きっぱりと言われて小塚くんは悔しかったらしく、ちょっと食い下がった。
「若武がないのなら、一人だけ入れ替わっていないアーヤにはないのか。」
う〜ん、私も心当たりはないし…
一週間くらい前から色々思い出してみたけど、心当たりらしきものはなさそうだった。
「私も心当たりはない、かな。」
だって、もしあったとしても関係があるかどうかわからないし。
私にも心当たりはないと言われて、小塚くんはちょっとあせったらしく、もっと食い下がった。
「なら、他のやつは心当たりがないのか。」
普通、心当たりなんてないと思うよ。
と思ったのに、翼、黒木くん、それから上杉くんと七鬼まで次々に声を上げたんだ。
「僕、心当たりあるかもしれない。」
「俺も。」
「俺も、ないことはない。」
「さっきないって言ったけど、あったかも。」
私は、唖然、愕然、呆然っ!
なんで、みんな揃いも揃って心当たりがあるのっ?!
小塚くんもびっくりしたらしく、しばらく呆然としていたけど、ハッと我に返って叫んだ。
「なんでみんな揃いも揃って心当たりがあるんだっ!」
だけど、みんなは我関せず。
勝手にこんなことを話し始めた。
「やっぱおまえもあれか?」
「まあ、そうなるよね。」
「心当たりって言われたらあれでしょ。」
「まさか本当になるなんて思わなかったね。」
やがて小塚くんは我慢できなくなったらしく、思いっきり叫んだ。
「お前ら、早く説明しろ!」
それでみんなもやっと説明する気になったんだ、やれやれ。
「美門、黒木、上杉、七鬼だったら、中身は小塚、美門、黒木、上杉だろ。アーヤ、ノートにはそう書いとけ。」
確かに、そっちのほうがわかりやすいよね。
私は、ノートに書きながらふと思った。
みんなが話している感じだと、同じ心当たりなのかな。
「じゃあ、まず美門から心当たりを教えてくれ。」
コメント
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つ、ついに誰がしたのか分かるのか!?楽しみです!