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注意!
・この小説は供養です。なので未完です。
・ヒプマイアニメ勢のため、設定があやふやなところ多め
・夢小説(というか、モブ小説というか…)を書くのは初めてなので、これで良いのか分からず書いてます。暖かい目で見てくれると嬉しいです。
・恋愛、CP無しです。
それでも良い方は、どうぞお進み下さい!
「まずい、結局終電になってしまった…。」
私はシンジュクのとある会社の、平々凡々な社員の一人だ。
ただ、そこは残業がOKな所で、中々にブラックな(まではいかないかもしれないが)会社であった。
最近は業務実績も上がってきたため、回る仕事が多く、こうして連日残業続きなのである。
そのせいで今日も終電帰り。
私はため息をつきながら、まちまちな人混みの電車に乗り込む。私以外にも、終電帰りの人々はたくさんいるようだ。
言葉党が「ラップ」によって領土を確保する制度を作り、確かに武器は失われただろう。
しかし、その一方で、高い税金によって人々は働かざるを得なくなり、私も毎日こうやってひぃひぃ言いながら生活している。
と、物思いにふけっていると、乗り込んだ電車が発車するアナウンスが流れ、メロディが流れる。
「では、発車致します。」
今にも扉が閉まるその時、男が駆け込み乗車をしてきた。そしてその瞬間、男の背後で扉がばたりと閉まる。
「あっ……危なかったぁ……」
ぜぇはぁ、と肩で息をしている男は、目に止まる鮮やかな赤い髪で、水色のコントラストが特徴的だ。
彼が顔を上げると、目が合った。
「あ、あはは…」
と、深い隈が出来た瞼を不器用に細めながら、彼は気まずそうに私から少し離れた座席に座った。
どこかで、見た気がする。
それが、彼との最初の出会いだった。
「あ…」
数日後、彼とまた会った。今度は終電でも車両が少ないせいか、座席が埋まっていて、私の隣しか席が空いていなかった。
彼は私を覚えていたのか、一瞬思考したように目をそらし、そして決意したようにぺこりと会釈し、私の隣に座った。
しばらく、電車に揺られ、ほとんどの人が眠ってしまった頃。
こてん。
そんな可愛らしい効果音が似合うような、嫌がるどころかむしろほっこりした寝落ちが、隣で起こった。
彼は私の肩に頭を預け、不幸そうな顔で眠っている。
多分、この人は社畜なんだろうなぁ…。
大変だな、と同情しながら、わりと…というかイケメンじゃないかこの人!?と心の中でしばらく百面相していた。
私の降りる駅は、この通称赤髪さんの降りる駅よりも二駅ほど遅い。この前がそうだったからだ。
この寝顔をしばらく眺めていたいが、彼が降りる駅が近づき、ついに次の駅までになってしまったので、仕方なく彼を起こす。
「あの、すみません…」
とんとん、と彼の反対の肩を叩く。彼はびくりと体を震わせ、はっと目を開いた。
「わぁあ!あっ、す、すみません、すみません…っ!」
彼は電車の中だからか、口を抑えて小声で謝った。私は「大丈夫ですよ。そろそろ降りる駅、大丈夫ですか?」と朗らかに言った。
「ほ、本当にすみませんでした…!」
「いえ、大丈夫ですから。」
本当に。
イケメンの寝顔を間近で見れたので良いですよなんて言えないが。
彼はずっと謝りながら、次の駅で降りていった。
何回かそんなことがあり、すっかり私達はお互いを隣の席の人、という認識になった。
私が少し話しかけてみると、彼は見かけよりは礼儀正しく(失礼)話しやすかった。