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第26話『怪物の決着』
函谷関中央戦線。
全ての兵士が見守る中、二本の矛が振り下ろされる。
蒙武。
汗明。
秦最強。
楚最強。
長き激突の果てに、ついに最後の一撃が放たれた。
ドォォォォォン!!!
衝撃で周囲の兵士たちが吹き飛ぶ。
誰も目を離せない。
砂煙が舞う。
そして――。
先に膝をついたのは汗明だった。
楚軍が凍りつく。
「汗明様…。」
「まさか…。」
汗明は口から血を流しながら笑った。
「見事だ。」
「蒙武。」
蒙武も傷だらけだった。
それでも立っている。
汗明は天を見上げた。
「中華最強か。」
「その名は貴様にくれてやる。」
次の瞬間。
ドサッ…。
汗明の巨体が崩れ落ちた。
戦場が静まり返る。
そして。
「勝ったぞォォォォ!!」
秦軍の大歓声が響いた。
#リゼロ
すず
144
33
楚軍最強の将が討たれた。
その事実は合従軍全体へ衝撃を与える。
一方。
蕞南門。
趙軍精鋭が猛攻を続けていた。
「押し込め!!」
城門が揺れる。
木材が悲鳴を上げる。
あと少し。
あと少しで破られる。
しかし。
城門前には嬴政が立っていた。
嬴政。
王は剣を抜く。
「秦の民よ!」
「最後まで戦え!」
兵士たちの士気が爆発する。
その時。
南方から新たな土煙が上がった。
趙軍の増援か。
秦兵たちは顔色を変える。
しかし。
シヴァが目を細めた。
「違う。」
「あれは…。」
虹色の旗。
北壁を守っていた虹桃軍団の別働隊だった。
「援軍や!!」
なおきりの声が響く。
たっつん隊。
どぬく隊。
えと隊。
続々と南門へ到着する。
趙軍と虹桃軍団が正面衝突。
激戦が始まる。
その頃。
李牧本陣。
副官が慌てて報告する。
「汗明将軍討死!」
本陣が騒然となる。
合従軍最強の武将が倒れた。
春申君の顔色も変わる。
だが。
李牧だけは冷静だった。
「予想より早かったですね。」
副官は驚く。
「動揺されないのですか!?」
李牧は蕞を見る。
「勝負はまだ終わっていません。」
そして静かに呟く。
「むしろここからです。」
その目は既に次の一手を見ていた。
しかし。
李牧自身も気付いていなかった。
遠くの丘の上。
一本の旗が現れていたことに。
黒き猛将の旗。
その旗を見た趙兵が震える。
「まさか…。」
「麃公だ…!!」
秦軍随一の本能型将軍。
麃公が、ついに蕞へ到着したのだった…。
コメント
1件
汗明、最後まで漢だったな…。「中華最強の名はくれてやる」って台詞、泣けたよ🥀 蒙武も立ったまま倒れなかったのが秦最強の証明みたいでかっこよかった。 でも李牧が「むしろここから」って冷静なのが怖くて…次の一手が気になるし、最後の麃公の登場で震えた! 一気に戦況変わりそうな予感がして、続き読むのが楽しみで仕方ないよ🍙✨