とても気に入ってた神作家さんのイラストやら小説やらがかなりの数消されてたり垢消しされてて哀しい今日この頃。
虚しさが凄い。
今回snem何ですけどしんぺいさんの出てる動画しょーてん以外ほぼほぼ見れてないんで口調とかあんま分かってないです…
では、どうぞ……
snem【神であれど】
ぺた…ぺた…
静かな医務室に特徴的な草履の音が響く
己が取り仕切るこの場所には、生と死が渦巻き、日々誰かの命を救いそして失いもする場所。
最も身近で、最も技術を強いられる、俺の戦場。
本当は、誰もこの場所に来て欲しくは無いけれど
日々戦場で命を懸け戦う仲間達は、数え切れない程この場所に運び込まれて来る。
決して長いとは言えない人生の幕を、この場所で下ろす子達も大勢いる。
彼らは皆自分の意思で、この国の為に戦場に駆け出して行く。
そして『彼』も、その1人
小さい筈の無機質な機械音が嫌に響く。
沢山の機械に囲まれて眠る『彼』
いつも心配になる程白い肌が更に青白くなり、とても生気なんて感じられない。
けれど清潔な、これまた白いシーツに埋もれる彼はどうしようも無く美しかった。
「キミは憎いくらい白が似合うねぇ…エーミール」
亜麻色の髪を優しく撫でる。
信頼する幹部仲間であり、俺が密かに想いを寄せる彼、『エーミール』
彼は自己犠牲神の塊で、自分の命で誰かが助かるのならと、喜んで、むしろ率先してその命を差し出す。
そして今回の戦争でも、彼はこの国の為に尽力し、非戦闘員でありながら大きな戦力差を覆す程の活躍をして見せた。
その身体を犠牲にして。
今回の自爆特攻同然の攻撃で、エーミールの背中には一生消える事の無い大きな傷が出来てしまった。
幸い脈も呼吸も途切れる事無く治療は終わったが、運び込まれてから今日で丁度1週間
エーミールは一度も目を覚まさない。
バイタルは安定している。
傷も、少しづつだが確実に塞がってきている。
その他身体に大きな異常は見られない。
大丈夫、エーミールが死ぬ事は無い。
でも、もし
もし急に容態が急変したら?
脳に何らかの損傷があって、目覚められなくなってしまったら?
目覚めたとしても、後遺症が残って以前の様に暮らせなくなってしまったら?
嫌な想像ばかりが頭の中を支配する。
だって俺はよく知ってるから。
命は想像の何倍も脆くて、予測のつかないもの。
たとえ神などと呼ばれるまでにその道を追い、大勢の命を救っても尚
救えない者は、救えないのだ。
「……早く起きないと掘るよぉ、エーミール」
返事なんて無い。
それが酷く心細くて、哀しくて
無造作に投げ出されたエーミールの手を握った。
……少し泣いてしまおうか
大丈夫、誰にも見られることは無い。
エーミールも、まだ眠っているのだから。
薄暗い部屋の中、無機質な機械音と共に、すすり泣く声が小さく小さく木霊する。
しかしその声は機械音に掻き消され、誰かの耳に届くことは無かった。
唯一、その部屋で眠っている男は
されど、目を覚まさないままだった。
最初は医務室プレイにしようと思ったんですけどね、自分がHシーン書けないことを思い出して断念しました。
いつかは書いてみたいですねぇ……
それでは、また次の作品で……
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