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あーあ。恋もチョコレートみたいに溶けてくれればな。今、私は絶賛初恋中の高校2年のバレンタイン時期。男子達は浮かれて女子たちに媚びを売っている。
チョコをもらうためには媚びらなきゃ行けない男子達かわいそうだなと心の底から思ってしまったが、それはしまっておこう。
私はクラスの男子が好きだ。クラスをまとめるのがうまく、いつも中心にいるカッコいい人。ただ、クラスの中心ということで女子からの人気は高い。告白が絶えない、なんなら高3の人にも告白されている。少しむっとしてしまう。私、彼女でもないのになんでだろう?
俗に言う嫉妬というものなのだろうか。私、実は重い…?
考えるのは諦めよう。今一番考えなければいけないのは迫ってきたバレンタインのチョコ。
私…料理出来るっけ?
思い出した失敗の数々。パンを焦がし、バレンタインでチョコを作ろうとして台無しにして…
買いに行こう。うん、そうしよう。
思い立ったら直ぐ行動、バレンタインのせいで混み合っているスーパーに行った。
お目当てのチョコを探す。どんなチョコレートがあなたの口に合うか考えながら。
板チョコ、生チョコ、色々なチョコレートがあった。
…チョコレートじゃ味気ないかも。好きな人はモテて沢山女子からチョコレートもらうだろうし、なんか違うもの送ろうかな…そう思い、チョコレートではなく、キャンディーを買った。自分用に生チョコも。
そういえばバレンタインに贈ると駄目なお菓子があるんだっけ、キャンディーじゃないといいけど…
そう願いながら迎えたバレンタイン当日。
私はなんと、微熱が出てしまい、学校を休んでしまった。
好きな人に渡せないじゃんと心のなかで落胆。
友達に今日微熱でたから休むね、と連絡を入れた。
今日は何としてでも熱を下げようと決心し、また眠りについた。
学校が終わった頃、ちょうど目を覚ました。玄関からお母さんの接客している声が聞こえた。誰かが私にプリントを渡しに来てくれているようだ。
でも親友の声じゃない。男子の声だ。誰だろう?なぜかすごく気になる。
もう熱は下がっているみたいだし、少し誰が来ているか見に行ってみよう。
…あれ、私の目がおかしいのかもしれないけど、好きな人が来ている。なんでだ?と思い、とりあえず、友達の連絡の履歴を見る。
あ、少し前に私部活でプリント渡しに行けないからあんたの好きな人に任せたから!と、連絡が入っていた。ナイスすぎる。
絶好のチャンスじゃ?と思い、部屋に急いで戻りバレンタインで渡すものを取りに行き、玄関にいる好きな人に渡そうとした。
まだ帰っていないからお母さんっごめん!と部屋に押し込んで、2人きりの状態で渡した。
喜んでくれた。良かった。
気づいてくれるかな、買った後に知ったけど、キャンディーの意味。
『あなたが好き』ってね。
「キャンディー…告白として受け取っていいの?」
そう、いたずらに笑った顔が好き。
私は迷わず、「私の気持ちだけど…返さなくてもいい、私の想いを伝えて、楽になりたかっただけ、」
好きな人は少し眉をひそめてしまった…でも耳まで真っ赤だ、まあ私も耳まで真っ赤だと思うんだけどね、
それでも、ひかれちゃったかな、迷惑だったかな…と言ってから思ってしまった。
「……俺も同じ気持ちなんだけど、」
目を反らしながらつぶやいた。
…告白として受け取っちゃうよ、
せっかく熱が引いたのに。また顔が熱くなっちゃったじゃん。どうしてくれるのよ、
私たちは付き合うことになった。
バレンタインの日が私たちの記念日になってくれた。
彼は帰っていって、部屋で自分用に買った生チョコを食べた。
チョコは口の中で溶けて、私の足かせも取れた気がした。
恋は溶けてくれなかったけど、私の不安は溶けてくれた。