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涼香視点
…ふう。片付け終わった!
カチャッ
「ただいまー」
あ、心咲帰ってきた
「追い焚きしといたから、涼香も入ってきなー」
まじか。優しっ!
「うん!ありがとう!」
「行ってくるね~」
カチャッ…ぱたん
…ふう。
お風呂出たら、○○さん達から連絡来てないか確認しよ。
…ザパーーッッ…
お風呂、温かい……
疲れが吸い込まれてく~
…やばい。これ寝ちゃうわ。
早く上がろう。
ワシャワシャ
髪と身体を拭いて、部屋着に着替える。
もう、心咲は寝たかな?
カチャッ
「あ、涼香お帰り~」
あ、まだ起きてた。
「心咲、明日早いんだし、もう寝な?」
「この前みたいに遅刻するよ?」
あの時、めっちゃ慌ててたなぁw
「うっ……寝ます。」
「ん。おやすみ心咲。」
…自分も、早く部屋行こう。
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心咲視点
ふう。
お風呂気持ち良かった~
あ、涼香のために生追い焚きしとこう。
ピッ
よし。
「ただいまー」
お、ちょうど片付け終わったぽい。
「追い焚きしといたから、涼香も入ってきなー」
「うん!ありがとう!」
「行ってくるね~」
カチャッ…ぱたん
涼香が上がるの待ってから寝ようかな。
カチャッ
あ、涼香帰ってきた。
「あ、涼香お帰り~」
まだいたのかって顔されてる…
「心咲、明日早いんだし、もう寝な?」
「この前みたいに遅刻するよ?」
うっ…痛いところ突いてくるなぁ…
「うっ……寝ます。」
「おやすみ心咲。」
おやすみ。涼香。
部屋に行って、布団に入る。
…あれ?
いつもはすぐに寝れるのに、今日は寝れないや。
なんでだろう?
なんか、嫌な予感する…
涼香…!
ガチャッ!パタパタッ!
「涼香!」
そう言って涼香の部屋のドアを勢いよく開けると…
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涼香視点
さて、連絡来てるかな?
…△△さんは、修正無いみたい。
××さんは…あ、こっちも修正無さそう。
で、問題の○○さんは…
「ここのシーンは絶対入れてほしかったのに!
なんでわからないの?
こっちは客なんだよ?
客の意図も汲み取れないなんて、編集者失格じゃない?
いや、人の気持ちも理解できないんだから、
生きてる価値すらないかもねw
とにかく、SNSで苦情書かれたくなかったら、
明日までにこのシーン入れたやつ作り直して。
良いね?」
…またか。
なんで、ここまで言われなきゃいけないんだろ?
あなたがどうしたいかなんてさ…
「…ッ、わかるわけないじゃんッ…」
ぽろぽろと、涙が溢れてきた。
PCデスクのペン立てに立ててある、カッターに手を伸ばす。
「…見えないところに…」
左手の袖をめくり、包帯を引き剥がす。
一昨日の傷痕が覗く。
…ちょっと上の方にしとこう。
…ザシュッ…ポタポタッ…
綺麗な血が零れていく。
あぁ、やっぱり綺麗だな…
…ザシュッザシュッ…
ガチャッ!パタパタッ!
!?心咲、もしかしてこっち来てる?
やばい。早く片付けないとっ…!
ガチャッ!
「涼香!」
部屋のドアが、勢いよく開いた。
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心咲視点
そこには、血まみれの床に座り込み、左手を隠すようにしてこちらを見ている涼香がいた。
とても、怯えた目をしている…
「涼香、どうしたの?これ。」
「…な、なんでもない。」
「ふーん?」
部屋の中に入り、涼香の左手を掴む。
「じゃあ、これは何?」
「!?心咲っ、やめて…」
痛々しい傷口から、血が零れていく。
…これは、何回かやってるな…
一緒に暮らしているのに気づけなかった自分の不甲斐なさに、涙が出てくる。
ギュッ
涼香を抱き締める。
そうでもしないと、泣いているところを見られてしまいそうだから。
「…涼香、そんなに僕、頼りなかったかな…?」
気づけなかったことと、頼ってもらえなかったことで、余計なことばかり言ってしまう。
「…ち、ちがっ…」
「涼香がの辛いこと、僕にも分けてよ…」
僕が、半分持つから。
独りで抱えなくて良いから…
「心咲、ごめんね。」
「…もう大丈夫だから、寝よ?」
「私はここ掃除したら寝るから。」
って言って、また切るんじゃない?
そんなの、僕は耐えられない。
「…も、もう、切らないで…」
気づいたら言葉が溢れていた。
どうしても、涙が止まらなくって、
涼香を困らせちゃうなぁなんて思った。
でも、
「…お願いだからッ」
「…うん。もう、切らないよ。」
「約束する。」
「本当に?」
本当にもうしない?
「うん。絶対。」
「わかった。」
「…じゃあ、おやすみ。」
「うん。おやすみ心咲」
不安はあるが、部屋に戻った。
涼香がちゃんと約束してくれたから、
僕はそれを信じよう。