今回より『もう一度』第二章開幕です!
リクエストも承っておりますので、気軽にコメントに書いていってください!
それではどぞ!
俺の名前は小峠華太。
絶賛小林の兄貴に和室で膝枕として使われている武闘派の女極道だ。
小峠「(足が痺れてきた…)」
先日、俺が小林の兄貴と再開し、連れ戻ったことで、天羽組全員を完全復活させることに成功した。
自分で蒔いた種だから自分でなんとかせねばと思ってはいたが、さすがにつかれた。
だって狂人兄貴たち全員と手間のかかる舎弟たち全員プラス久我、瓜生さん、伊集院の旦那、流川くん、伍代、氷室さんだぞ?
俺こんなにできたんだぞすごいだろと自負させて頂きたい。
小林「ん〜、華太ぉ、夜一緒に飲み行こうぜぇ」
小峠「いいんですか?」
小林の兄貴はそう言いながら、俺の腹に顔をグリグリと埋める。
悪魔と赤子のハーフだと思っていたが、これじゃただのワガママな子供だなと、思わず笑みがこぼれる。
小林「今笑ったろー」
小峠「ふふ、失礼いたしました」
俺と会うまでは、ずっと黙ったままであった、と速水たちから聞いた。
怒っているのも怖いけど、ずっと黙ったままっていうのも少し寂しかったと言っていたのを覚えている。
だが、俺と会ったことでちゃんと喋って笑うようになってくれたのはありがたい。
じゃないと舎弟たちが怖がって仕事どころじゃなくなるからな。
小林の兄貴の命令で、兄貴の頭をなでなでしていると、部屋に須永の兄貴と和中の兄貴、そして野田の兄貴が入ってきた。
野田「小林てめぇ、自分の仕事もせずに華太に甘えてんじゃねぇぞ?華太もちゃんと断らんかい!」
須永「ずーるーいー!小林君、そこ代わりたまえよ!」
和中「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…貴様今すぐ華太から離れろ」
小林「嫌でーすぅ。兄貴たちこそ華太目当てで来たんでしょ?」
ああ、また喧嘩勃発だ。
なんでこの人たちはいつもこうなんだ。止める側の身にもなっていただきたい。
そして和中の兄貴が俺のところに来て、俺の体をひょいっと持ち上げた。
小峠「うぉっ!」
俺を持ち上げた衝動で、小林の兄貴の頭がすごい勢いで地面と衝突する。
小林「いってぇ〜。兄貴酷いっすよ」
そして和中の兄貴は何食わぬ顔で俺を抱き抱えて退室しようとした。
だがそこにほかの兄貴たちは待ったをかける。
須永「まてまて和中ァ!」
和中「チッ……………南無三!」
ヒュッ
その瞬間、なんと和中の兄貴が須永の兄貴の首筋に手刀を繰り出したのだ。
油断していた須永の兄貴はそれをもろに受けてしまい、気絶してしまった。
小峠「須永の兄貴ぃ!!」
和中「必要な犠牲だ。仕方がない」
小峠「兄貴分を犠牲にしないでくださいよ!!」
そしてそのまま走り出そうとする和中の兄貴に、次の刺客が降りかかる。
野田「和中ァ、ちっと待たんかい」
そういう野田の兄貴の手にはアイスピックが握られている。
和中「む……」
和中の兄貴は危険だと判断したのか、俺を床に下ろして刀を構えた。
小峠「(やばい……ここに居れば間違いなく死ぬ…!)」
そして野田の兄貴のアイスピックと和中の兄貴の日本刀が激しくぶつかり合う。
野田「大人しく華太ちゃんを渡さんかい!」
和中「それは無理なお願いですね、野田の兄貴」
そして俺が固唾を飲んで見守っていると、俺の体が浮遊感を覚えた。
小林「こんなとこでおっぱじめんなよなぁ。華太、一緒に抜けようぜ」
小峠「でも兄貴たちが…」
小林「ダイジョーブダイジョーブ。俺に任せろ」
そう言って小林の兄貴は、俺を抱えて、気絶したまま動かない須永と兄貴と、戦っていてこちらに気がついていない野田の兄貴と和中の兄貴を残して部屋を出た。
小峠「後で絶対殺されますよ…」
俺がそうやってぼやくと、奥から阿久津のカシラが出てきた。
阿久津「お、小林こんな所にいたのか。丁度いい、お前に運んでもらいたいもんがあったんだよ」
小林「えぇ〜、俺今から華太と寝るんすけど」
阿久津「駄目だ。来い」
そして小林の兄貴は阿久津のカシラと共に奥へ消えていった。
俺は残っている仕事を片付ける為に事務室へ向かおうと縁側を歩いていた。
すると足にモフっとした衝撃が加わり、なんだと足元を見てみれば、そこにはおやっさんの愛犬、ラッキーが居た。
