがアルフレッドに言う。
「え、それな〜?かれぴにしたいんだけどぉ〜!」
「え〜分かるぅ〜!ねぇ〜プリ行こ〜!!」
フランシスが菊を引っ張って行く。
「………………………………え、……………あ、ちょ、ちょっと……!?」
他の4人は情報過多により完全にショートしていた。
「フランシスはまだ百歩譲って分かるが………」
「あの2人はびっくりだよね〜」
「いつの間にかあの3人仲良くなってるしー……」
「本当に世の中、何があるか分からないあるな…」
【おまけ】
「ねぇ〜どれで撮る〜〜?」
「何がいい〜〜?あ〜これとか〜?めっちゃ盛れるよ〜!!」
「盛れ……る……………、、??」
「やっばぁ〜うといのぉ〜?ウケる〜笑笑」
「もぉ〜いいから撮ろぉ〜!」
「は、一刻も早く戻ってください、、、…………」
「「「「菊がギャルになってたらなぁ………」」」」
コメント
1件
なんだ、ギャルぢゃん