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ご本人様には関係ありません
不思議系の話です
出てくる人に偏りがあります
軍パロ、人外?パロです
カツ カツ カツ…
ゆったりとブーツで少し威圧感のある足音を鳴らしながら
彼は迷わず階段を登る
口はゆるりと弧を描き、八重歯をのぞかせ、堂々とした姿勢で
永遠と見ていたいと思えるほど絵になる美しさだ
階段を登るうちに彼の服は変わる
白いシンプルなT−シャツと黒のジーンズがが黒でかっちりと固められた軍服に
彼の金糸のような髪と、黒の対比は美しい
美しいからこそ、威圧感を持つのだろう
カツ カツ
足音が止まる
階段を登りきったようで、風になびいた金髪がふわりと戻る
少しバラけてしまった髪を彼は耳にかける
そんな小さな仕草も目を離せないほどの懐かしさがある
嗚呼、今や最初の疑念は確信に変わった
これほどの懐かしさを、忠誠心を持つ相手はあの方しかいないのだから
たとえ、表面上は喧嘩になろうとも
最後の最後、この世界に彼を飛ばして
記憶が無くなろうとも良かったと思えるほどには忠誠を誓っていたのだから
彼が相まみえるは一つの魔法陣
そこには十三の複雑な色を放つ石が落ちている
俺には随分と時間がかかり、作ったところでタイムリミットが来てしまったが
彼ならきっと読み解いて私達を戻してくれるだろう
俺は信じている
そう、信じていたから彼に接触したのだから
そうじゃなければ彼に苦悩を抱かせる必要はない
まあ、挑戦と言って結局接触していたかもしれないが
彼はしゃがんで魔法陣を観察する
軍人らしい少しゴツゴツした指を這わせながら、魔法陣を一周する事
彼がしたのはそれだけだ
それで全てがわかったと言わんばかりの笑みを浮かべると、言葉を発する
「待ってろ、今行くからな」
空気を震わす重低音
この世界で初めてあったときの少し少年らしい面影は今や何処にもなくなっている
そう言って彼は魔法陣に手を付き、起動のスイッチを入れる
彼へのちょっとした確認として難解な仕掛けを施したが、そんなこと気にもとめず作動させる彼はやはり天才だろう
常日頃、書類をサボり城下町へと逃亡する彼とは思えない
ホワイトアウトする視界の中でそう思う
彼は独特の風格を漂わせながら、玉座に鎮座する
彼が座り直すのは何度目だろうか
彼は、皆に守られ、皆を守る存在であった
深緑色からは、皆に不審がられないように
白色からは、誰かのせいで怪我を負うことがないように
桃色からは、皆に話を聞いてもらうために
薄水色からは、怪我をしてもすぐ治るように
水色からは、多少嫌なことがあっても笑えるように
黄色からは、みんなの人気者になれるように
藤色からは、遠く離れていても寂しくないように
黄緑色からは、襲われても返り討ちにできるように
橙色からは、何かあってもごまかせるように
紫色からは、嫌みを躱せるような柔軟さを
赤色からは、最悪の状況を打破できる何者にも代えがたい力を
青色からは、最高の状況を用意できる弁を
そして、彼からは、何度散り散りになろうと出会える奇跡__いや、必然を
彼らには何者にも打ち破れない絆があった
「随分と遅かったですね、でもありがとうございます…ただいま」
「嗚呼、迎えるのが遅くなって悪かったな…おかえり」
終わったー!!!!
書いていないことも多いですが、皆さんにわかっていただけると幸いです
伏線回収、全てできたんじゃないでしょうか
できてなかったら容赦なくコメントで言ってください
そしてお知らせ
このお話を持ちまして、私、テラーをやめたいと存じます
正確には見る専かな?まあ、小説書くのはやめないと思いますけど
そろそろ携帯も変わるし、pixivに移行します
アカウント名は変わるかもだけど、アカウントの画像はあんま変わらないと思うし、分かる人はわかるんじゃないかな?
よかったら探してみてください
ごめんなさいね?黒執事×我々だ放っておくことになりますけど
まあ、続きはみなさんが想像してください
では、これも最後のあいさつとなるでしょう
我等の挨拶が終幕を告げる
だがしかし、私達の噺が畢るわけではない
我等にはあまりにも短い時間の間を告げる合図が鳴っただけであり、時が止まるわけではない
私達は、時を刻む自由なもの
僕達は、この時を終わらせないようにするもの
俺達は、すべての輪廻を監視するもの
私達は、時と共にあり時と共に朽ち果てることなく永劫の時を過ごす
少し違うが彼の言葉を借りるならこうだろう
『我々は荒廃と瓦礫の中から再び軍旗を上げるだろう』
我等が力を貸すときはまた来るのだろうか
それまでは、ここで少し休ませてもらうこととしよう
あの戦争がまた激化しないといいが