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綿の衣類に血がじわりと染み付く。
優斗)ゔ、、、。
優斗は目に見える唐突な強い刺激に吐き気が催し、いきなり顔を伏せ、手で口を 抑える
蓮)、、、一旦外でましょう。
慧)んじゃ帰れよ。
その鋭すぎる表情は、まるで相手を、陥れるような者のようだった。
蓮)分かりました。
〜
草の生えた地上に足をつける。
凍てつく無機的な雰囲気が、新鮮な空気に煽られ薄れていく
2人の頭上を、さっきまでゴミを漁っていたカラスが薄気味悪い一鳴きを残して、飛び去った。
優斗)あー、、、やばかった。シャバの空気うめぇ、、、。
蓮)また冗談を、、、。で、大丈夫なの?
優斗)んん〜大丈夫。多分
蓮に背中をさすられながら、今まで緊張していた心がどっと安堵する。and、安心する。
優斗)あれ、?あの、あの人。えっと、慧さんは?
蓮)まだ中ですよ?
変化を一切見せないビルを眺める。
中では物騒なことが一つ二つに限らず、衝撃的な事ばかりだったのにな、。
俺は何度か疑問に思った事がある
優斗)なあ蓮。なんで、慧さんがここにきてたん。
蓮)え、俺も知らない。
しゃがみ込み、顎をあげてコンクリートの建物を見る。
台風でも地震でも海洋汚染でも暴動でもない、ひとえに人が目の前で息絶えたことに、優斗は戸惑った。
それはそうであろう。まるでアクション映画のようなバトルを実際にみているなど、平凡な人生では見れない。
なぜならば、人類は全員身体能力が桁違いでもない、そして武器すらも持っていない。
鍛え抜かれた体でも、誰かに強いと言われても、自分より上はいる。
優斗には慧に対する、尊敬という言葉でかためられた嫉妬が芽生えていた。
優斗)慧さん1人でいいの、?腕掠ってるけど。てか、慧さんが乗り込むなら俺たち、最初から行かなくてよかったじゃん、、、。
蓮)、、、優斗?
優斗)そもそも今日に限ってなんであの博士らが来たんだよ、、、まさか、慧さんの計画通り、?
蓮)それは、、、。
蓮もやはり眉を顰め、表情を歪ませる。
ー慧 視点ー
慧)、、、?
書類が積み上がったテーブルを見渡す。どこもドイツ語がびっしりと書かれていて、何度も推敲している跡が見える
数枚のえがかれた紙をファイルから抜き取る
綺麗な容姿をした男女が描かれているもの。それには、縫合糸や皮膚用接着剤、または体の部位を。
慧)!
もしや、4体で作られるアートか?
手足の動きを静寂にし、追求する
慧)はぁ?、、、星座、、、??
紙の右端は当然かのように、色々の星座が書かれていた。これも何かの隠語かもしれないが、まだそれを決定させる決定的証拠がない。
人々の思考は実に愉快だ。想像や妄想はまるで自分の考えを縛り付けるようなもの。
慧はその埃被った紙をたたみ、懐にしまう
彼の革靴の底は、もはや誰の血であろうか関係なく真っ赤に濡れている。照明の気弱な光が一層不穏感を湧き立たせるほど、ビルの中全体が異様に包まれていようがなかろうか、夢幻的な感覚はなおらない。
慧)2/18、、、。
眉を顰め、考えを深める。
2/18は何の日か、あるいは適当に予定づけたのか、実験体のナンバーなのか。星座の意味は?実験や人体アートは何のために?
滴る濃い血の音を聴きながら、体調を悪くした優斗を思い出す。密かに心の中で、彼を心配していた。