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羽海汐遠
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第二話「潜入開始」
夜。
誰にも告げず。
古流斬は静かに防衛軍本部を後にした。
「……取り敢えず。」
「新世界に行くか。」
曖昧を発動。
時空壁へ手を伸ばす。
「壊れろ。」
パキッ……
時空壁に小さな亀裂が入る。
その亀裂は徐々に広がり、人一人通れる穴になった。
古流斬は笑う。
「よし。」
「行くか。」
そのまま穴へ飛び込む。
⸻
新世界。
紫色の空。
黒い大地。
見渡す限り巨大な城と要塞。
古流斬は周囲を見回す。
「思ったより広いな。」
その時だった。
「止まれ!」
槍を構えた警備兵たちが現れる。
「侵入者だ!」
「囲め!」
古流斬は曖昧を使おうとする。
しかし。
地面から鎖が飛び出した。
ガシャン!!
「……あ。」
古流斬は捕まった。
「しまった。」
「曖昧切ってた。」
警備兵たちはざわつく。
「弱そうだな。」
「こいつ一人か。」
「牢へ連れて行け!」
古流斬は抵抗しない。
連行されながら周囲を見る。
(なるほど。)
(城の構造。)
(警備人数。)
(巡回ルート。)
全部頭に入れていく。
牢へ入れられる。
ガシャン。
扉が閉まる。
警備兵は笑う。
「ここから逃げられる奴はいない。」
全員が去っていく。
静寂。
古流斬は数秒黙っていた。
そして。
小さく笑う。
「まぁ。」
「いっか。」
立ち上がる。
「正面突破は性に合わねぇ。」
「後ろから崩すか。」
曖昧を発動。
身体が牢をすり抜ける。
「潜入成功。」
古流斬は気配を完全に消し、城のさらに奥へ歩き始めた。
その頃。
玉座の間。
新世界の王アークは目を閉じたまま呟く。
「侵入者か。」
「面白い。」
「どこまで来られるかな。」
新世界最深部への潜入が、静かに始まった。
⸻
第二話 完
新世界 四天王
第一位 ゼロ(総隊長)
* 能力:現象支配
* 現実に存在する現象(重力・熱・雷・時間の流れなど)を支配できる。
* 四天王最強。
⸻
第二位 レヴィ
* 能力:虚数
* 存在しないものを一時的に実体化する。
* 存在を消す、防御をすり抜けるなどトリッキー。
⸻
第三位 オルディア
* 能力:生命支配
* 生物だけを支配する。
* 傷の回復、暴走、能力封印などが可能。
* 戦闘より指揮官タイプ。
⸻
第四位 クロノ(死亡)
* 能力:未来改変
* 死亡済み。
* 四天王の席は空席。
⸻
新世界の王
アーク
* 能力:世界支配
* 新世界そのものを支配する存在。
* 四天王全員より格上。
* まだ本気は見せていない。
⸻
そして古流斬は誰にも言わず、
「壊滅させるか……。
それとも時空壁を壊して潜入するか。」
と呟き、一人で新世界へ向かう。
コメント
1件
第40話、読みました!潜入開始から一気に引き込まれました。主人公が「曖昧切ってた」って言いながら捕まるところ、思わず笑っちゃいました(笑)でもその後、冷静に牢の構造を頭に入れてるギャップがカッコいい。最後の「後ろから崩すか」の台詞、すごく好きです。新世界の四天王の設定も気になって、続きが待ち遠しいです!