魔王それは、世界の敵であり…世界を救うために…平和をもたらすために…選ばれし勇者が討伐する必要がある
魔王城それは魔王の力を示すかのような闇に包まれた城
「魔王…世界の平和のため今日こそ…我が名に誓いお前を倒す」
勇者…戦士…聖女…魔法使い…それぞれが魔王を倒すという大いなる思いと打ち取る希望を手にしやってきた。
両者はにらみ合いこの場は殺気に満ち溢れ手に汗握る展開へとなった。
「よくきた…勇者よ。歓迎するぞ」
…
…
反応なし
勇者たちは一斉に魔王へと挑んだ。
「祖国の為…平和の為…魔王死ねーーー」
勇者は、選ばれた勇者にしか使えない神力を剣に纏い魔王へと切りかかった。
その隙に、戦士は援護へ聖女は防御結界を魔法使いは援護射撃を
だが、魔王は目で追えない速さで勇者の攻撃をかわし戦士を薙ぎ払い聖女の結界を一撃で破壊したうえで魔法使いに大魔法を浴びせた。
「キャー」
「くそ…魔王め」
勇者の次なる攻撃来る
「魔王様には手は出させない」
幹部からの攻撃
「勇者は、俺たちが守る」
「勇者!今のうちに倒すのよ」
戦士たちの攻撃。お互いの力が激しくぶつかる。魔王城が壊れようと気に留めず
魔王…美貌を持ち…圧倒的魔力量を持ち…戦術に長けた才能…部下を上手く使う頭の切れる策士…殺気により震えが止まらない
だが負けない、みんなの期待…そう選ばれし勇者なのだから諦めず進む。そう勇者なのだから…
「魔王…倒す」
「魔王様こ奴らをどうしまひゅう」
「魔王様…この者の抹殺許可を」
「魔王様」
「魔王様」
…
…
ってちがーーーーーーーーーーーーーーーう
なんで…なんで…なんでーーーー私が勇者じゃあないのーーーーーーー
それも勇者の強敵の魔王なのよーーーーー
イヤーーーー!!!!!!
私がなりたかったのはこれじゃないよーーー
神様選択ミスってるーーーー…かみさまーーーーー
『わたしの切なる心の叫びだった 』
あーー…もうどうしてこんなことに…
転生まで後………
辺りは暗く、仕事帰りの人が多くいる
「あーー…今日も学校やバイト疲れた…」
コンビニバイトは、レジ打ちや品出し時には迷惑客への対応などとやることがてんこ盛り
まぁ、夜勤組に比べたら夕勤組はまだマシな方だ。あー…帰ったら大学の課題終わらせないとな
(もう大学3年生か…あっという間だな)
就職先、決めないとな。やりたいことね。多すぎて決められない。大学は、子供が好きなので子供関係の大学へと入った。私はとてつもない器用貧乏なので、できることが多いというか一目で見たものを再現できる才能があるんだがこれっと言った特技がない
『ブーーーー』
(ん!?)
あっ、最近ハマりの異世界者の漫画の続編が出てる。やったー!帰ったら、溜まったアニメを見ながらそして、異世界者のゲームをしてビールとおつまみを…いいね
異世界憧れるな〜…農業でもしながらのんびりとスローライフを…他にも、どこかのお姫様になって優雅な暮らしを…夢が膨らむね
「おっと」
赤信号だ。妄想を膨らませながら歩いていたら、事故に会うところだった。夜だからって、車が少ないわけではない
「ニャーーン」
ふと、足元に猫がいる。真っ白で綺麗だ。
「ピヨピヨピヨピヨ」
青だ。渡ろう。猫も信号待ちかな。 そんな事を考えていた時、猫は道路へと飛びだした。
「ブーーー」
「ブーーーーーーー」
信号を無視したトラックが猫に引き込まれていく
「危ない!!」
急いで道路の真ん中に戻り猫を捕まえて、戻ろうとした。だが、ここで強い運動神経を発揮出来ず
「ブーーーーーーーーーーーーー」
ドシャーーン
ガシャーン
「う…」
寒い…痛い…苦しい…カラダが動かない…
周りがさわがしい…
「引かれたぞ」
「キャー」
「ニャー…ニャー」
よかった…猫…は無事…みた…い
私…死ぬの…やだな…ねむく…な…って…き…た
「ピーポーピーポーピーポー」
音が遠ざかっていく
…
…
「おーい」
「おーーい」
うるさいな…人がねているのに
「おーーーーーーい」
「なによ…」
うー、意識がぼんやりする。
「グットモーニーング☆」
「あんた…誰」
視界がはっきりすると、目の前に白い服にツルピカにヒゲの長ーーーいおじいさんがいた。
異世界の定番!!
一気に意識がはっきりとした。
「異世界転生ですか! 」
「飲み込みが早いのお嬢ちゃん」
「スローライフしたいです」
「最近の若者はみんなこうなのか…まぁ良い、そなたは猫を助け命を落とした切なく尊い者じゃ…異世界転生させよう」
ピカー
眩しいってツルピカの頭が光っとる!本人自身を身にまとうのではなく、後頭部が特に
「あの勇者とか魔王とか定番の転生者がいいです。特に勇者を」
「勇者や魔王か」
「はい!私、葬送や転すらなどなど勇者や魔王の定番というか王道者が特に好きなんです!!」
「ほぉ~」
「なので、チートと一緒に世界をかけた戦いや姫様のような優雅な暮らしをするのにしてください。ザ・ファンタジーを。あっ、悪役令嬢とかではなく、またハード世界はご勘弁を」
「うむ、アクヤクレイジョウとかソウソウ?はわからんが、強いチートを付けて優雅な暮らしができるお姫様にしよう。…それに、こちらとしてもちょうどよい」
「よっしゃー!」
最後の方は、なんて言っているのか聞こえなかったが…異世界転生、こっちが重要だ
「うむ、ではいくがよい。次までにはお嬢ちゃんが言った言葉調べとく 」
「はい!オススメです。アニメも見てください」
(勇者かな…姫様かな)
「では、魔王ガンバ☆」
「はい!って魔王!?私が、なりたいのは魔王じゃないーー」
キラリ☆