(最後は志保だ)と思いながら
勉強会の資料作りに専念した。
自慢ではないがこういう資料作りは得意な方だった。
「梶原君今どんな感じ」とジュースを持って志保がやってきた。
「まぁ7割ぐらい完成してるよ」
「すごいめっちゃ上手く作り込まれてるねこれなら安心!」と笑みを浮かべていた。
「期限まで後2週間だからね」
「それはそうと中尾君と佳奈ちゃん辞めちゃったね。」
「そうだね。少し寂しいけどしょうがないよ」
「そうだよね。中尾君のせいで付き合ってた私まで変な目で見られるし佳奈ちゃんとも喧嘩別れみたいになったしキープしてた男には裏切られるしでツイてないんだよね最近」と不満そうに志保は話す。
(大丈夫次はお前の番だから)と思いながら
「まぁまずはこの勉強会を成功させましょ」と笑った。
「そうやね」と志保も笑いながら仕事場へ戻って行った。
次の日には資料を作り終え、
志保さんに報告した。
「え〜ありがとう」
「無くさないようUSBに入れてデスクに閉まっときますね!」
「そうやねその方が助かる」
「いいですよ」俺は笑いながら去っていった。
勉強会前日志保はデータが消えていないかUSBを確認していた。
俺は先に帰るフリをして非常口階段の方へタバコを吸いに行った。
(そろそろ帰った頃だろう)と思い再びデスクの方へ行きUSBのメモリーを削除した。
これで志保も終わりだなと思いながら俺は家へ帰った。
勉強会当日
俺はわざと時間ギリギリに勉強会へ足を運んだ
志保は俺見つけるなり駆け寄った。
「資料のデータが消えているだけどどうしよ」
「そんな事言われても俺知らないよ」と言うと
「梶原君も席について勉強会始めるよ」と野島が言った。
俺は席につき志保が前の方へいく。
「それでは勉強会始めてください」と始まると
志保はモジモジしながら
「あの作ったんですけどデータが消えちゃって、出来ないんです」と話す。
周りがザワザワし始めたので俺は手を挙げ
「データが消えても大体の内容は把握しているんじゃないですか?」と志保の所へ行った。
志保は小声で「内容なんて覚えてないよ」と言う。
俺はつかさず「だって資料作るの大変だったでしょう。だから内容は少しは覚えているの思ったけど覚えてないってまさか人に作らしたわけじゃないでしょうしね」と志保の顔を見て言う。
すると気づいたのか志保は
「はめたのね」と俺を睨みながら言った。
俺は嘲笑うかの様に
「今までのツケが返ってきたんだよばーか」と耳元で囁いた。
「ちょっととりあえず今日の勉強会中止で、後志保さんはちょっと残ってって」と
野島が言う。
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