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第25話『王の戦場』
蕞南門。
大地を揺らしながら趙軍最精鋭が迫る。
李牧直属軍。
数こそ北壁の軍勢より少ない。
しかし質は別格だった。
「南門を守れ!」
秦兵たちが急いで集結する。
だが北壁へ戦力を回していた影響は大きい。
守備は十分とは言えなかった。
その時。
城内を駆ける一団が現れる。
先頭に立つのは――
嬴政。
兵士たちは目を見開いた。
「陛下!?」
「本当に来られたのか!」
嬴政は馬を降りる。
そして南門前へ立った。
「逃げる者はおらぬな?」
兵士たちは顔を見合わせる。
王がいる。
自分たちと同じ場所に。
同じ危険の中に。
その事実だけで恐怖は消えていった。
「当然です!」
「最後まで戦います!」
歓声が上がる。
嬴政は静かに頷いた。
「ならば共に守ろう。」
その一言が兵士たちの心に火を灯した。
同時刻。
北壁。
虹桃軍団は激戦を続けていた。
なおきりの槍が敵を薙ぐ。
たっつんの指揮で防衛線を維持する。
しかしシヴァは落ち着かなかった。
「まだ変や…。」
李牧がこれだけで終わるはずがない。
その時。
南方から狼煙が上がる。
赤い狼煙。
もふの顔色が変わった。
「南門!」
「李牧の本命はそっちだ!」
じゃぱぱは即座に決断する。
「半数は北壁!」
「半数は南門へ!」
虹桃軍団が二手に分かれる。
決戦の舞台は南門へ移ろうとしていた。
その頃。
李牧本陣。
副官が報告する。
「秦王が南門へ現れました。」
李牧は静かに目を閉じた。
「そうですか。」
予想通りだった。
むしろそれを待っていた。
「王が現れれば兵は奮起する。」
「ですが。」
李牧は蕞を見つめる。
「その王が倒れれば全てが崩れる。」
副官は息を呑んだ。
李牧の狙い。
それは蕞の攻略だけではない。
秦王そのものだった。
一方。
函谷関中央戦線。
周囲には倒れた兵が無数に横たわる。
だが誰も近づけない。
戦場の中心では二人の怪物が立っていた。
蒙武。
汗明。
満身創痍。
それでも矛を握り続ける。
汗明が笑った。
「楽しかったぞ。」
蒙武も笑う。
「まだ終わってない。」
二人が最後の力を振り絞る。
矛が振り上げられる。
そして――
ドォォォォォン!!!
中華全土に響くような激突が起きた…。
その勝者が、ついに決まろうとしていた。
#リゼロ
すず
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コメント
1件
王の戦場、めっちゃ熱かった…!嬴政が自ら南門へ立つ姿、もうそれだけで痺れたよね。「共に守ろう」って一言で兵士の士気が爆上がりする感じ、すごく伝わってきた。でも李牧の狙いが秦王そのものって冷静なところが本当に怖い…。蒙武と汗明の決着も気になるし、次が待ち遠しすぎるよ🍙さん、素敵な激闘をありがとうございます🥀