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第二十四話「ふつうの日常と、解けないラブコメの魔法」
眩しい朝の光が、カーテンの隙間から差し込んでいた。
「……ん……ここ、は……?」
重い瞼を開けると、見慣れた自分の部屋の天井が視界に広がった。
全身が熱く、手足に力が入らない。前夜、監察官ヴィクトリアとの激闘で『純愛精素(プラトニック・エナジー)』を限界まで放出し、そのまま意識を失ったことまでは覚えているのだが——。
「あっ……タカシくん! 目が覚めたのね!?」
枕元で声をあげたのは、白銀美咲だった。割れた眼鏡は新調されており、その瞳はうるうると濡れていた。薄手のルームウェアからは、豊かな胸元がはっきりと覗いている。
「美咲……俺、家まで運ばれたのか……?」
「ええ。丸二日も眠り続けて……本当に心配したんだから!」
感極まった美咲がタカシの胸に飛び込んでくる。柔らかく温かい感触がダイレクトに伝わり、タカシの顔が瞬時に熱くなった。
「こら美咲! ドサクサに紛れて一人で精気補給しようとしないでよ!」
「そうです美咲さん! タカシくんの看病と精気回復は全員で分かち合う約束です!」
「ふふ、焦ることはないわ。主役の目覚めを祝して、みんなで最高のご褒美を捧げれば済む話よ」
部屋のドアが開き、薄着の朱音、黒羽、そして生徒会長が熱を帯びた眼差しでなだれ込んできた。
「みんな……」
「当然でしょ! あんたが命がけで渡してくれた『純愛精素』のおかげで、私たちはあの監察官を追い払えたんだから!」
朱音が真っ赤になりながら、ベッドに上がり込んでタカシの腕を抱きしめる。
「タカシくんがくれたあたたかい光……今度は、私がタカシくんを溶かしてあげる……」
黒羽が吐息を漏らしながら、タカシの反対側の腕にすがりついた。
「本家からも学園の存続が正式に認められたわ。だから……もう誰も私たちを邪魔できないの」
生徒会長がベッドの縁に腰掛け、優しくタカシの髪を撫でる。
「さて……限界まで精気を使い果たしたタカシくんに、今度は私たちが『最高の愛と精気』をお返しする番ね」
「え……お返しって……?」
美咲がゆっくりとタカシの上に覆いかぶさり、耳元で甘く囁いた。
「もうガマンしなくていいのよ、タカシくん……。私たち全員の身体も心も、全部タカシくんのものなんだから」
「ちょっと美咲! 私が一番最初にタカシに噛みつくんだから!」
「いいえ、弱ったタカシくんを癒すのは私の愛のキスです!」
「我がハーレム部の部長として、私が深い愛の導きを見せてあげるわ!」
「待って、全員一度には無理っ……あぁんっ!?」
美咲の甘い唇がタカシの唇を塞ぎ、朱音が首筋に吐息を吹きかけながら肌を重ねてくる。黒羽の柔らかい翼と身体が全身を包み込み、生徒会長の手が優しく肌を撫で上げていく。
極上の愛とサキュバスの魔力が部屋いっぱいに満ち溢れ、タカシの歓喜の悲鳴と甘い吐息は、熱く深い交わりのなかへと溶けていった——。
◇
数日後。すっかり活力(とそれ以上の精力)を取り戻したタカシは、いつもの通学路を歩いていた。
隣には照れくさそうに指を絡めて手を繋いでくる美咲。
後ろから豊満な胸を押し当てながら腕を絡めてくる朱音。
反対側の裾をギュッと掴み、上目遣いで甘えてくる黒羽。
そして、前方を優雅に歩きながら、艶やかな笑みで振り返る生徒会長。
「タカシ、今日も放課後は部室で……たっぷりと『愛の補給』をするわよ?」
「はは……手加減してくれよな」
一線を越えた彼女たちの愛は、以前にも増して熱く濃密になっていた。
サキュバスと人間。
種族を超えて結ばれた深い絆と、絶対に解けない愛の魔法。
「タカシくん、ずっと……一生、一緒だからね」
美咲が微笑みかけ、全員が甘い笑顔を向けた。
ドタバタで濃厚で、最高に愛おしいサキュバス美少女たちとの日常。
俺たちの「甘くて特別な物語」は、これからも果てしなく続いていく——!
(終わり)
コメント
1件
うわあ……最終話、読了しました! 戦いの後の癒しと、彼女たちそれぞれの愛情表現がぎゅっと詰まった甘々な回でしたね。特に「もうガマンしなくていいのよ」からの流れ、長く張ってきた「純愛精素」のやりとりがついに相互的なものになった感じがして、すごくじんわり来ました。最後の通学路、それぞれが違う形でタカシに触れているのも、キャラの個性が出ていて可愛い。種族を超えた絆、しっかり描き切ってくれてありがとうございます!
青い子
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はおと/因幡てゐを愛す者
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