「僕はここに残ります」
よく見るとズボンを握りしめるデリックの手はカタカタと震えていて、顔色も悪い。
セシリアはすぐに引き返そうとしたが、アランが前の飛び石に立っているため動こうにも動けない。
アランにもいったん川岸に戻ってもらおうとした、その時。
「どうして? どうして残るの⁉」
納得がいかないという様子でアランが尋ねる。
語気を強めてしまったのは、それだけデリックと一緒に行きたかったというアランの気持ちの表れ。
けれどもデリックはアランに責められたと思って、すっかり俯いてしまっている。
由々しき事態が起きてしまった。
不穏な空気を察したルークが、セシリアにそっと耳打ちをしてくる。
「どうする?」
「……」
訊かれて、セシリアは少し考******
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