だんだんラストに近づいていますよね…多分
皆さん犯人の予想はついているのでしょうか…?
もし期待はずれだったらごめんなさいね
許してください
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーキリトリーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『フェリシアーノ達、あーくんと会ってたよね?』
まだ終わらない。
彼は何処で殺された?
なぜ殺された?
誰に、殺された?
イタリアの国体であるフェリシアーノ・ヴァルガスと、
南イタリアの国体であるロマーノ・ヴァルガスは、意を反した、という風に驚いていた。
対して怒りを露にしたのは、アントーニョであった。
「なんでロマーノらが疑われないといけないん?
そもそも、アーサーと話す機会だってそんな無いんやし、ちょっと観光してすぐ帰っただけやろ?
そうよな、ロマーノ?」
確かに、ヴァルガス兄弟は現在において彼との接点は少ないと言えよう。
親しい国体にさえ悩みの全てを打ち明けることの無い彼が、果たして接点の無い国体に悩みを打ち明けるのだろうか。
「ヴェ~……たしかに俺達、アーサーに会ったよ?
でも、これといって変なことは起こんなかったなぁ… 」
アントーニョの言動で、疑いが晴れようとしたときだった。
フェリシアーノが口を開いた。
「皆の言ったとおり隈が凄かったから、寝てないのかな~って思ったけど…
ね、兄ちゃん。なんもなかったよね?」
『このばか弟っ!アーサー様が来ること自体がなんかあるだろ!
でも…そうだな。本当に何しに来たんだか、分かんなかったぞ、こんにゃろ…』
進展は無いか、と思われたときだった。
「あ、思い出したよ」
「俺さ、アーサーに聞かれたんだった。」
「『本田って、あまりボディータッチしない方だったよな?』って」
「ーえ。」
フェリシアーノの記憶、それが本当に正しいのなら、犯人は分かったようなものだ。
全ての国体が知るように、本田は人に触れず、人と至近距離で話すことも少ない。
適切な距離を心得ている…それが、他の国体からの評価だった。
「…本田。どういうことだ。」
スコットが睨み付ける。
「…あぁ、その事ですか。皆さんも、同じ気持ちなら分かるでしょう。
アーサーさんに少しでも近づきたかったんです。
私は皆さんの中でもアーサーさんと知り合って短いですから…まずは距離を縮めようと思ったのですが…。
かえって、怖がらせてしまいましたね」
本田は、微笑みを含んだ口元を手で覆い隠した。
普段なら「日本の美しい所作」として、尊敬されるべき本田の癖である。
けれど、今はそれが、なんとも不気味で、何かを隠しているようで…
アーサーに何かしらの想いを抱いている国体は少なくない。
だから誰も、本田の意見を否定することはなかった。
それを打ち破る国体など、居ないように思えた。
「そういえば…イヴァンさんも、アーサーさんとご予定がおありでしたよね? 」
本田が、また別の誰かに矛先を向けた。
普段の様子からは想像もつかない、妖艶な笑みを浮かべて。
「あぁ…アーサーくんとのこと?
うーん…話してもいいんだけど…」
その笑顔は、穏やかだからこその恐ろしさがある。
いつものマフラーを口に近づけ、ゆっくりと話し始めたー
コメント
2件
全員が全員情報を… 他人に押し付けてるようにも解釈できるし… ヤバイヤバイすごく面白そう… あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ相変わらず文才……!! 流石というかなんというか… 祖国の口元を隠す動作の説明とか…… ほんっっっっとうにサイコーです!! 続きが楽しみすぎますぅぅ…!!