ある日のこと。
「…さて………ご飯を作りましょうか」
本を読んでいた菊はそう言い、少し重い腰を持ち上げた。
台所に向かい、料理道具を出すために下の戸を開いた。
「えっ………………………………」
「あ、ヤバ」
のだが、菊の目に飛び込んできたものは包丁でも鍋でもなく、フェシリアーノだった。
「ななななななな…!?何故!?!?!?」
「ごめん菊〜!嫌いにならないでぇ〜!!(泣)」
「と、取りあえず事情をお聞かせ願います…」
「…………」
理由は実にシンプル。
菊へのサプライズのために勝手に菊の家に忍び込んでいた。ただそれだけ。(プラスで菊が普段着ないような服を強制的に着させるという目的があったのだが、フェシリアーノの自己判断で割愛。)
「私へのサプライズですか……嬉しいですが……何だか申し訳ないですね………」
「まぁ見つかっちゃったけど、菊が見つけてくれたのはいい思い出になったから悔しくないよ!」
「いい思い出、、、?
……というかフェシリアーノくんがサプライズで隠れていたということはまさか……」
「?もちろん皆も隠れてるよ?」
「やはりそうでしたか…………」
菊のことに対してフェシリアーノ1人のみ、ということがあり得ないのがこの世界である。
「これはもしや……見つけないと皆さん出てこられないということですか…?」
「みたいだねー………あ」
「どうかされましたか?」
「もし菊が10分以内に見つけられなかったら、菊に仮装してもらおー!」
「仮装……?あぁ、今日はハロウィンでしたね」
「そうと決まればパパっとやろー!
じゃ、菊はこの耳栓つけて目瞑って1分数えてて!!」
「耳栓まで用意周到ですね……ってこれ私の物ではないですか…!?」
菊が言ったときにはもうそこにフェシリアーノの姿はなかった。
「皆さーん、探しますよー!」
と言い、化身捜索in菊家が開始された。
菊は狙っていた訳ではないのだが、流石に菊の呼びかけに応える者はいなかった。
「今までの行動を分析すれば分かるはずです……!根気強く探しましょう…!」
気合いを入れ、自身の家の中をくまなく探した。
10分が経過したことを知らせるアラームが鳴った。
「はぁ………はぁ………早すぎませんか……!?」
「終了ー!!」
というフェシリアーノの声かけにより、菊の元に続々と隠れていた者たちが集まってきた。
「皆さん、本当に隠れていたのですか……!?一体何処に………」
「それよりほら!!約束!!♡」
「約束…………」
「忘れたあるか……!?仮装あるよ!」
「…………はっ……!!!」
「楽しみだな〜!菊くんの仮装♡」
「何を着させるんだ……?各自持ってきたんだろう?」
「Of course!そのためのサプライズだからね!」
「え……!?!?聞かされてませんよフェシリアーノくん…!!!!」
「あはは〜バレちゃったか〜」
「そんなことはいいから早く早く着させようぜ!」
「張り切ってるあるね……」
ということで。
「やっぱハロウィンと言えばミニスカポリスだよね♡お兄さん大好き♡」
「刺激されるぜ………♡菊、可愛いなぁ……♡」
「ハロウィンというものは本場はもっと怖いものの仮装ではないのですか……!?!?!?///」
「もーやだなぁ菊くん……♡」
「な、何ですか…?何が言いたいんですか…!?//」
「菊、十分怖いあるよ〜♡」
「そんな顔で言われても説得力ないだろ………………
だが、まぁ、その………何だ、良いと思うぞ……//」
「ルートヴィッヒさん……!?!?////」
「非日常のスリルが楽しいんだぞー!♡」
「本当にアメリカ人なのですか……!?」
「あ、ルートヴィッヒ〜、写真後で送るね!」
「あぁ…」
「あ〜〜〜〜…!!///
受け入れないでくださいよ…!!!!////」
コメント
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えー…と…天才かなッッッッッッ?
写真ください。家宝にします