第3章「学園祭に潜む亡霊」その8
役者の卵は、焦っていた。
自分の「役」を演じ、それを大衆に認めさせなければならない――そういう契約を、役者の卵は結んでいたからだ。
だが今――役者の卵は、その契約を破るか破らないかの危機に瀕(ひん)していた。
このままでは、栄光への近道が絶たれてしまう。
それだけは、絶対避けなければならない。
――最初は、あんな手紙無視するつもりだった。
こんなことをしても、自分が不利になるだけだから。
でも今は、この手紙の言うことが、正しいように思える。
そうしたほうが――大衆はより、自分の「役」を受け入れてくれるだろう。
役者の卵は、「近道」を失わないために――更なる「近道」に、手を出した。
肝試しのあと――修介たちのチームをきっかけに、「あの幽霊騒ぎは誰かのやらせ」という認識が広まり始めた。
最初は「でも実際に見たやついるのに?*******
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