テラーノベル
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夜、グループの9人は特別企画のお化け屋敷での撮影に挑んでいた。
薄暗い廊下には、古びた壁の塗装が剥がれ、カメラのライトが揺れる。
🖤はグループ内でも落ち着いていて、仕草も顔もイケメン。
その落ち着いた雰囲気だけで、周囲の緊張を和らげる存在だった。
💛は普段は漢らしいけれど、🖤の前では少し乙女っぽくなる。
「……やべ、やっぱ怖ぇ……」💛は小声で呟き、思わず後ろに下がる。
すると、🖤がそっと肩に手を置き、背中を支えるように立った。
「落ち着いてください、岩本君。大丈夫ですよ」
💛の胸がドキッとする。普段なら絶対に見せない弱い面を、🖤にだけ見せてしまう。
「……う、うん……頼むわ」
廊下の角から幽霊役のスタッフが飛び出した瞬間、💛は叫び声を上げる。
「きゃああっ!」
🖤はすぐに💛の腕を掴み、軽く抱き寄せる。
「もう、怖がらなくて大丈夫です」
💛は顔を赤らめながらも、自然と身を預ける。
「……ありがとうな、目黒」
廊下の奥には古びた階段が現れる。
暗闇で足元が不安定な中、💛は思わず立ち止まる。
「……無理かも……」
🖤は手を差し伸べ、柔らかく握る。
「手握って?俺が守るから。」
💛は手の温もりに心臓が跳ね、頷く。
「……わかった……目黒、頼むわ」
階段を上るたび、幽霊の仕掛けが飛び出す。
💛は怖がって小さく叫ぶけれど、🖤は常に隣にいて手を握り、肩に腕を回す。
「……ホント、目黒の隣だと安心するわ」💛は小さく笑う。
「そう言ってくれると嬉しい。岩本君」
言葉を交わすだけで、距離がぐっと近づく。
付き合ってはいないけれど、お互いの気持ちは確かに分かっている。
ようやく出口が見え、撮影は終了間近。
💛は自然と🖤の腕を離さず、肩にもたれかかる。
「……もう終わりか」
「うん、無事に終わったね岩本君」
💛は思わず耳元で呟く。
「……目黒、ありがとな」
「……こちらこそ、岩本君。怖がる姿を見せてくれて、ありがとうございます」
控室に戻ると、💛はまだ心臓がバクバクしている。
恐怖よりも、あの廊下で感じた🖤の温もりが忘れられない。
「……あのさ、目黒……」💛は小さく声をかける。
「なに?岩本君?」
「守ってくれて、ありがとうな」
「うん、大丈夫!俺がしたくてしたことだから笑」
💛は恥ずかしさで顔を赤くしながらも、手を🖤の手に重ねる。
「……これ、離さないでいいか?」
「もちろん、」
帰り道、タクシーの中でも二人は隣同士に座っていた。
窓の外の夜景が流れ、街の光が二人を淡く照らす。
「……ずっと隣にいてくれるんだよな?」
「もちろん。岩本君の隣は俺の場所だから」
言葉に出さなくても、互いの気持ちは伝わっている。
💛は顔を少し背けて笑うが、手は離さない。
🖤はそんな仕草に微笑み、指を軽く絡める。
「……これからも、ずっと……隣にいさせてもらえますか?」🖤の低く落ち着いた声に、💛の胸が高鳴る。
「……ああ、当然だろ」
タクシーが揺れるたび、二人は小さく笑い合い、視線を交わす。
今日の恐怖も、恥ずかしさも、全部ひっくるめて甘い思い出に変わった夜――
🖤と💛の心は、もう誰にも邪魔できないくらい近づいていた。
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