またも恋愛相談を受けてしまった。
しかも今度、窪田は告白と名の玉砕を行うらしい。
「俺…もう告白してもいい頃合いだと思うんだ!」
一体なぜそんなにも思いを伝えたいと思うのか。
フラれれることは百も承知ではないか。
そう思いながらも前回のゲームでの大敗の仕返しに、
「お前なら絶対できる!」
などと心にもないことを言った。
そうすると窪田もおのずと
「そうだな!ありがとよ!」
などと自信が湧く。
これを利用し百倍返しするのだ。
告白する日は今日の放課後、
ちょうど部活がない。
朝下駄箱に『放課後体育館裏に来て』
などとベタな恋文を入れたらしい。
あとは勇気を持って言うだけだ。
窪田は完全に成功する気分でいるらしく、
授業中も結婚した時のことまで考えている始末。
これはフラれた時の反応が楽しみだと俺はニコニコしていた。
ついに放課後、
流石に告白する側が先にいるのは気まずいため、少し遅く出ていた。
遅過ぎても相手が逃げる可能性もあるため注意が必要だ。
俺はニコニコしながら帰路に着いた。
明日、俺に泣きながら「フラれたーーーー!!」
などと言ってくるに違いないと、
そうなったら俺は笑顔を隠し切れるであろうか、
もし、隠せなかったらますます嫌われてしまう。
少々不安も相まって家に着いた。
明日が楽しみである。
明日だ。
教室に着くといつもより騒がしい。
何やら隣のクラスからも来ている。
なんだなんだと耳を澄ますとこう聞こえてきた。
「窪田が告白して返事待ってるってよ!」
なんだ、なんだ、それは真実か!
返事を待つとこまでいったのか!
俺は告白して秒でキモいと言われる未来しか見ていなかった。
返事待ちは相手も悩むほど悪くないということ、
これは相手の馬鹿でか胸美女の方もどうかしている。
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