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真弘は、消滅した
sepiaは膝から崩れ落ち土下座のような姿勢になると、 病室の白い床に雫の透明な色が無機質な光に照らされ煌めいたように映る
かなはそんなsepiaにそっと寄り添い、慰めたりなどせず、強く複雑な感情に支配されたsepiaを静かに、近くで見守っていた
病室には、4人の息の音が掻き消されるほどのsepiaの泣き声が響き続けた
浅かった呼吸が次第に落ち着くと、sepiaはゆっくりと立ち上がり、ベッドに戻る
sepia「…お前らにこれ以上見られたくないから、今日はすまん、帰ってくれ」
sepia「………ありがとう。」
sepiaはそう呟いてベッドに潜り込むと、1分もせずに眠りについてしまった。
4人はsepiaの病室を出て、かなの病室に戻る
かな「…全然、気づかなかった。真弘が_」
かなはそう呟いたのち、真弘がタヒんだ日に何があったのか、リボルバーとラピッドに向けて説明した。
ラピッド「…そんな、真弘さんは、冤罪で殺された…って…」
ラピッド「…そんな、そんなことって…最低ですよ…」
リボルバー「…男は、男はどうなったんです?取り押さえたあとに…」
かな「…そこは、分かりません。」
4人は、しばらく話した
気がつけば19時、帰らなくてはならない時間だ。
かな「…それでは!また。」
かな「本当にごめんなさい。」
かな「…私はやらなくてはならないことがあるので、しばらく面会は断るかもしれません。」
りさ「…やらなきゃならないこと?」
かな「まぁ…いつかわかる!」
リボルバー「ま、まぁそれなら…かなさんの意思を尊重するまでです。」
ラピッド「どうか危険なことはなさらず…!」
かな「わかってますよ!」
3人は、病室を出た
リボルバー「…せめて、罪を償わなくては…」
ラピッド「リボルバー…」
リボルバー「………エージェントは、敵という存在であれど、独断での殺人未遂は…良くないとされています」
リボルバー「私は恐らく…謹慎を…」
リボルバー「………やはり、私のミスです。お二人共は 、どうか何も言わないで下さい。」
リボルバー「…私が、耐えられませんから。」
エージェントは、希望ある職だと思っていた。
人を守って、悪を討って、感謝されて
まるで子供の頃に憧れたヒーローのような、そんな尊きものだと、リボルバーは思っていたのだ。
_内戦の6年前
「有田くん、あなたは何故何故エージェントを志願したんですか?」
有田「私は、エージェントになって人々を助けることを幼い頃から夢見ていました。」
組織は、簡単に悪を擁護するから、リボルバーには向かないと考えていた。
だが、実態は組織と変わらないどころか、組織より酷いものだった。
エージェントは時に人権すら無視される
エージェントは雇われれば悪とされる行為も平気でやらなくてはならない
エージェントの心は無視される
エージェントA「…」
有田「…アリア、なんでこんな所にいるんだ…?」
当時有田と仲の良かったアリアが、ビルの屋上、柵を乗り越えたところに立っていた
アリア「…わたし、テロリストの味方をしたの…そんなの許せないから、私は諦めて_」
有田は走って柵越しに訴えかけた
有田「ダメだ!まだ方法があるはずだ…だから…」
アリア「私が優秀を偽って、生きていたから」
星が2人を照らす
アリア「…ひぐ」
アリアは涙を流し、静かに泣き始めた。
まるで世界が変わったかのように、アリアは消えていた。
有田「…!?アリアっ…」
有田の同期は皆、タヒんだ
タヒに方は様々、依頼者を庇う、
依頼達成後、 依頼者に暗殺される、
規律に反して殺される
エージェントに人権などなかった。
エージェントは若くしてタヒぬ
それはもはや、運命だった。
買収される、あの日までは。
_現在
p.m 21:30
3人は、再度真弘の自室前へと戻ると、大家に連絡した。
大家はすんなり、認証を突破させてくれる
大家「…彼の事情は、私も把握していますので、真弘さんにも御三方のことは入れてあげて欲しい、と。」
大家「…それでは。」
全員がお辞儀をして去ると、3人は部屋に入った。
リボルバーとラピッドは、真弘とsepiaが使っていた部屋で眠ることにした。
勉強机に置かれている、2人が幼い頃に撮られたと思われる家族4人の写真を見て、言いようのない悲しみに包まれる
リボルバー「…sepiaさんは、家族を1番大切にしてたんだよな、きっと」
ラピッド「…そうなんでしょうね、きっと。」
ラピッド「…僕は先に寝ますね、どうか自分のことを追い詰めないでください…お願いします。」
リボルバー「…ありがとう、ラピッド…すまない。」
人は皆、大なり小なり大切なものに縋って、失われれば捨てて、やり方を探しながら生きているのかもしれない。
やり方を見つけたものを”成功者”と称え、やり方を見つけられていない者たちは成功者に縋った。
憧れは、理解からは最も遠いとはよく言ったものだ。
リボルバーは、殺されるまではしないと分かっていても、規則違反に強いトラウマがあった。
リボルバー「…鈴木さんが居なかったら、私は…」
リボルバー「…」
1つ、通知音が鳴る
ラピッドは、スマートフォンを見た
ラピッド「…」
すぐにスマートフォンを閉じ、部屋の壁を見つめてぼーっとした後、立ち上がった。