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第36話 早くね?
前回までのあらすじ
美里さんの過去を見た。以上。
今回は過去編じゃないよ。
現在、僕達は…
「やぁやぁ君たち、よくここまで来たね」
そう。この黒幕、「黒野」と対面していた。
遡ること数分前
〜数分前〜
「フゥーボタン押すやつ長すぎだろ」
「地味に疲れましたね」
2つ目のミッションをクリアして、次に進んでいた。歩いていたら、また扉があった。
「げっ、また扉ですか」
「お姉ちゃん、手、離さないでね」
「大丈夫だよ」
「ふん。このわらわがいるのだから安心だろう?」
「祐くん、頑張ろうね」
「よし。それじゃあ行くよ」
そして、僕達は扉を開けた。
ギィィ
「なんだここ?新車の匂いがするぞ」
「消毒と言いたまえよ」
あの匂い消毒だったんだ。結構好きなんだよな。
「やぁやぁ君たち、よくここまで来たね」
「お前は誰だ?」
「俺は黒野だ。お前から見ると、黒幕って言ったらいいかな?」
「黒野…お前、私の友達をこんなところにやって、何がしたい?」
「おや?ユメちゃん、そんなに怒らないでくれよ。君は俺の彼女だろ?」
「「「「えーッ!?」」」」
「ユメさん、この黒野とか言うやつの彼女なの!?」
プールの時にしれっと「彼氏」って言ってたから「居るんだなー」くらいにしか思ってなかったけど、こいつ!?
「はい…お恥ずかしながら//」
「恥ずかしがってる場合じゃないよ!どこで出会ったの?告白はどっちがしたの?」
「美里さん、今はそれを話してる場合じゃ…」
「ユメのことよく知らなかったけど…お幸せに」
騒がしい…こんな時にリスとか祐がいたらなー。
「おい…聞いたか?ユメが彼氏いるって。しかもあいつ…」
「マジ?リス、嘘は良くねぇぞ」
左方向から声が聞こえる。聞き馴染みのある。
「リスと祐じゃあねぇか」
「よォラキ。さっきぶり」
意外とすぐ会えたな。黒野は何がしたかったんだ?
「あの〜えっとーお話中悪いんですけど、そろそろ俺が話をしていいですか?」
「あぁ。いいぞ」
そうして、黒野が話を始めた。
「ゴホン。えー皆さん。よく過酷なミッションをクリアしましたね」
「ミッションあれで終わり?2つだけ?」
「すみません、それしか案がなかったのと、あまり大きすぎると『固有力』に負担が出てしまうので」
「なるほど」
「と、とにかく、皆さん、良くクリアしました。そんな皆さんにご褒美です」
ご褒美?なんだろうな?いい予感がする。
「クリアしてくれた皆さんには、今から死んでもらいます」
「は?」
「最初でも言った通り、皆さんは『固有力』を持っています。私はその『固有力』がどうしても欲しいのです。なので、強制的に貰います」
「貰うったって、どうやって貰うのさ」
「それは、私の持っている『合成せる』(あわせる)能力でです」
『合成せる』?初めて聞くな。
「『合成せる』どっかで聞いたことがあるような気がしますね」
「美里ちゃん、あなたは過去にあったことありますよね。あなたが…小学一年生の時でしょうか?あの世界に来た人だったので、よーく覚えていますよ」
「まさか…アヤメ!?」
「んなわけねぇだろ!リアルだよ!」
「あーリアルか」
美里さんとこの黒野は知り合いなのか?
「ねぇリアル。なんで名前じゃなくて苗字の方を変えたの?」
「黒って色が好きだからな」
「わー安直ー」
今そんな話してる場合か?いま緊張感溢れるシリアスな場面だろ。シリアスどこいった?
「ゴホン、まぁそんなことはどうでもいい。君たちには少し寝てもらう」
「寝るの『固有力』は私が持っているはずだぞ?寝かせられるわけない…」
バサッ
「ゆ、ユメさん!?おまえ!ユメさんになにを…」
バサッ
バサッバサッバサッ
バサッバサッバサッ
「クックック…これで全員寝ましたね。すでかが、寝たまま『固有力』を取るのは辞めますか。どうせ機能しませんし」
「その前に、リスの身体に移り変わって、リスの持ってる超能力を全部俺に入れよう」
「クックック…起きるまで暇だ…。1人になるのはあの空間だけでいいのに…」