ラッキー「キャン!キャン!」
小峠「ふふ、散歩でもしてたのか?」
俺はしゃがみこんでラッキーの頭を撫でる。それでも足りないのか、ラッキーは、はうはうと頭を押し付けてきた。
少し休憩するくらいならいいかと俺は縁側に座ってラッキーを撫でるのを再開した。
2時間後……
須永「………はっ!」
野田「やっと起きたんか、須永」
和中「少々力の加減を間違えました。すみません」
須永「いってぇ……あり??華太きゅんはァ?」
野田「小林に取られた野田」
須永「ちぇ〜、つまんないのぉ〜」
須永は目覚めた瞬間、華太が居ないと分かり、拗ねに拗ねまくった。
和中「にしても…華太はどこへ?」
野田「探しに行く野田。どうせその辺でまた小林にとっ捕まえられとるわ」
そして3人はその足で華太を探しに、和室を出た。
そして3人は歩を進めるうちに、縁側の方に沢山の気配が集中していることが分かり、なんだなんだと縁側に向かった。
野田「お前らァ、仕事放ったらかして何をしとるんじゃ」
縁側にはほぼほぼの組員が集結しており、全員がスマホを連射している。
永瀬「俺の!妹が!クッソ可愛い!!尊い!!!」
永瀬はなにかずっと叫んで、めちゃくちゃ高かったであろうカメラで連写しているし、
小林「だめだなぁ、これ。国宝モンだわ」
小林は目元を押さえて空を仰いでいる。
そして青山香月南雲&舎弟陣に至っては地面に膝をつき泣き叫んでいる。
『あああああああああああああっっっ!!(泣)』
だがおかしいのは声の大きさだ。
全員が叫んでいるにもかかわらず小声で、気配を消しているのだ。
まるで何かを起こさないようにするという意図を感じとった3人は、泣き叫んでいる組員を押しのけてその正体を見てみる。
その正体を知った3人は硬直し、無意識のうちにスマホのカメラ機能を起動させた。
────そこにあったのは、ラッキーちゃんを自身の膝に乗せて、柱にもたれかかってお昼寝している華太の姿があった。
野田「スゥー……………」
須永「……アカン、ごっつかわええ」
和中「チッ…………くそが…………………(?)」
この3人、全員華太が可愛すぎてIQがダダ下がりしている。
野田は額に手を当てて空を仰ぎ、須永はなぜか心の声が関西弁として口から出て、和中は普段絶対に言わないだろと言う言葉がボロボロ出てきている。
一方ラッキーはというと、
『ふんっ、いいでしょ?華太の膝は自分のもの!』
と言いたげに、どこか自慢げで挑発的なな表情を浮かべていた。
『そこ変われよラッキィィー!!』
その瞬間だけ、組員の思考が完全一致した。
そして天羽組の縁側は一時的に写真撮影スポットとなったのだった。
そしてその場にいなかった工藤と冨樫がひょっこり顔を出す。
工藤「お前ら何してる。さっさと仕事に戻れ」
だがそこは静かではあるが阿鼻叫喚の嵐と化していた。
冨樫「あぁ、なるほどな」
2人は華太をちらりと見やってなぜその状況になったのかを悟る。
工藤「はぁ……そういう事か。冨樫、華太を仮眠室に運んでやれ。こんな所じゃ風邪引いちまう」
冨樫「承知しました!」
そして冨樫は華太をひょいと持ち上げて、工藤と共にさっさと仮眠室に向かってしまった。
「「「「えぇー………」」」」
非常に名残惜しそうにしている組員たちは華太を連れて行ってしまった2人の背中を見送ることしか出来なかった。
速水「……工藤パパと冨樫叔父さん…?」
飯豊「言いたいことは分かるぞ速水」
宇佐美「もうちょっと寝顔堪能したかったです…」
北岡「ま、兄貴のクッソ可愛い顔撮れたから良しとしようぜ」
────そして翌日、組員のスマホの待ち受けは、華太の写真に変わっていたとか……
コメント
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うん、可愛い💞 やっぱり、かぶちゃんの写真の数とかレアな写真(動画)を持ってるのは、付き合いの長い野田ニキかなぁ?🤔 ふと思ったのは、姐さんとかぶちゃんが料理とかしてたら、永瀬ニキ死んじゃう😅
はぁあああア゙ア゙ア゙ア゙ア゙😮💨 ‼️かわ"い"い"😭 私、かぶちゃんが寄りかかってた柱なかぶちゃんが仮眠室のベッドになりますね😊
華太ちゃんかわよ、、最高すぎ(o^∀^o)