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nappa
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コメント
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うわ、第25話、めちゃくちゃ面白かったです…! 組長が自慢したくてたまらない感じ、かわいすぎますよ! シズカさんとの温度差もいいですね。お互いに「相手のために」って考えてるところが尊すぎて、ニヤニヤが止まりませんでした。特にプレゼント会議で「昆布」って言い出したところ、もう最高です。次が楽しみすぎます!
同棲開始から1ヶ月。ある昼時の御焼組事務所。
各々、昼飯を広げたり、下っ端が汁物や茶を配り歩く中、俺は持参した折詰を広げる。
中には、十六穀米の中央に鎮座する「日の丸」の梅干し。
彩り豊かな副菜が、殺風景な事務所に不釣り合いなほど整然と並んでいる。
川田「うおっ!?組長の弁当美味そうっすね!!」
天利「でしょう?」
まずは、組員が買ってきたインスタントの吸い物を一口飲み、口中を湿らせる。
天利「……ふぅ。
やっぱり、彼女が作ったのと違うんだよなぁ」
門田「親父、またそれですか。
最近、顔色が違いすぎますよ。
肌ツヤはいいし、機嫌はいいし……その弁当、どこの仕出しですか?
料理も盛り付けもプロのそれですよ」
天利「仕出しじゃないよ。
……あー、なんていうか。
懇意にしてる子が、持たせてくれたんだ」
組員A「えっ! 噂の彼女さん、手作り派ですか!?
今時珍しいっすね……」
天利「まぁね。鶏むね肉も皮を取ってしっとり焼いてあってね。
ほうれん草のごま和えも出汁が効いてて、胃に優しいんだ。
お前らもコンビニ飯ばっかりじゃなくて、こういうの食わなきゃダメだよ」
川田「いやいや無理ですって!
作ってくれる女いねぇし俺料理できねぇッスもん!」
普段なら煙に巻くはずが、シズカの腕前を自慢したくてたまらない天利。
組員B「へぇ〜。で、何者なんですか、その『胃袋を掴んでる女』ってのは」
天利「……素性は言えないよ。
昼職の、普通の真面目な子だよ。
ただ……滅多に帰れないから、何か手土産でもと思うんだけど、何をあげたら喜ぶのかな……?」
組員A「そりゃあブランド物一択でしょう!
エル〇スかシ〇ネルの新作バッグでも放り込めば……」
天利「そういうタイプじゃないんだよ。
試しにどこで服買ってるのか聞いてみたらユニ〇ロとかG〇とか……名前は忘れたけどプチプラらしいし……。
……それに、一回り年下だから余計にわからなくて」
組員B「(……一回り年下? ってことは30前後か……?
組長、随分と若くて、堅実な女を捕まえたな……。
……この飾り切りの人参、前代未聞だぞ。
うちの親父にこれを持たせる女、タダモンじゃねえ……)」
天利「色々こだわる子だから、本当は本人に選んでもらった方が外さないんだけど、サプライズしたいんだよね……。
まだ1度も成功してないしさ……。
……やっぱり、彼女が喜びそうな、良い出汁が出る高級な昆布でも買って帰るか……」
組員B「それはそれでおっさん臭いッスよ!」
事務所は一気に「姐さんへのプレゼント会議」で大盛り上がりとなった。
組員A「いっそ菓子とかは?」
天利「菓子か……。
1度だけ自作の和菓子食ってたくらいで甘い物食ってるとこ見たことないんだよね……。
あとは、朝飯に冷凍フルーツと蜂蜜突っ込んだヨーグルトとか……」
組員B「和菓子って自作できるんスか?!!
スゲェっすね!!」
天利「俺も食ったけど、スゲェ美味かった。
基本、好き嫌い無いみたいだけど、和食とかヘルシーな物が好き……なのかな?
ああでもブリティッシュアンティークとかヴィクトリアンも好きだからアフタヌーンティーも好きだと思う……」
川田「じゃあ有名ホテルのラウンジあたりに連れてくのは?」
天利「ありっちゃありだけど、俺がアフタヌーンティーのマナー知らないからなぁ……。
ああ、でも、シアトル系コーヒーショップでフラペチーノ飲んでたことあったな……」
組員A「あぁ〜!アレ好きな女多いっスよね〜!」
川田「試しに期間限定のやつを買って帰ってみるのはどうッスか?」
天利「そうだねぇ……。
期間限定って女の子好きだし……それにするか……」
─── ───
一方、「オーガ・プライムフーズ」のカフェテリア。
シズカは自分用の、少しご飯を軽めにした弁当を広げていた。
シズカ「……へぷしっ!
誰か私の噂をしてるのかしら……」
優子「あらシズ、風邪?
