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闇の軍団を倒した後、リオとラグナはしばらくの間、平穏な日々を送った。村人たちの感謝を受けつつも、リオの心は依然として不安定だった。あの黒いローブの男が語った「闇の力」が、まだこの世界に根強く存在しているという感覚が、リオの中に強く残っていた。
「まだ、何かがある…。」
リオは深夜、村の外れに立つ。風がやや冷たく、夜空に広がる星々が煌めいている。ラグナもその隣に座り、じっとリオを見つめていた。
「お前も感じているんだな、ラグナ。」
リオは呟きながら、手を空に向ける。星の輝きが、まるで彼に何かを訴えかけているようだった。
「新たな冒険が待っている…。どこか遠くで。」
そのとき、突然、リオの目の前に光の帯が現れ、空間が歪み、異様な気配が広がった。
「これは…!」
リオは身構える間もなく、空間が激しく揺れ、その歪みから現れたのは、見たこともない異形の存在だった。それは巨大な影をまとった、古代の魔獣のような存在で、全身から強力な魔力を放っていた。
「お前たちを待っていた。お前たちの力を、欲していた。」
その声は低く、まるで地下深くから響いてくるような不気味な音だった。リオはその声に戦慄を覚えながらも、冷静に魔法を構えた。
「君は…誰だ?」
リオは警戒しながら、問いかけた。すると、影の存在はじっとリオを見つめ、ゆっくりと答えた。
「私は、闇の古の力を宿しし者。ここに現れしは、もう一つの世界からの使者…」
その言葉を聞いた瞬間、リオの心に一つの予感が走った。もし、この者が本当に「闇の力」の持ち主であるならば、今後の冒険がさらに危険なものになることは確実だろう。
「ラグナ、準備はいいか?」
リオはラグナに目を向け、問いかけた。ラグナは即座に反応し、巨大な翼を広げて身構える。
その瞬間、異形の存在は一気にその力を爆発させ、リオとラグナに向かって闇の魔法を放ってきた。その魔法は、空間そのものを歪ませ、周囲の景色を真っ黒に塗り替えるほどの力を持っていた。
「くっ…!」
リオは素早く魔法を発動させ、バリアを張ってその攻撃を防ごうとするが、闇の魔法は一瞬でバリアを突破してきた。リオはその攻撃を避けるため、急いで瞬間移動を使い、魔獣の攻撃をかわす。
「ラグナ、あれを狙う!」
リオは空間を歪めて魔獣の周囲に強力な魔法の槍を集め、それをラグナに投げかけた。ラグナはその槍を咆哮と共に全力で打ち出す。しかし、魔獣はその槍を簡単に払い除け、再び闇の魔法で反撃してきた。
「このままじゃ、勝てない…!」
リオはその状況に焦りを感じ始めたが、すぐに冷静さを取り戻した。あの異形の存在には、ただの魔法では太刀打ちできない。しかし、何か方法があるはずだと彼は直感的に感じ取った。
「ラグナ、君の力を…」
リオは再びラグナを見つめ、その目をじっと見つめた。「君の力を完全に引き出せれば、この魔獣を倒せるはずだ!」
ラグナはその言葉を理解したかのように、深く吠え、空中で一度大きく旋回した。その瞬間、ラグナの体から光が溢れ、金色に輝き始めた。リオもその力を感じ取り、自分の魔法をラグナに注いだ。
「ラグナ、君となら、どんな敵にも立ち向かえる。今こそ、全力を出してくれ!」
リオは全力で魔法を解き放ち、ラグナに力を注いだ。その瞬間、ラグナの体がさらに膨れ上がり、炎の力を爆発的に放出した。ラグナの巨大な炎の翼が広がり、周囲の空間が熱で歪み、魔獣の魔法を一気に打ち消していった。
「これで終わりだ!」
ラグナは咆哮と共に、巨大な炎の竜巻を作り出し、その中心から一気に魔獣に向かって突進した。炎はその魔獣を包み込み、爆発的な力で吹き飛ばした。
「やったか…?」
リオは息を呑みながら、ラグナと共にその結果を見守る。しかし、魔獣は倒れず、再びその体を闇の力で回復させ、立ち上がった。
「ふふ…お前たちの力を感じる。だが、まだ終わらない…」
魔獣は再びその力を高め、リオとラグナに向かって闇の魔法を放とうとする。その時、リオは自分の魔法をもう一度強化し、ラグナに伝えた。
「ラグナ、もう一度、君と一緒に…!」
リオは手を掲げ、全身の魔力を集中させ、空間そのものを切り裂くような魔法を放った。ラグナもその瞬間、再び全力を出して魔獣に向かって突撃し、火の竜巻と共にその体を貫いた。
その攻撃が魔獣に命中した瞬間、魔獣は一気に崩れ落ち、闇の力が空に吸い込まれるように消えていった。
「…終わった。」
リオは息をつきながら、倒れた魔獣の体を見つめた。その後、ラグナも力尽きて地面に降り立ち、息を荒くしながらリオに向かって歩み寄った。
「君がいたから、ここまで来られた。」
リオはラグナに微笑みかけ、優しく頭を撫でた。「君は、僕の一番の仲間だ。」
ラグナはその言葉に反応するように鳴き、リオの側に寄り添った。二人の絆は、ますます強くなっていった。
魔獣を倒し、闇の力を再び封じ込めたリオとラグナ。しかし、彼らの冒険はまだ終わらない。リオはラグナと共に旅を続ける中で、さらなる仲間との出会いや、新たな敵との戦いが待ち受けていることを感じ取っていた。
「この世界には、まだ見ぬ強敵が潜んでいる。僕たちの冒険は、これからが本番だ。」
リオは空を見上げながら、未来を見据えて言った。
ラグナはその言葉に応じるように、力強く空に向かう
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