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???「橙来たのね」???「橙ちゃん!やっほー!」
???「こんにちは桃時さん、雨花さん」
ここは、生徒会室。「橙」は自分に課せられた仕事のため、生徒会室に来た。先にいたのは、「雨花」、「桃時」である。
橙「あれ?兎白さんと瑠璃人さんは?」
桃時「あの二人は剣道部よ。何でも全国大会が近いんだって」
雨花「兎白くんは、夏の全国大会に出たら引退だもんね〜」
橙「……何だかこのメンバーで集められるのももうあと少しなんですね」
雨花「…………」
橙ちゃんたちが想ってるより、
早くかもしれないけどね
……まだ分からないけど
桃時「まぁ卒業しても連絡するわよ」
???「俺は知っている!!!!」
橙・桃時「!」
雨花「紅蓮先生!こんちは〜」
橙「どうして掃除用具入れの中に!?」
「紅蓮先生」は、パッツンパッツンになって掃除用具入れに入っている。
???「ふっふっふっしんみりした空気の中、みんなを明るく照らすヒーローみたいな登場の仕方がしたかっんだよねぇ!!そして、「卒業しても連絡する」と言って連絡する奴はそういない!!はっはっはっ!」
桃時「いや、アタシが明るい方に既に持っていこうとしてたし、それに……」
「「無理やり掃除用具入れの中に入ったから全然抜け出せてないし……」」
紅蓮「何だ?その蔑んだ目は!?」
橙「ていうかいつからここにいるんです?」
紅蓮「朝からだ!」
橙「……はぁ」
雨花「あぁ、道理で今日の美術の授業、自習になったんだ。みんな遊んでたけど」
桃時「こんなのが教師なんて世も末ね」
紅蓮「やめろやめろ!!そんな目で俺をみるな!……くそっ、中々出れない……んーん!!んーん!!それっ!!」
ばっぎぎぎぎぐぐぐく……ビッッッッゴン!!
雨花「あら」
橙「あっ!ちょっと先生!!」
桃時「用具入れ壊れてるし……」
紅蓮「げっ!こんなの紅葉に知られたら……!!まずい!!」
雨花・橙・桃時「あ」
紅蓮「や、やめろ……いるんだろ?お前らの視線の先に……!」
紅蓮先生は、ゆっくり振り向くと……
???「……このクソ野郎……てめぇ覚悟は出来てんだろうなぁ?」
目の前には顔を真っ赤にして、血管が浮き出てる「紅葉先生」がいた。
紅蓮「こ、これには……訳が!!」
紅葉「何が訳よ……?!私の財布を取るだけじゃ飽き足らず、学校の備品まで破壊して!?覚悟はできてるんでしょうね……?」
紅蓮「ひぃ!すみません!」
紅葉「ふ・ざ・け・る・なぁ!!!!」
紅蓮「あぁぁぁぁ!?!?」
紅蓮は紅葉に関節技を決められ、ボディーブローを入れ込まれた。
橙「別にいつも通りなので今更何とも想いませんね」
桃時「ちょっと他所でやってくれます?」
雨花「あはは!この恒例行事いつみても面白い!!」
そんなことが一時間続き、顔中ボッコボコにさせられ、紅葉先生は、紅蓮先生にお金を返してもらい、帰っていった。
橙・桃時「…………」
残されたのは、パンツをずり下げられ、間抜けなポーズで床に突っ伏している紅蓮先生だった。
紅蓮「何でも良いから何か言ってくれ。頼むから」
橙「じゃあ……」
桃時「遠慮なく……」
「せーの」
「「とっとと帰れ、ダメ人間」」
雨花「草」
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翌日
雨花「あ、来る」
橙「何がですか?」
瑠璃人「来る?」
桃時「あんた気配に敏感よね」
兎白「誰が来るんだ?」
雨花「あぁ、それは……」
バッタン!!!!
雨花「紅蓮先生!こんにちは〜」
桃時「ちょっとまたこの人性懲りも無く備品ぶっ壊してるわよ」
橙「直してくれたら言わないでいるので、ご自身で直して下さいね〜」
兎白「雨花、この会計項目に一応目を通しておいてくれ」
雨花「はーい」
瑠璃人「なぁ、桃時、この予算内容って……」
桃時「あぁ、それはこっちでまとめておくわよ」
紅蓮「少しは……!!こっちに……!!関心を……!!向けろ……!!」
橙たちは、自分の仕事にあえて集中している。これ以上、巻き込まれたくないためである。そう、巻き込まれたくないため。
紅蓮「今、ここに、何か虫を飼っているものはいないか……!!!!」
橙「虫……ですか?」
桃時「何で虫なんです?」
紅蓮「俺は、全然兄としての責務を全うしていないことに今気づいたんだ!」
橙「今なんですね」
瑠璃人「気づくの遅くね?」
紅蓮「そこで!我が妹、紅緒が今、虫嫌いを克服しようとしている!!しかし、わざわざその為だけに虫を買うのも嫌だし、捕まえるのはめんどくさいので、そこで諸君らに司令を下す!虫を今、ここで飼っていたら、教えてくれ!!そして、貸してくれ!!明日までに虫を克服させるという兄らしいことをしないとうちの実家でやってる喫茶店のシフト入れられちまうんだよ!!その日は推しのライブがあるのに!!」
橙「虫ですか」
桃時「虫ね」
兎白「虫だな」
瑠璃人「虫かぁ」
雨花「飼ってるよ」
橙「飼ってるんですね」
桃時「飼ってるのね」
兎白「……飼ってるのか……!?」
瑠璃人「飼ってるんだなぁ」
雨花「うん、飼ってる」
橙・桃時・瑠璃人「え」
「「えぇぇぇぇ!?!?!?!?」」
橙「でもあなた、虫を「今」「ここで」飼ってる人っていうのが条件なんですよ?今、小雨丸さん出せるんですか?」
兎白「お前のペット小雨丸って言うのか」
瑠璃人「お前らしいネーミングセンスだな」
桃時「本当に出せるわけ?」
雨花「もちろんだよ!このスクールバッグに……ほら!」
雨花がバックから出したのは、間違いなくフンコロガシの小雨丸だった。もちろん、糞も持っている。
桃時「ちょっとちょっと!あんた直で入れてるの?教科書とか汚れるんじゃないの?」
雨花「わたしいつも教科書ほとんど持ち帰らないし、持ち帰る時は別のバックに入れてるから心配ナッシングだよ!」
橙「一応考慮はしてるんですね。良かった……」
紅蓮「なぁ、雨花さん!小雨丸さんは俺の命に賭けて守り抜くから貸してくれないか?」
雨花「命を賭けなくて良いですよ。その時、一番守りたいものを守って下さいね。はいどうぞ」
雨花は、紅蓮先生に小雨丸を渡した。
紅蓮「明後日必ず返すから!ありがとうな!」
紅蓮先生は帰ってしまった。
後日、紅蓮先生は無事、紅緒の虫嫌いを克服させて、紅葉にシフトの件は許して貰えたと嬉々揚々とした様子で生徒会室に雨花に小雨丸を返すついでに伝えに行ったのだった。