テラーノベル
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ワンダーフォーゲルよ、聞いてくれ。
どこからが来た渡り鳥よ。
羽など無ければよかったと、幾度嘆いたことか。
誰かこの羽を持ち去ってくれと、幾度願ったことか。
しかし嘆きも願いも叶わぬことを、我はどこかで知っている。
寒ければ暖かき地を求め、暑ければ涼しき地を求め、我らは大空を、人間が羨む大空を横切る。
昼は日輪を、夜は月輪の輝きを便りに横切る。
嗚呼、なんという美しい世界!
隣の芝は青いと言うが、我はこの世界に生まれ落ちたことが心底嬉しい!
だがやはり心底不思議だ。
神はなぜ我にここまで贅沢な時を過ごさせるのか?
この世に生きとし生けるものは全て、与えられれば与えられるほど傲慢に、玉座にふんぞり返るようだ。
この美しい世界は、そのせいで穢れてしまうらしい。
それを知ってから、羽など無ければよかったと、幾度嘆いたことか。
誰かこの羽を持ち去ってくれと、幾度願ったことか。
しかし嘆きも願いも叶わぬことを、我はどこかで知っている。
つまり美しい世界を穢さず生きることは不可能であり、我は玉座にふんぞり返るしか道はないのだ。
嗚呼、ワンダーフォーゲルよ。
もう行ってしまうのか。
良ければ羽を受け取って欲しかった。
しかししょうがない。お前はこの大陸へ留まらなればいけないからな。
では、我も飛び立つとするか。
もう会えぬことを願う。
「彼にも悩みのひとつやふたつあったんじゃろうて。まあワシら庶民には理解できんだろうがな」
ちゅ~かめん
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ぬいぬい
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コメント
1件
おお、詩的な文体でぐっと来たわ…!渡り鳥の視点から「羽」っていう象徴を使って、自由と呪いの両方を描いてるのがすごく美しい。「羽など無ければよかった」って嘆きながらも、結局飛び立つしかないっていう諦念と覚悟が混ざってて、胸にくるものがあった。最後の庶民の一言でスッと現実に引き戻される構成も好き。連載続き気になるな〜!