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1月3日の朝9時少し前。
ディパックを持って図書館前へ。
中身は昨晩作った後、ゴマをふって寝かせておいた甘辛手羽先20本入りの大型タッパー。
あとは食器とか割り箸とか紙皿とか、取り敢えず使えそうなものを適当に。
テーブル拭き用の雑巾も一応入れておいた。
さて、皆さんどんな感じかな。
そう思いつつ図書館へ。
まだ誰も来ていない。
どうやら僕が一番先に到着したようだ。
ついつい早く出てしまったせいだろう。
5分もあれば充分なのを、10分以上前に出てしまったから。
ちょっと寒いけれど、図書館前で皆を待つ。
1分も経たないうちに3人一緒にやってきた。
「明けましておめでとー」
「おめでとう」
「おめでとう御座います」
「おめでとうなのだ」
それぞれ返事が返ってきた後、聞いてみる。
「どうだった、年末年始」
「31日に居残り組と七橋先生で日本の正月料理、おせちって言うんだっけ、あれを作って食べる会があったの。そして昨日は先輩と林戸神社に自転車で初詣に行って、帰ってから居残り組対抗で羽根つきをやって」
「何か、僕よりよっぽど日本の正月をしているなあ。僕は年越しそばを食べて、初詣に行ったくらいだよ」
「私は無事、ザックなどの山道具一式を父からせしめたのだ。靴と雨具のサイズが合わないので、あとで買って貰う約束をしたのだ」
「亜里砂、それいいな。それで、どんなものを貰ったんだ?」
「大きいザックと小さいザック、ザックカバー、2~3人用テント、ガソリンバーナー、鍋、他にも色々なのだ。後で皆に見せるのだ」
「確かにそれは羨ましいな。一人で何処でも行けそうじゃないか」
「父はこれをバイクに積んで、向こうの方を旅していたらしいのだ。流石にもう年だから使わないだろう、という事で一通り貰ったのだ」
「何か格好いいな、それ」
そんな事を話しながら、図書館の中へ。
受付で2階の部屋を借りて上へ向かう。
まあ、この辺はいつもの通りだ。
「さて。まずは私と彩香から、おせち料理っぽいの一式だ」
流石に重箱では無くタッパーだけれど、それでも赤白のかまぼこ、田作り、黒豆、ゴボウやコンブ巻き、酢蛸、エビ、煮物などが次々と出てくる。
「何か、本格的に作っていますね」
「何せ七橋先生監修だからな。買ってきただけじゃなくて、仕上げは全部自分で手を入れている」
確かに七橋先生なら一通り作りそうだな。
「更に、おやつがこれだそうだ。これも先生と作ったもの」
タッパーの中に、粒々の小豆と小さいお餅が浮いている。
「さっきレンジで温めたから、餅も軟らかい筈だ」
おしるこまで用意した訳か。
「あとは白い御飯を鍋で炊いてきたぞ。今回は日本の正月だから、ビリヤニは無しだ。実を言うと香り米が無かったからだけれどさ」
あの米でないと作らない、というのが先輩なりのこだわりらしい。
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