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(父)「紗代子、ちょっといいか?」

(紗代子)「はい」

(父)「……紗代子は子供を欲しくないのか?」

(紗代子)「……」

この時の私はもう15歳だった。

そろそろ結婚を考えるべき年頃だった。

この頃の私は体質があることを知っていて

その体質に子に受け継がれてたら長い時を生き永らえると思うと苦しくてたまらなくなる。私は生き永らえる覚悟をしているからまだいいが……

(紗代子)「欲しくないです。」

私は嫌われる覚悟をしていた。

(父)「……」

(父)「世生子から聞いたけど」

(父)「お前、生まれつき体質があるんだな」

(紗代子)「……!」

(父)「不老体質と回復体質。」

(父)「お前は、それを持っているだな?」

(紗代子)「どうしてそれを……」

(父)「世生子は分かっていたんだ。」

(父)「お前がその体質を持っていると知って、子供を産まない決断していると。」

(紗代子)「お母様が?」

(父)「代々博麗の一族の娘は勘が鋭いって言うんだろ?まさしくそれだ。」

(紗代子)「……」

(父)「子供を産むか産まないかは」

(父)「お前の決めることだ。」

(紗代子)「お父様……」

(紗代子)「本当にいいのでしょうか?」

(紗代子)「この私が博麗の一族の誇りを傷つけることなどは……」

(父)「……子供を産むのは誇りなのか?」

(紗代子)「……っ!」

(父)「子供を産まなくても別の方法がある」

(紗代子)「……」

(父)「紗代子、博麗の一族の血は途絶えるのは嫌か?」

(紗代子)「……」

(父)「……1000年以上前から人を守り続けてきた博麗の巫女の血を途絶えてしまうのは……」

(紗代子)「嫌です。」

(紗代子)「……でも、私は不老体質がある」

(紗代子)「私はこれから生き続けるかもしれない。30、50、100年経っても……」

(紗代子)「私は巫女としての役目を務める」

(父)「……」

(父)「役目を終えたその時は……」

(紗代子)「その時はどうするかは」

(紗代子)「今はわからないです。」

(父)「……分かった。」

(父)「紗代子の意思を尊重する。」

(父)「……」

(紗代子)「お父様、申し訳ありません」

(紗代子)「子供を産まない娘をお許しください。」

(父)「……子供を産まなくても娘は娘だ」

(父)「世生子も思ってるはずだ。」

(父)「……」

(父)「謝らなくていい。」

(父)「お父様はこう思ってる。」

(父)「お前が生まれつきその体質は」

(父)「何かの意味があると思うんだ。」

(父)「不老体質と回復体質。」

(父)「この2つの意味はきっとあるんだ」

(父)「今はまだ分からなくていい」

(父)「ゆっくりでいいんだ。」

(紗代子)「お父様……」

(紗代子)「……ありがとうございます!」

(父)「娘の幸せはいつまでも願ってる」

(父)「それが父としての務めだ。」

(紗代子)「……はい!」

お父様が言ったこの言葉は最後だった。

次の朝、お父様は亡くなった。

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