テラーノベル
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甲斐田「おー…」
星川さんが旅立つ
8月31日 午前10:47
僕達6人は空港にいた
長尾「お前の母ちゃんよく許してくれたな」
甲斐田「…夏休み中だし?」
嘘
長尾達と遊びに行くって言って、嘘ついた
弦月「…ふーん?」
まぁ、多分バレてるんだろうな
2人には
フミ「星川の空港便あと2時間後ですって」
山神「それまで向こうのカフェに居よ〜」
2人が星川さんを連れて戻ってくる
あと2時間、と聞いてへんな気持ちになる
2時間”も”
なのか
2時間”しか”
なのか
甲斐田「…」
星川「…」
弦月「2人とも、行くよ〜」
甲斐田「あ、うん」
4人の後ろを2人で歩く
なーんて声をかけたらいいのか分からない
いつもなら全然気まずく無いのに
1番気まずい
星川「…何食う?」
甲斐田「どわぁッ?!ぇ”ッ…なんっ…えっ、いや、飲み物だけかな…」
星川「驚きすぎだろ…ッ笑」
甲斐田「すみません…?笑」
星川「星川パンケーキ食べたいんだよね〜」
甲斐田「いいじゃないっすか」
星川「奢ってくれん?」
甲斐田「やだよ」
星川「はぁー?最後だぞこれ?」
甲斐田「別に成人したらこっち来れるでしょ」
星川「なんで星川がそっち行くんだよ」
甲斐田「当たり前だろ帰ってこいよ?」
星川「いいじゃん旅行しようぜ?」
甲斐田「…奢りならな?」
星川「嫌に決まってんだろ」
甲斐田「はぁー?」
長尾「お前ら仲良いな〜」
「「仲良くなーいッ!!」」
2人の声が合わさって
お互いに目を合わせる
なんだかお腹の底から笑いが込み上げてくる
甲斐田「…ははっ笑」
星川「はははッ!笑」
山神「本当に仲良いね〜笑、冬休み6人で星川の所行こっか?」
星川「え、全然来て?」
長尾「凸る?」
弦月「武器持って?」
星川「来んな来んな」
甲斐田「…」
そういえば
最近思うことがある
甲斐田「なんでそこ仲良くなってるの?」
長尾「ノリ?」
甲斐田「陽キャが」
星川「逆に甲斐田とやまってまだだよね」
山神「……甲斐田くん?」
甲斐田「………」
長尾と弦月の袖を引っ張り
2人の後ろに隠れる
フミ「ッ………笑」
星川「はははッ笑」
山神「う〜…泣」
怖っ
え、無理無理無理無理
キツいキツいキツい
フミさんとどうやって仲良くなったっけ?
星川「まいいや、甲斐田ぁパンケーキ!」
甲斐田「だから自分で買えって!」
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星川「もきゅもきゅっ…」
甲斐田「はぁ……」
結局買ってしまった…!
圧が強いんだよッ…!
フミ「えーっと…手続きあるから1時間前には出ようか」
長尾「ん、了解」
甲斐田「…」
あと30分か
甲斐田「…」
短いな
星川「……」
星川「ごちそーさま」
弦月「すみませーん、お皿お願いしまーす」
店員さんがお皿が運んでいく
それが僕らを離れ離れにする暗示の様に見えてしまう
山神「…そろそろ行こっか」
店を出て受付へ行く
ゲートが多いから迷いそうになるが
しっかり者の彼ら彼女らが付いているなら心配ない
星川「…ここだね」
フミ「……ここかぁ」
山神「そっかぁ…………」
星川「…」
星川「せっかくなら6人で写真撮ろうよ!」
星川「ね?ほらほら集まって!」
星川さんに無理やり押しこまされて
6人でツメツメになる
勿論、星川さんが中心
なぜか僕も中心にされたが
星川「はいちーずっ!」
パシャッ
星川「お〜!むっちゃいいっ!」
星川「じゃあ次1人ずつ撮ろ〜っ!」
そうして一人一人選ばれていき
そして僕が選ばれる
星川「ほらほらっ笑って〜!」
甲斐田「ちょっ、引っ張らないでっ」
パシャッ
星川「…笑えよ」
甲斐田「しょうがねぇだろ」
星川「…まぁいいやっ笑、お前らしいし笑」
そうやって笑うと
次は星川さんが笑わなくなってくる
甲斐田「…」
甲斐田「笑えよ」
星川「笑うよ」
フミ「星川、お母さん達読んでるよ」
星川「うん…」
星川「ばいばーいっ!!みんなーっ!!」
涙ぐみながら
満面の笑みで別れの挨拶を告げる
だから負けじと手を振り返す
甲斐田「ばいばいっ…!!」
甲斐田「絶対行くからっ!」
星川「…!」
星川「うんっ!!」
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「飛行機雲が僕らを繋ぐ」
これにて終了です
ここから先の物語は自分で作ってね!
今からは新しいアカウントでするのでちょっと雑になったかもですが
それじゃあ
またね!
コメント
1件
素敵な作品ありがとうございました!