続きですね
まさかまさかの同じ日に複数本投稿とは…
どぞ!
俺の名前は小峠華。
絶賛青山の兄貴と宇佐美に引っ付かれて動くことが出来ない20歳の女だ。
小峠「あのー、1回家帰らせてもらっていいですかね!?夜遅いんで!!」
青山「やだ」
宇佐美「いやです」
とまあ、こんな感じに離してくれない。
小峠「しかもここ路地裏ですし!誰か来たらどうするんですか!」
青山「別にいいぞ!」
小峠「俺が嫌なんですよ!!満面の笑みで言わないでもらっていいですかね!?」
こうして青山の兄貴と言い争っている時、宇佐美が口を開いた。
宇佐美「あの、小峠の兄貴…いや姉貴…?」
小峠「兄貴でいいよ。どうした?」
宇佐美が遠慮がちに口を開く。
宇佐美「再開したばかりで申し訳ないんですが…ほかの兄貴たちをどうにかして欲しくて…」
小峠「ほかの兄貴たち??」
青山「そーなんだよ………特に野田の兄貴、和中の兄貴、小林の兄貴、北岡と飯豊……まぁちゃんかぶの舎弟全般。あと阿久津のカシラあたりが重症だな……近づけば目線で死ねる」
北岡ならまだしも、他の人たちまでそんなことになっているのか。なんだか申し訳ない。
宇佐美「小林の兄貴なんて、しばらく喋ってませんし。おやっさんが慰めても変わらないんです。事務所にも来ませんし…何してるんでしょう??」
小峠「死ぬほど重症じゃねえか」
青山「しかも事務作業全般と、情報統制とか組員の調整とか色々やってたお前が抜けたから、野田の兄貴と阿久津のカシラの負担がとんでもねぇことになって、2人とも事務所に缶詰状態だ。北岡、飯豊と和中の兄貴に関しては、もう暴走状態だな。ちゃんかぶを“殺した”奴らを探し回って、しばらく帰ってきてない。速水も情報をかき集めまくってる」
ん?殺した?
どういうことだ?
小峠「ま、まってください!“殺した”って……あれ事故じゃなかったんですか!??」
宇佐美「はい……小峠の兄貴が死んだのは、事故に見せかけた事件です。犯人は東北地方から進出してきた半グレグループで、ターゲットは小峠の兄貴1人だったそうです。1人になった瞬間を狙って爆発を起こしたと……ここまで情報は集まっているんですが、相手の人数とヤサがまだ割れてなくて」
なるほど。俺が知らんところで恨み買って、そのまま殺された感じか。裏社会じゃよくある事だが、自分がターゲットにされるとなんか複雑だな。
青山「で、天羽組は最優先事項として奴らのヤサを探してる。でもこれが手強くてな。伍代でも掴めねぇんだ」
伍代でも掴めねぇか…
ただの半グレが伍代にすら影を踏ませねぇとは、裏に誰かがついてる、とか?それとも半グレの中に突出した才能を持ってる奴がいるとか?
まぁ、手強いことに変わりは無さそうだ。
宇佐美「お願いです、小峠の兄貴。天羽組に戻ってきてください!天羽組には小峠の兄貴が必要なんです!」
小峠「宇佐美…」
青山「俺からも頼む。戻ってきてくれるか?」
小峠「青山の兄貴…」
今までずっと、もうこの人たちとは関わらないようにしようと思っていた。
もう赤の他人だから。
天羽組のみんなが知ってる『小峠華太』は消えた。
だからもう、俺はあの場所には戻れない。
でも、戻りたい。
俺の本当の居場所へ。
俺の大好きな場所へ。
俺の大好きな人達の元へ。
“俺の”答えは、もう決まってる。
小峠「わかりました。俺、天羽組に戻ります!」
宇佐美「っしゃあ!」
青山「よかった。帰ろうぜ、“お前の居場所”に!」
俺の名前は“小峠華太”。
目の前の道を突き進む、天羽組の構成員だ。
to be continued…
コメント
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あ、続き…( ᷄ᾥ ᷅ ) 禁断症状が…