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黒瀬 彰斗 @ ちょい休止
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#zmメイン
꒰ა 猫 ໒꒱
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研究所地下
「お前が何をしたか分かっているのか!!」
何もない、だだっ広い地下室に、殴る音が絶えず響いている。
研究員の拳が、ショッピに重く圧し掛かる。
振るえる声で、か細い声で、ただ一言。
「俺は、…悪くない、です」
研究員は決断を下した。
彼を、捨てる決断を__
軍のとある一室にて
tn「…飯、食うか」
不安そうにトントンはゾムに声をかける。
通常、機械はご飯を食べない。
ただ、彼ら戦闘兵器は元人間なので、栄養源は普通の人間と同じようにご飯なのだ。
『飯=毒』
その知識は教わったものではなく、膨大な経験をもとに出した結論だった。
食べないと、不快な思いをする。命令に歯向かうと、殺される。
ゾムは混乱した。その言葉が、命令かどうかわからなかったから。
だから、沈黙が続いた。
部屋の入口に棒立ちになるトントン、向き合って無の表情を浮かべ続けるゾム。
「え、何しとんの」
その沈黙を破ったのはエーミールだった。
tn「え、えみさん!ゾムさ…無表情やから飯がいるかいらんか分からんのよ…」
救われたように訴えかけるトントンを見て、エーミールは何かを察したかのように頷き、ゾムのもとへ近づく。
em「ゾムさん。今、私が正しいことを教えてあげます。」
em「『飯=栄養』です。それと、此処では『命令がない』んです。自分の意志で、動いていいんです。」
………
………
…沈黙
エーミールはトントンと顔をつき合わせる。
明らかに助けを求めていた。
今度はゾムが沈黙を破った。
「はい」
彼は一言だけ呟いて、また口を結んだ。
トントンとエーミールは冷汗をかいた。
単調で、冷酷で、感情の一つも籠っていない、
機械の声ではない、「人間の声」がした。
感情がなくなるだけで、人間の声はこんなにも無機質になる。
その信じがたい事実を、受け入れたくなかったのだ。
特に、トントンは驚愕した。
ゾムを連れてきた、助けを求めて叫んだ、あの彼とは大違いだったから。
em「今のは…理解して受け入れてくれた、…ってことですかね?」
tn「…それ以外何があるん」
em「じ、じゃあ…私はこれで!」
速足でエーミールは去っていった。
tn「め、飯は気が向いたらでいいから、暇なときに…食うんやで。…ほな」
トントンはなるべく声が震えないようにして、ゾムに言い、扉を閉めた。
ゾムは一人になった。
壁にかかった時計は、トントンが部屋に入ってきてから30分も進んでいた。
ゾムには感情がない。機械だから。
でも、五感は確かに残っている。元人間だから。
だから、空腹も少しは感じるようになっている。
見たこともない料理を横目に、
先ほどエーミールに教わった知識を思い起こす。
『飯=栄養』『命令がない』『自分の意志で動く』
そして、昔の記憶を思い出す。
「絶対、二人で生きような。絶対死んだらあかんからな」
その言葉に突き動かされるように、料理を一口、口に運ぶ。
不快に思わなかった。痛みもなかった。『苦しい』もなかった。
ほんのりと残っているオムライスの温かさが、ゾムの身に染みてゆく。
「いつか、、美味しいごはん食べたいっすね」
…なぜ彼が、ショッピだけが連れていかれたのだろう。
自分だけが、「美味しいごはん」を食べて、良いのだろうか。
浮かんだことのない疑問がいくつも頭に浮かんでくる。
その疑問が、ゾムに戸惑いを、迷いを与える。
「ショッピは、今、どこにいますか」
小さな声でつぶやいた。
当たり前だが、返事はない。
「ショッピは、無事ですか」
さっきよりも小さな声でつぶやく。
返事はない。
「ショッピに、また、…」
最後の言葉は消えてなくなった。
希望のないことをいくら呟いても、ショッピから返事が返ってくることはなく、誰かが代わりに応えてくれることもない。
鬱陶しいほどにはっきりとした聴覚が、葉に落ちた雨粒の音をキャッチする。
ぽつ、ぽつり、と、雨粒は増えていき、空を重く覆った乱層雲が弱い雨を降らし始めた。
軍の一室には、ゾムの空っぽな心を満たすように、悲しいほど静かな雨音が響いていた。
わこマリ。
最後の描写、結構気に入った。
冒頭のショッピくんの描写の対比といいますか…?
雨って心情を表現しやすくて助かるわ、マジで。
で、ぞみーの設定考えてて思ったんだけど、
五感があるのに感情がないって、むずくね?
痛みってどっちに入るんだ…?苦しいは五感がないと感じないけど感情がないなら「苦しい」が分からなくないか?痛みを刺激として受け取るが、人間の頃の「痛い」と合致するため分かったりするのか?
………?????
…まぁ…大目に見てくれなんだぜ(-_-;)
バカな俺には考えられない。
あと、展開めっちゃ遅いですね…ごめん。
ゆっくり進んでいきます。
ではまた次回。
おつマリ。
コメント
1件
うわっ…冒頭のショッピのシーンからもう胸が締め付けられたよ…「俺は、悪くないです」って、それだけで何があったのか想像してしまう🥀 ゾムが「飯=毒」って刷り込まれてて、でも「命令じゃない」って言われて戸惑ってるの、すごく伝わってきた。感情ないのに「人間の声」って描写、めっちゃ沁みた…五感だけ残ってて感情がないの、確かにすごく難しい設定だと思うけど、逆にそれがゾムの痛みを際立たせてた🖤 最後の雨音で終わるの、対比が効いててすごく良かった。ショッピの安否がすごく気になる…次も絶対読みます〜!🤍