TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

この日の朝は、少し曇っていた。

新しい朝を迎えて、僕は目をゆっくりと開けて、体を起こした。

寝心地は、まぁまぁ良い方なのだろうか。

目覚めが悪いわけではなかった。

目の前の机を見ると、朝ご飯が置かれてあった。

常にそういうのは、用意してくれるのだろうか。

僕はベッドから降りて、朝食を食べる。

この日の朝食は、食パンの上に目玉焼きが乗っかったものだった。

少ないと思うくらいの量だが、僕はそれだけでお腹いっぱいになった。

食べ終えて、どこに片付ければいいのか分からなかったから、お皿はそのままにした。

僕はまた部屋の中で静かに座る。

これから僕は何をするのだろうか。

今日も、特訓をするのだろうか。

その予想は当たったのか、研究員がやってきた。

「フォルトゥナ。特訓するぞ。」

この一言で、特訓の一日が始まった。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



またお人形さんを倒していく僕。

初日より数は多いが、動かないため、トレーニングとしては程良かった。

慣れてくると、研究員は、こう言い出した。

「今度は動くものを倒してみるか。」

動くものとはなんだろうか。

そう思っていると、プログラムから小さな魔物が出される。

犬くらいの大きさだろうか、小さかった。

小さいとは言えども、動きが素早くて、少しだけ目に追えなかった。

「……。」

僕はとりあえず、全体的に風を繰り出した。

プログラムの魔物は空中へ舞う。

そして、風をカッターのような魔法に変えると、魔物を切った。

すると、魔物は消えた。

「この程度ならまだいけるか。」

研究員はそう言って、また少し大きな大きなプログラムの魔物を呼び出す。

(すこし……つよそう。)

そう思ったが、同じように魔法を繰り出すと、魔物は飛ばされて消えた。

そして、また大きいものが呼ばれる。

その繰り返しだった。

同じように倒していくうちに、数も増えていく。

僕は体力に限界があった。

僕の瞳は、白く染め上がった。

ボブの茶髪に白いメッシュが一本ある髪の毛も、風でふわりと動く。

「……はやく……おわって……。」

疲れていて、思わずそう言うと、僕の『何かが白く光った』ような気がした。

僕の背後に、『時計のような魔法陣』が出てくる。

気が付けば……。



──────目の前が真っ白になっていた。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



真っ白な視界が元に戻ると、さっきまでの魔物達が、皆、倒れていた。

なんだったのだろうか。

それよりも、体に物凄い疲労があった。

疲労感で僕はその場で意識を失った。

倒れた僕を見て研究員は瞳を丸くした。

そして、すぐに僕の所に駆け寄ると、小さく驚いたような声で呟いた。



「これが……この子の『特殊な力』……この子しか成功してないこの力……。……『運命(さだめ)の力』なのか……。」



その言葉は、僕の耳に届くことはなかった。

研究員はメモを取りながら、瞳を丸したまま僕を見つめている。

「下級の下級クラスの仮人間がこんな力を使えるなんて……『滅多にない事』なんだ。皆、使えば死ぬのに……この子は気絶で済んでいる。……これは『』に使えるな。」

小さくそう言いながらメモを取る研究員は、怪しげな笑みを浮かべていた。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



僕は、部屋のベッドの上で目が覚めた。

まだ少しだけ身体が疲れていた。

起きたくても、起きれなかった。

だが、首は動かせた。

「あれ……なんで、ぼく……ここにいるんだろう……。」

さっきまで個室だったから、部屋に戻ってることに不思議に思った。

部屋に戻った覚えがないのに、此処で寝ていたのだから、少し妙だった。

「まぁ……いいか……。」

そう思って僕は、目を閉じた。

疲れたから少しだけでも疲れをとろうと、眠りについた。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



此処はどこだろうか。

僕の目線は、今より高く感じた。

体付きも、少しだけ大人っぽい。

この僕は今、森の中で彷徨っていた。

周りには、黒っぽいような白っぽいような霧がかかっていた。

この僕は今、森の中で彷徨いながら、走っている。

息を吐きながら必死に走っている。

何かから逃げているのだろうか。

後ろの方を見ると、僕より背の高い誰かが歩いているのが見えた。

僕は必死に走っているのに、歩いているその人は僕の視界にずっと写っている。

怖くなった。

その人から『強くて怖いオーラ』がする。

上半身の方は、シャドウがかっている為、姿は見れなかったが、多分細身の男の人だった。

暫くすると、誰かに手首を掴まれた。

その人の手首には、金色の手錠のような腕輪をしていた。

振り返ると、その怖い人だった。



「──────捕まえたぞ……。」



それだけを言って、その人は目を金色に光らせた。

それだけでゾクッとして、身体が震えた。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「いやぁ!!!」

僕は、叫んだのと同時に目が覚めた。

一応よく、上半身を起こした。

服が汗でベッタリと肌にくっついている。

息切れが凄かった。

まるで、本当に走ったんじゃないか、と問いたくなるほどの苦しさだった。

怖すぎる夢で、僕は泣き出してしまった。

夢の中の人は誰だったのだろうか。

(とてもこわかった……。)

泣きやもうと、頑張って泣かずに居ようとしたが、それでも涙がポロポロと零れる。

あの人は誰なんだろう。

ただ、思ったのは……。

それが本当に起きるんじゃないか』と僕は予想した事だった。

loading

この作品はいかがでしたか?

500

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