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『はっ、?えっっ、?どういうこと、?』
「そのままの意味だよ。あと、余命宣告もされてる。」
「あと1年だってさ。」
「あと、、、1年?」
ずっと混乱しながらも南雲の話を最後まで聞いた。
とりあえず分かったのは、南雲が事件を起こしたこと、南雲が余命あと1年と宣告されていること。
南雲が私の唯一の友達なのに。
あと少しで死んじゃうの、?
あと1回しか誕生日祝えないの?
そんなの嫌だよ。
色々な感情が渦巻いている中、南雲は告げた。
「なんかね、癌なんだって。もう手遅れ。お手上げ〜ッて感じらしいよ。もう、無理なんだって。 」
『え、じゃあ私たちの夢叶わないのッ、?ふたりで弓引こうって、言ったじゃんッ。』
涙を堪えながら話した。
なんなら、少し涙が出ていたのかもしれない。
『___。少しッ、考えさせて。今後のこと。』
「勿論。私も考えておくよ。」
あれから五日。
もう一度、南雲と話すことにした。
「どう?少しは感情の整理できた?」
『うん、時間取らせてくれてありがと。』
「んへ、それはよかった。」
矢っ張り君の笑顔は眩しいな。
明るくて、太陽みたい。学校でもそれほど人気だもんね。
南雲がいるから私たち月が輝いている迄あるもの。
『あの、南雲。』
「うん?」
『此れから、沢山遊ぼう。弓も引こう。遊園地も、水族館も行こ。学校も、全部全部、楽しむ。いつも通り、楽しむってのはどう?』
「それもいいけど、つまんなくない?」
『え?』
「もっと、豪華な暮らし送ろうよ。」
『む、無理だよ。そんな財力ないよ。』
「だいじょぶだよ、私が誰の娘が忘れた?」
『、、、っ。』
そうだった。此奴は天霧コーポレーションの娘だった。
確か、裏との境界線とも言われてるんだっけ、一部では。
「ねっ?大丈夫だよ。」
『、、、。それ、大丈夫じゃなく無い?』
「え?」
『だって、天霧の娘が事件起こしてんだよ?大丈夫な訳なく無い?』
「、、、、、。それはもうどうにかなったから大丈夫。」
「それより、お腹すいたでしょ?何食べる?」
無理矢理話を逸らされた。
南雲と集合したのは午前9時、駅前のカフェ。
時計の針はもう、0時過ぎを指していた。
もうそんなに時間が経ったのか。
『じゃぁ、ふれんち、フレンチトースト食べる。』
「んふふっ。いつも通りだね。」
『いつも通りが良いでしょ?』
「そうなのかもね。 」
「じゃあ、私はワッフル食べようかな。」
『其方だっていつも通りじゃん。先程話したばかりなのに。』
「何?莫迦って言いたいの?喧嘩売ってる?」
『そうだよ。喧嘩売ってるつもり。』
「はぁッ?!この私になんということを、、、、!!!!」
『あーぁ、演技モード入っちゃった。』
こんな風に、楽しく話して、話させてくれる南雲が大好きだ。
料理も美味しく頂き、お互い話したいことは大体話せたから、カフェを出た。
贅沢すぎない、何気ない日常が、一番幸せに感じる。
南雲と一緒なら。何をしても楽しい。