コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
イレブンとセーニャは、交換日記を続ける中で、少しずつお互いの気持ちが深まっていった。毎日のように渡される日記のページをめくるたびに、セーニャの優しい言葉や、イレブンの素直な返事に心が温かくなる。
その日、学校が終わり、いつものように二人は公園で遊ぶことにした。今日は少し涼しく、風が心地よく吹いている。イレブンはセーニャと一緒に、いつものように砂場でお城を作りながら、ふと気づいた。
「ねえ、セーニャちゃん、今日はなんだか特別だね。」イレブンが声をかけると、セーニャは少し驚いた顔をして振り向いた。
「特別…ですか?」セーニャが小さな声で尋ねると、イレブンは頷きながら言った。
「うん。なんか、今日はセーニャちゃんともっとお話したい気分なんだ。昨日の日記を読んで、僕も少し考えたんだよ。」
セーニャは少し照れたように目を伏せ、手を合わせて砂場の中のお城を作り続けた。「えっと、どうしてそんなことを急に…?」
「だって、セーニャちゃんが僕といるとき、どう思ってるのか気になってさ。」イレブンは少し顔を赤くしながら言った。「僕は、セーニャちゃんと過ごす時間が本当に楽しいんだよ。」
セーニャは一瞬黙り込み、イレブンを見つめた。その瞳の中に、少し驚きのような、でも嬉しそうな気持ちが浮かんでいた。
「イレブンくん…私も、イレブンくんといるときがすごく幸せです。ずっと、こうして一緒に過ごしていたいなって、思っています。」セーニャは静かな声で、けれど確かな気持ちを伝えた。
その言葉に、イレブンの胸はドキドキと高鳴る。普段なら恥ずかしくて顔を隠したくなるところだが、今日はなんだか、その気持ちを伝えたくてたまらなかった。
「じゃあ、セーニャちゃん、これからも一緒に遊んだり、日記を書いたりして、もっともっと仲良くなりたいな。」イレブンは少し照れながらも、心からそう思っていることを言葉にした。
セーニャはその言葉を聞いて、顔を真っ赤にしながら小さく頷いた。「はい…私も、イレブンくんともっと仲良くなりたいです。」
その瞬間、二人の間にほんの少しだけ、特別な空気が流れたような気がした。お互いの気持ちが同じだと分かると、胸の中が温かくなるのがわかる。
「セーニャちゃん、これからもずっと、二人だけの秘密にしておこうか。」イレブンは少しだけいたずらっぽい笑顔を見せて言った。
セーニャはその言葉を聞いて、少し驚いた表情を浮かべたが、すぐに嬉しそうに微笑んだ。「はい、イレブンくん…二人だけの秘密ですね。」
その言葉と共に、二人は心の中で、新たな約束を交わした。交換日記を通じて、少しずつお互いの心の中に踏み込んでいく二人の関係は、これからますます深くなっていく。
次回も、二人だけの小さな約束と、可愛らしい日常が描かれる物語をお楽しみに!