それにしてもそのお弁当、相変わらず彩りが綺麗ね。
紫キャベツのマリネなんて、センスが光ってるわ」
シズカ「ありがとうございます、優子姉さん。
……でも、最近は献立に悩んでしまって。
同棲している彼が、外食やカップ麺続きなのとお酒とストレスで胃がボロボロな方だから、どうしても和食中心になってしまうんですけれど、飽きないかなって……。
正直、私が飽きてきてて……」
同僚A「シズカの彼氏って、例のラスプーチンでしょ?
料理できないの?」
同僚B「え?和製ジョ〇デじゃないの?」
シズカ「最近は、和製パパ・ターナーな気がしてきてる……。
そして彼は、ほぼ自炊しないらしいし、料理も最低限しかできないみたい……。
元々、時間が不規則だったり、昨今はご時世的に減ったけど、宴席や飲み会が多かったり、一晩中飲み歩くとかザラな業界にいるからお酒も多いみたいだし結構不摂生してたみたいだし……。
父も同じ業界にいるからわかるんだけど、健康管理が本当に大変なのよ」
同僚A「シズカの彼氏って、意外とダメンズ?」
シズカ「家事スキルとか日常生活に関してはダメンズかも……。
広い家の掃除や維持も結局私がやることになるし……。
まぁ、そのダメンズさがギャップ萌えというか……」
同僚C「いいな〜、そんなに愛されてる彼氏!
どんな人なの? 40代の落ち着いた人なんでしょ?」
シズカ「どんな人……?うーん……」
優子「あまり甘やかすのもよくないんじゃない?
男は、すぐつけあがるから……」
同僚A「すごい実感こもってる……」
優子「そもそも今住んでる部屋選んだのも同棲持ちかけたのも相手からなんでしょ?」
シズカ「それはそうですけど、家具家電についてはかなり私の我儘を聞いてもらいましたし、家賃、水道光熱費含めて彼持ちなので、家事全般は私が担うのは当然といえば当然な気もするし……。
それに、彼もできないわけではないしやる気はあるみたいなんでゆくゆくはいい具合に分担できたらいいな〜って……」
優子「なら……まぁ……」
シズカ「でも、何より困るのが、彼、海外製のスーツばかり愛用しているから、洗濯にものすごく気を使うんですの。
縮ませるわけにはいかないもの」
同僚A「クリーニングは?」
シズカ「適宜利用するけど、何でもかんでも外注に頼るのが個人的に……」
同僚B「シズカ、変なところで貧乏性なのよね……」
同僚C「蓼原さんの彼氏さん、ますますどんな人か気になるんだけど……」
優子「(……海外製の高級スーツに広い家。
しかも、一等地のタワマンの最上階にわざわざ部屋まで用意して……。
その金はどこから出てるんだか……)」
同僚A「で、いつ結婚するの?
もうほぼ夫婦じゃないの!」
シズカ「そんな!気が早い!
彼は仕事が不規則で、今度いつ帰ってこられるかもわからないんだもの。
……次は、和食じゃなくて中華……は食べ飽きてそうだし……。
いっそ本格的なフレンチ……も食べ飽きてそう……。
うーん……」
同僚B「イタリアンは?」
シズカ「お友達にイタリアンレストランでアルバイトしてた方がいるのと、過去の女性達とのおデートで食べ飽きてる可能性あり!」
同僚C「でも、それとこれとは別じゃない?
外食で食べるのと家で作って食べるのは違うし、彼女が作ってくれたものは格別というか……。
まぁ、でも男は結局、男はハンバーグとかカレーが好きだよ」
シズカ「……そんなお子様みたいなメニュでいいの?」
同僚C「だって、男って基本ガキだもん!
ハンバーグ、カレー、オムライス、ナポリタンみたいなわかりやすい味好きな奴多いんじゃない?」
男性社員A「もしくは唐揚げとか部活メシみたいなガツンと系とかな」
同僚C「あー!唐揚げは外せない!
ニンニクとか生姜を効かせた唐揚げは米が進みますよねー!」
男性社員A「油淋鶏とかチキン南蛮は、もっと進む」
男性社員B「でも、歳とるとすぐ胃もたれするし腹回り気になるのもわかる……」
男性社員A「おろしポン酢とかキノコとか和風ハンバーグならいけんじゃね?」
同僚C「ハンバーグといえば、豆腐ハンバーグってどう思います?」
男性社員A「個人的に、食べ応えがなくて物足りない……」
男性社員B「わかる!
肉!!って感じがないよな……」
男性社員A「それ!」
シズカ「なるほど……」
アドバイスを参考にしつつ「彼がいつ帰ってきてもいいように」と、密かに戦闘準備を整えるシズカ。
シズカ「(そういえば、〇ファンの今月号取りに行ってないや……。
そろそろ単行本も発売するし今日あたり……)」