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そういえば看板の文字は
何故日本語じゃないのか。
沢山の疑問が頭を駆け巡る。
「そういえばここに来た時の看板見たよね?」
心を見透かされたようだ。
「うん。でもあれ日本語じゃなかったけど…」
「俺が作ったんだ。」
「え?」
「ミユル語。もし密猟の人間が来た時用に」
「へ〜、すごいね!!」
「教えよっか?ミユル語。」
「なんで?」
「こいつらと少し会話できるようになるぞ」
出来るならすごいファンタジーっぽい。
そう思った私は元気よく
「教えて!」
と言った。
「じゃあ看板のとこ行こう」
「うん!」
「まず、これ渡しとく」
「後で返して」
そう言って蒼空は
私に分厚い辞典のようなものを渡してきた。
中を見てみると沢山の単語が並んでいた。
頭が痛くなりそうな量だ。
「じゃあ俺はあっち行ってるから」
「はーい」
数時間が経った気がする。
でも実際はそんなに経っていないのだろう。
試しにさっき、オバケの発音を聞いたが
全く分からなかった。
それでも看板に何が書いてあるか
なんとなく分かるようになった。
ーー∩༅=・‥\♡ຼ/=■●∟ーー
『エアー・ニュータウン』
ここはエアーニュータウンと言うのだろう。
でもタウンと付いているくらいなら
建物があると思ったがここには何もない。
この、ただの白い空間には看板とベンチしか
見たことがない。
後で蒼空に聞いてみるとしよう。
そういえば今、
あっちの世界はどうなっているのだろう。
もしかしたらお母さんが心配してるかも…。
「ねぇオバケちゃん今あっちってどうなってるの?」
「プー?」
「プープー!!」
一瞬『分からない』というような感じがしたが
他のオバケが手鏡を私に渡した。
そこにはあっちの世界が映っていたが、
最後に見たような綺麗なハロウィンの
景色ではなく、
オバケを探し回ってる人々の
ゾンビのような姿が映っていた。
「なにこれ…」
「卯川、大変だ」
その時、慌てた様子で蒼空が私のもとに来た。
「どうしたの?」
「父さんが新しい開発をしてる」
「どんな開発?」
「それが、分からないんだ…」
「でも嫌な予感がする」
「でも….出口ないからどうしようも出来ないよ?」
私がその質問をすると蒼空は『そうだよな』
と言いながら考え事をしている。
そのとき、オバケが私の肩をトンと叩いた。
私は何かと思い、振り返ると
そこには巨大化したオバケが居た。